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NEW VEC MAGAZINE Vol.03
発行年月日:2003/3/27
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| ■寄稿 |
1.「地球温暖化対策税の導入に思う」
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| 塩ビ工業・環境協会 金井 晃 |
先月2月25日、中央環境審議会の専門委員会から、温暖化対策税の今後の検討方向及び検討課題が提案された。2003年夏頃を目処に具体案を最終報告として取り纏めることとしている。
2002年6月、政府は「改正地球温暖化対策推進法」の公布(国内法の整備)と『京都議定書』」批准手続き(国際的な約束事)を果たした。ロシアの態度次第で『京都議定書』はいよいよ発効することになる。日本では2002年から対策取組を開始したが、そこでは主に自主的取組と補助金等による助成措置や普及啓蒙等の促進策を実施している。
税制については、「2004年に実施される対策の進捗状況の評価等において、必要とされた場合には、2005年以降早期に温暖化対策税を導入する」との基本方針は既に決まっている。温暖化対策税についての過去の研究事例では、2010年のCO2排出量を1990年レベルの2%削減、とするためには、炭素トン当たり約1.3−3.5万円とする高率ケースと3千円とする低率ケースが提案されている。前者の場合は、ガソリン1リットル当たり9−23円に、後者では2円に相当し、前者では4.5−12兆円、後者では1兆円の税収が見込まれる、という。
産業界では、この分野で既に5兆円の負担をしてきたとの主張もあり、今後激しい議論が予想される。
しかし、地球温暖化対策を考える場合、『京都議定書』の実施により、日本全体でどの位のコスト負担とどの位の雇用影響があるのか、といった全体像を国民各層で共有化していく必要があると思う。「昼間のテレビ放送を2時間止めると0.04%削減できる」といった細かい情報の積み重ねだけで、この問題に対応できるとは思えないのですが、如何お考えですか?
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| 2.「GSC Tokyo2003 国際会議を振り返って」 |
(財)化学技術戦略推進機構(JCII)常務理事
戦略推進部長 染宮昭義 |
去る3月13日から15日の3日間にわたり、早稲田大学の国際会議場で表記国際会議が開催された。この催しは日米欧のグリーンケミストリー/サステイナブルケミストリーを推進中の産学官の関係者が共同企画した最初の国際会議で、VECをはじめとして多くの国内団体からの助成を受けて行われ、海外19カ国からの120名弱の参加者を加え、最終的に760名弱のご参加を頂いた。
これまでも米国や欧州でGSCをテーマとする会議があったが、これほど多数の参加者を得た会議はなく、関係者一同ホッと胸をなで下ろした次第である。同時に開催された展示会にも多数の参加を頂いたが、正確な入場者数は把握できなかった。展示会で説明に立たれた200名弱の方々のご苦労にも感謝している。
GSCは1999年に我が国が提唱した新しい化学技術の考え方で、グリーン・サステイナブルケミストリーを略したものである。米国では1995年からグリーンケミストリー、OECDでは1998年からサステイナブルケミストリーと呼ばれる同様の活動が推進されていたが、我々は日本の社会環境や経済環境を考慮して独自のコンセプトを創った。
遅れて定義された分だけ一歩進んだ時代の要請が取り込まれており、GSCの考え方は今や世界共通の認識になりつつある。21世紀に入り、Sustainabilityに対する要請はいよいよ強まり、欧州では「Sustainabi lityは経済に優先する」との考え方も生まれつつあるが、我々はこれらを両立させる革新的技術としてGSCを位置づけている。
この国際会議では、「産学におけるGSCの実践」に焦点が当てられた。冒頭の基調講演でR&H社のフィッツパトリック会長が話された様に、GSCでは産学、産産の連携が必須である。GSCでは新しい化学技術体系の確立を目指して、他分野の知識や知恵を結集した高度なシステム化が要求される。産業界から基調講演、実践状況など12件、学官界から最先端技術の紹介10件の他に、GSCの教育・啓発(5件)、パネル討論GSCの評価尺度(6名)、及び日英豪のGSC賞受賞者講演(5件)など、多方面からのブレゼンテーションがあり、GSCの巾の広さが実感された。
最終日に発表された東京宣言では、GSCが社会の持続可能な発展に貢献すること、その為には世界的な情報交換と連携が必要なことを訴え、次回会議を2年後に米国で開催されることが採択された。参加者は日米欧の産学官を代表する方々から発表された実践状況をつぶさに見聞きして、時代の潮流を感じ取って頂けたものと期待している。
本国際会議が、VECをはじめとして多くの団体からの補助と多くの行政やマスコミ、経営団体のご後援のおかげで成功裏に終了できたことに、改めて御礼申し上げたい。
