NO.017
発行年月日:2005/02/03

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寒い風呂場は年寄りの敵・・・高断熱・高気密住宅は長寿のもと
年間2,800人もの高齢者が風呂場で「溺死」しています。

まちかど妙報室 −その4:十二ヶ条のご禁制−
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編集後記

トピックス

寒い風呂場は年寄りの敵・・・高断熱・高気密住宅は長寿のもと

年間2,800人もの高齢者が風呂場で「溺死」しています。

 2月6日付のサンデー毎日に、「『家庭内事故死』はこんな住宅で起きる」という見出しの記事が載り、厚生労働省がまとめた人口動態統計によると平成15年度には交通事故死者数よりも、家庭内事故死者数のほうが多くなったと報じました。
 全国の交通事故死者数は年々減少して平成15年には10,913人になったのに比べ、家庭内事故死者数は同年で11,290人で、初めて交通事故死者数を追い越した、これは一つの“事件”だ、と。

 ちょっと気になって、厚労省のホームページから、関連するデータを抜き出して並べてみて、・・・びっくりしました。家庭内で事故死するお年寄りの何と多いことか。
 家庭内事故死者数の合計11,290人のうち、65歳以上の高齢者は8,654人と全体の77%を占めています。一日平均24人です。高齢者の死因の内訳は、「不慮の窒息」2,972人、「不慮の溺死」2,820人、「転倒・転落」1,653人でこれが「ご三家」。

 「不慮の窒息」というのは、例えばお餅を喉に詰まらせたケース、「転倒・転落」は階段や廊下で転んだもの、と考えればうなづけますが、「不慮の溺死」とはなんだろう?

 そう思って、記事にも出ていた、「危害情報からみた高齢者の家庭内事故」(2003年5月9日、国民生活センター)というレポートを読んだところ、専門医の見解として、「高齢になると、脳や心臓の老化から、急な温度変化などにより脳溢血、心筋梗塞などの発作が起きて浴槽での溺死に至ることも多い」というコメントがありました。

 さらに、大宮健司著「健康で長持ちの家が一番」(2002年、日経BP社)によると、暖房しているリビングと暖房のない浴室の温度差は通常10℃以上あり、気温10℃以下の浴室で裸になると、自律神経の働きで血管が急激に収縮し、血圧は一気に30〜40も上昇する、場合によっては老化して脆くなった毛細血管が切れ、脳卒中や心筋梗塞の事態になる可能性があるというのです。
 この、温度差によるいわゆるヒートショックの対策という意味では、風呂場を暖房すればいいのですが、同書によれば、日本の住宅では暖房設備のある浴室は殆どないが、浴室暖房設備普及率はドイツではなんと98%、イタリアは96%、お隣韓国でさえ49%というではありませんか。

 こういった被害から高齢者を守るためには、浴室暖房設備もさることながら、住宅全体の気密度、断熱度を上げ、いわゆる「高断熱・高気密」住宅にする方法が一番です。それには、天井や床・壁の断熱化に加え、全放熱の約半分を占める窓の高断熱化が大切。「複層ガラス・樹脂サッシ」の採用で、冬暖かく、夏涼しく、結露もなくてカビも出ない、さらに高齢者にも優しい住宅に住み替えましょう!「高断熱・高気密住宅は長寿のもと」!

 と、ここまで書くと我ながらちょっと気が引けますが、しかし、年間2,800人もの高齢者がヒートショック(と思われる)で命を落としているのは事実です。一日当たり実に8人です。こういった事実に注目し、日本の住宅をもっともっと改良していく必要があることは確かである、と考えますが、どうでしょうか。


まちかど妙報室

まちかど妙報室 −その4:十二ヶ条のご禁制−


 真冬を迎えた妙報室。寒さに負けじと、逆療法。暑い暑い夏の日の「妙報」を、思い浮かべて見ました。

 暑い夏の日の出来事。郊外の区域を散歩していた時のことでした。熱中症になってはいけないと思ってお茶をたくさん飲んだのが間違いでした。我慢出来なくなってきたのです。立ち○○○をする訳にも行きません。いらいらしながら歩くことしばし。見付かったのは大学の跡地を作り変えた大きな公園のトイレ。そこを目指してまっしぐら。

 ホッとして落ち着いたら、トイレ脇にある看板が目に入りました。公園入口の木製車止めに縦50センチ、横150センチ程の看板。横2列に交通標識風のデザインが並んでおり、その数実に10指に余る。感心?してしげしげと眺め込んだ次第。

 いわく、「バイク侵入禁止」、「スケボー禁止」、「火気使用禁止」、「大きな音禁止」、「花火禁止」、「無許可カメラ・ビデオ撮影禁止」、「ゴミ捨て禁止」、「タバコ・空き缶ポイ捨て禁止」、「犬糞放置禁止」、「犬ひも着用励行」、「球技禁止」、「自転車の速走り禁止」、以上合計十二ヶ条。さらに但し書きがついており、「その他、人の迷惑になる行為はご遠慮ください」と。

 こんなに禁止事項が多いと、何が禁止されているか分からなくなりますよね。

 そこで、気がついたこと。情報は多すぎても分かって貰えないのだと。粘り強く、一つ一つ地道に分かって貰うことが一番ではないかと。自分達がやってきた活動も、何か反省することがありそうです。

(浮遊子)

お知らせ
展示会 出展紹介

「ENEX2005」

−地球環境とエネルギーの調和展−
主催:(財)省エネルギーセンター

[東京]

開催日時 2005年2月9日(水)〜11日(金)
10時〜17時(最終日は16時00分まで)
開催場所 東京ビッグサイト 西1ホール

[大阪]

開催日時 2005年2月17日(木)〜19日(土)
10時〜17時(最終日は16時00分まで)
開催場所 インテックス大阪1・2号館


樹脂サッシ普及促進委員会にて出展しています。


PVC NEWS発行致しました
PVC NEWS 51号(塩化ビニル環境対策協議会)が発行されました。詳細は下記からご覧頂けます。
購読を希望される方は、送付先などご連絡下さい。

http://www.pvc.or.jp/index/i_saisin.html

編集後記

 2月の声を聞くと連想するもの。梅の花、入試の追い込み、冬物のバーゲン。仕事の上では、次年度予算。
 バーゲンと聞くと、家人はいそいそ出かけて、「安かったわよ」てんで何がしか買ってきます。
 その家人の話ですが、デパートなどの安売り会場では、オレオレ詐欺ならぬ、買え買え詐欺まがいがあるのだそうです。他人が買おうか買うまいか迷っていると見るや、横から手を出して引っ張っていくふりをする。こっちは取られてなるものか、と引っ張り返して、「エイ決めた」、と決心させるんだそうです。あるいは複数で来て、他人が迷っているものについて、「いいわね、これ」、「あんた、これにしたら?」、なんて会話して、迷える家人をあせらせて、決心させる。
 いやあ、オレオレや振り込めのみならず、どこにでも“ビジネスチャンス”はあるもんですなあ。(H2記)


VEC関連URL
●VEC 塩ビジュニア https://www.vec.gr.jp/kids/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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