NO.013
発行年月日:2004/12/24

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慶應義塾で、同志社で、環境セミナー花盛り
VECは、塩ビに関する情報発信を各方面で着々と進めています。

閑話休題
平群雑感
信越化学工業(株) 木下清隆
編集後記

トピックス

慶應義塾で、同志社で、環境セミナー花盛り

VECは、塩ビに関する情報発信を各方面で着々と進めています。


 塩ビに関する正確な情報を、社会のいろいろな立場の人々に、幅広く知ってもらいたい。これが、私たち塩ビ業界の大きな願いです。そんな願いを実現するために、私たちはいろいろな試みを進めてきています。
 今日話題にする、大学を舞台にしたセミナー開催も、その試みの一部です。次の時代の日本を背負って立つ学生諸君、その学生に知識と経験と生き方を教える大学の先生方、さらにはその大学の近くに住む一般市民の方々・・・、その方々に、塩ビについての正しい理解を深めて頂く。これは私たちにとって、大きな期待を持たせてくれる活動です。

 そういった意味から、私たちVECは、大学の先生方や、化学関連団体などの協力も得て、数年前から、全国各地の大学で、環境問題を中心にしたセミナーを開催、もしくは協力して来ました。これまでにセミナーで関係した大学は、鳥取環境大学、横浜市立大学、北海学園大学、法政大学、慶應義塾大学、同志社大学など、五指に余ります。

 たまたま12月は、各大学の後期に展開してきたセミナーが終了時期を迎える時でもあります。つい先週、東京の慶應義塾大学と、京都の同志社大学でそれぞれ進めてきたセミナーが終了しました。

 慶應義塾大学理工学部で、今年の前期に続いて開催されていた、「21世紀は人類最後の世紀になるか?」と題した6回シリーズのセミナーが12月18日最後の講義を終えて終了しました。最終日は、理工学部の井出亜夫教授の進行で、東京電力の土屋利明氏、日本板硝子の横河武史氏、それにVECの西出徹雄専務理事の3名をパネラーに迎えてパネル討論が行われ、環境問題を考える際のポイントなどについて熱心な討論が行われました。

慶應義塾大学 12/18 VEC西出専務理事講義資料 PDF 1.2Mバイト

 これに先立つこと4日の12月1(4日、京都の同志社大学経済学部では、「プラスチックと環境問題」と題する、4回シリーズの環境公開セミナーの最終講義が行われました。同日は同志社大学経済学部の郡嶌孝教授および日本化学工業協会化学製品PLセンターの藤田真弓さんの講義があり、こちらも普段なかなか聞けない、有益な内容の講義でした。

 東西両大学とも、聴衆は学生や関係する先生方、一般市民の方などで、人数的には20〜30人とそう多くはないものの、環境問題に関心の深い方ばかりであり、質疑や意見交換では、環境問題に関する考え方の幅広さに驚くほどでした。

 私たちVECとしては、今後もこの種の活動を継続し、一人でも多くの方々が、環境問題に関する広くかつ正確な情報を身につけて頂きたいと思っています。


閑話休題

平群雑感

 信越化学工業(株) 木下清隆

 最近、奈良県の西北部に位置する平群(へぐり)の里が痛ましい事件で、日本中の人々の心の中に深く刻まれることになった。平群なる地名は難読地名の1つに数えられそうな名称であるが、実は古い古い歴史を有する地名である。平群の地はその西側を生駒の山々が屏風のように南北に走り、東側を矢田丘陵がこれも南北に走っている。その谷間を流れるのが竜田川であるが、現在、竜田川の上流域が生駒市であり中流以南が平群町となっている。その昔は、南北に流れる竜田川沿いの集落が平群の里だったことになる。竜田川は更に南流し王寺の辺りで大和川に合流したのち、河内平野に向かって下ってゆく。しかし、現在の竜田川に昔の面影を期待するのは無理である。

 この平群の里にその昔、平群氏と称せられる豪族が勢力を張っていた。この平群氏は応神王家の誕生に尽力した豪族の1つと見られているが、応神天皇は西暦で云えば丁度400年頃、誕生したとされているので、1600年も昔のことになる。従って、その頃から既に平群なる名称は存在していたことになる。平群氏はその後、倭の五王の時代として知られる五世紀に、歴史の表舞台で活躍するが六世紀に入るころに失脚し、以降、二流どころの豪族として朝廷の中での勢力は保ち続ける。

 この平群の地の東端に斑鳩の里がある。聖徳太子が建立した寺として名高い法隆寺がその威容を誇っているところである。この地に斑鳩宮が建てられたのは西暦601年のことである。聖徳太子一族、即ち上宮王家がこの地に引っ越してきたのがこの時期ということになる。その前、上宮王家はどこに居たのか。それは明日香の里である。明日香は蘇我氏が権力者にのし上がった地であり、推古天皇を中心とした政治の中枢となった地であり、更に我国に仏教の華が開いた地でもある。そして、中大兄皇子と藤原鎌足に主導された蘇我入鹿殺害事件もこの地で起きた。なぜこれほどに狭隘な地に、なぜこれほど深い歴史のひだが刻みこまれているのか不思議なくらいである。奈良県の地図を開いてみれば分かるが、明日香は奈良盆地の最南端にある盲腸のような狭い場所である。南にそびえる高取山を越えれば、すぐ吉野へ出る。紀ノ川の上流である。要するに、北が開けた山間の地が明日香なのである。

 聖徳太子は推古天皇の甥に当たり、正真正銘の蘇我氏の一族である。その聖徳太子が明日香の地を離れ、七世紀の初頭に北に20km近く離れた斑鳩の地に移住したのである。何故か。当然の疑問である。この疑問に対しては多くの古代史の専門家による謎解きが行われているが、ここではこれ以上深入りしないことにする。この上宮王家は太子の子、山背大兄王の時代になって蘇我入鹿によって滅亡させられる。643年のことである。その2年後に入鹿も殺される。

 平群氏のその後の消息であるが、八世紀の奈良時代においても多くの人名が記録に残されており、それぞれに活躍したものと想定されるが、彼等は終に一流に戻ることは出来なかったようである。


編集後記

 いよいよ今年も後7日を残すのみとなりました。何やかやと気ぜわしいです。
 忙しいなか、暇を盗んで、今年一年を振り返ってみると、いったい私は何をやっていたのか?と首を傾げたくなりました。自分なりに一生懸命やったつもりなのですが、成果の程はなかなか見えてきません。やり方がまずいのか、力が足りないのか。やれやれ。
 それはともかく、年末・年始を迎え、このメルマガも、年末と年始の2週間はお休みをいただきます。次号14号は1月13日(木)に配信の予定です。来年もよろしくお願いします。(H2記)


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