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| 3.「20世紀が残した宿題を解くのは若き研究者」 |
京都大学化学研究所客員教授 ケイ素化学協会顧問
工学博士 山本 靖 |
3月13日から、三日間、国内外から多くGSCの研究者や関係者が集まり、第1回グリーンサステイナブルケミストリー(GSC)東京国際会議が早稲田大学国際センターで開催され、“東京ステートメント”が採択されました。産学官連携による「持続可能な社会」を目指した画期的な試みで、我が国が先鞭をつけたことに意義がありますが、その会議に添って、前日の12日に“Students and Young Scientists Forum on GSC”が開催されたことは、あまり知られていません。しかし、この試みも大変意義深いことと思います。
GSC国際会議の準備の中で急遽企画されたイベントで、準備も十分ではなかったのですが、アメリカ、イギリス、オーストラリア、韓国、タイ、日本から若き研究者が集い、29件の報告がありました。発表はポスター発表に加えて口頭でのワンポイントの説明時間が取られ、好評でした。発表内容は、有機合成、石油化学、触媒化学、機能性無機材料など、多岐にわたり、大変レベルが高かったのと、若い人の英語による溌剌とした発表を聞き、我々の若い時代との隔年の差を感じました。
自然が地球というフラスコで、40億年掛けて進めてきた反応に、人類は新しい沢山の人工の物質を持ち込み、多くの好ましくない副反応が起こるようにしてしまいました。「資源の枯渇」、「地球温暖化」、「オゾン層破壊」や「内分泌撹乱物質や難分解性化学物質による生態系への影響」等は、まさに、こうした副反応で、一国の範囲を超えた地球規模の宿題という形で21世紀に引き継いでしまいました。21世紀は、この宿題を解き、「持続可能な社会の構築」を達成する使命の世紀といっても過言ではないと思います。ただ、引き継いだGSCの宿題の答えを出すのは、宿題を出した人々ではなく、若い研究者が担っており、しかもグローバルな観点から解かなければならないことを考えますと、小さな集まりでしたが、このフォーラムは意義深いと思うのです。
システム作りや議論も大切ですが、問題は実際に式を解き、実験で実証しなければ解は得られません。それには、疲れを知らない若者の力があってこそ始めて可能になるのです。
最近、多くの若者が目標を失っているという声を良く聞きますが、GSCを通しての「環境問題への取り組み」、「持続可能な社会の実現」は、若い研究者にとっても緊急を要するグローバルな大きな目標ではないでしょうか。
このようなフォーラムが、何故、もっと広がらないのか不思議でなりません。世界の若い研究者が、GSCのグローバルな視野を養い、「持続可能な社会の実現」へ向けた活動の輪が広がるように、関係機関、関係者のより一層の支援を望みたいと思います。
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| ■生活バンク・FPの部屋 |
ファイナンシャルプランナ−(略FP)、長谷部和子
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●金融資産内容の把握
(基本)積極財産と消極財産を毎年評価し直す
積極財産
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| 土地、家屋… |
毎年の路線価等をチェック。
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| 預貯金… |
外貨預金等、高金利商品はリスクを把握する。
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| 有価証券… |
株の売買は今後伸びる業態かを見極める。債権市場を新聞等でチェック。
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| 書画、骨董… |
余程有名な物意外は、現状では資産として分類しない方が良い。
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| 損害保険… |
傷害保険系は掛け捨て型と積立型の把握。火災保険系は地震保険の見極め
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| 生命保険… |
重要な金融資産なので、基本を記します。(住宅購入の次に、高額な買い物)
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オ−ダ−メイド商品で、基本は3種類「定期、養老、終身」これの組み合わせを買う。
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3種類早分かり 定期保険=
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掛け捨て(期間の定めがある)
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養老保険=
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貯金系(老いを養う)
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終身保険= |
生涯保障(身が終わるまで)
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| 例1 |
定期保険は子供等が小さく親世代が若く、収入が低い場合に定期を組み合わせて、払金額を抑えて、保証を大きく買える。(但し、解約や預貯金として考えると不利)
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| 例2 |
子供が大学生になる頃には、定期を終了させ、終身を厚くし保障を大きくして行き、払込期間終了後、年金や一時金に変えられる種類も多くある。
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例3
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養老は積立預金に似て、期間内は生命保険として機能し、期間終了後は満期金が還る。
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| ■読者便り |
| Q. |
Yさん
塩化ビニール素材の床材(クッションフロア)を捨てる際には、何ゴミに出すのが正しいのでしょうか。
私は不燃ゴミだと考えたのですが、居住地の市役所に問い合わせたところ、可燃ゴミだと指示されました。
ただ、市役所の担当者がクッションフロアの何たるかを知っていない恐れもあるため、確認の意味を込めて、ゴミ処理のあるべき方向性をお教え願います。
3月の引っ越しに際し捨てたいので、早期ご連絡いただければ幸甚です。
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| A. |
VEC
塩ビクッションフロアを誰が処理するかが処理の分かれ目かと思います。
Yさんが消費者として家庭ごみの範囲で処分なさるのでしたらお住まいの自治体のゴミ処理方式によります。可燃ごみとの市役所の返答のようですので、あなたのお住まいの市は塩ビなどプラスチックを燃やして処理しているようですね。熱回収や発電まで行い、サーマルリサイクルしているのでしたら望ましいと私たちは考えています。
焼却条件を整えればダイオキシンの心配はありません。
なお、自治体で塩ビなどプラスチックを燃やす処理は全国的にみて75%です。横浜や大阪がその代表的都市です。東京は燃やせる炉を持っていますが、今のところは不燃ごみとしてあつかっています。またプラを燃やせる炉を持っていても、軟質のフィルム系プラは燃やすが、硬質の硬いプラは住民が分別したあと自治体が埋めたりガス化溶融したりするところもあります。
容器リ法でマテリアルリサイクルする自治体の多くは、燃やせる炉がなかったり、埋立処分場の残余年数が不足していたりするところが多いようです。
Yさんの所属事業所のゴミでしたら、一般に産業廃棄物ですので、事業所として処理する責務があります。(廃棄物の処理および清掃に関する法律:廃掃法)許可業者に処理を委託するか、自治体に持ち込むことが必要です。
ゴミ処理のあるべき方向についてですが、基本はは3Rと思われます。クッションフロアなど有用な必需商品は、無駄な使用は見られません。
再利用はデザインや汚れなど、消費者の嗜好に依存します。したがってリサイクルが主要な課題です。一般廃棄物になる商品については、自治体が回収しても有効なマテリアルリサイクルの条件、つまり汚れ除去、回収数量、再生用途の確立などを満たすことは困難です。したがってこれまでは自治体で焼却処理・埋立処分されてきました。産業廃棄物になる商品については、床材業界で、事業から排出される、比較的回収しやすいクッションフロアの検討に入っています。主として施工業者や建築者が集積したあと、リサイクル工場に運んでリサイクルするとともに、用途開発をおこなうわけです。これらには膨大な労力と行政や企業・市民の理解協力が必要です。
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| ■編集後記 |
今月号は短文三編にて編集してみました。
3月に開かれたGSC国際会議は日本の化学関係者にとって画期的なことと感じましたので、主催者お二人に所感を寄せて頂きました。
国際的連携、産学官連携、若者への期待等のキーワードの焦点に「持続可能な社会の実現」があります。
皆さまからのご意見を頂ければこのマガジン上で意見交換ができるようになるかもしれません。双方向のマガジンにしたいと思います。
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