NO.040
発行年月日:2005/07/21

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トピックス
◇樹脂サッシ、手触り優しく、結露もない!
  ラジオのCM(マドコマ)聞いて、樹脂サッシ購入を決心

随想
「土」から生まれた鳥インフルエンザ薬
塩ビ工業・環境協会 専務理事 西出徹雄
お知らせ
編集後記

トピックス

◇樹脂サッシ、手触り優しく、結露もない!

  ラジオのCM(マドコマ)聞いて、樹脂サッシ購入を決心

 このメルマガでも熱心にPRしましたが、5月末から6月上旬にかけて、文化放送(JOQR 1134KHz)から一日4回、延べ40回にわたって、樹脂サッシ普及促進委員会(略称Jmado)が作った樹脂サッシのスポット・コマーシャルが流れました。お聞きになりましたか?

 スポットの内容には2種類あって、「樹脂サッシなら外部の音や熱を遮断するので、家計にも地球環境にも優しい」と呼びかける『熱気編』と、「樹脂サッシなら遮音性も断熱性も高く、省エネで地球環境にも優しく、冷暖房コストも減る」と話しかける『遮音編』のふたつ。
 特に、『遮音編』のほうは、スポット開始と同時に家の外の騒音が大きく流れた後、数秒後、急に静かになり、樹脂窓を閉めるとこんなに静かになりますよ、というのを実感させたもので、聞いた私たちも、なるほど、と感心したものでした。

 10日間のスポット期間が終わった後、文化放送のスタッフに、視聴者からの感想や反応などを聞いて見たところ、いろいろ面白いことが分かりました。
 先ずスタッフたちの感想は、「しゃれたスポットだった上に、中身にも興味を惹かれた。将来、自宅を改造する時には樹脂窓を選びたい」というもの。まあ、スポンサーへのコメントだけに、お世辞半分のニュアンスもありますが・・・。
 やや本物なのは、視聴者から、「樹脂窓の詳しいパンフレットを送ってもらうにはどうしたら良いか」という問い合わせが複数入ってきたこと。スタッフから連絡を受けてJmado事務局が即座に対応しました。
 また、Jmado関係者が行きつけにしている美容室に、以前から樹脂窓のパンフレットをおいてもらっていた所、マダムから、「CM聞いたよ。良かったわよ」と誉められた(?)こと。

 など、などですが、極めつけの出来事がありました。台東区のマンションに住むMさんが、このマドコマを聞いて心を動かせ、6月に自宅のリフォームをした時に、樹脂窓を採用した、というのです。
 このMさん、昨年、台東区の市民団体が主催した、「環境問題を学ぶ」という講演会で樹脂サッシの話を聞き、良さそうだな、と思っておられたそうですが、今回の文化放送のスポットコマーシャルを聞いて決心したそうです。

 素晴らしい話なので、私たちの関係者が実際Mさんにお話を伺ってきました。いろいろ楽しいお話がありましたが、エッセンスは次のようでした。
施工業者に「樹脂サッシのこと、良くご存知でしたね」と言われた。
色調もいろいろ選択できた。室内の調和から考えて、ベージュ調を選んだ。
出来上がってみると、手触りが柔らかく、優しくて、気に入っている。
それまでうるさかった、外の大通りの自動車の騒音が、ウソみたい。
冬になっても結露しないということなので、楽しみです。
使用している塩ビ樹脂には、リサイクル可能という意味の「∞:エンドレスマーク」がついていて、その意味も教えてもらいました。遠い将来の廃棄時にもリサイクルしてもらえるとのことで安心しました。

 1回1分足らずの短いコマーシャルスポットでしたが、市民の皆様にほんの僅かでも、樹脂サッシの良さ、塩ビの良さを感じていただければ幸せです。そういった活動を、今後も着実に続けていきます。
よろしくお願いします。

■随想

「土」から生まれた鳥インフルエンザ薬

塩ビ工業・環境協会 専務理事 西出徹雄

 前々号のこのメルマガに、鳥取県にある用瀬電機の若林社長のことを書いたところ、沢山のご連絡をいただきました。懐かしい名前を見つけたというようなメールから、私が勝手に「もぐりの聴講も可能です」と書いたものですから、都内の方は勿論、遠くは兵庫県から、7月6日の若林社長の講義を聴きに来られた方までおられ、感激しました。

 さて、前回からの話の流れを思い出していただくために若干重複しますが、そもそも若林社長のところはモーターの巻線を主たる事業としておられましたが、いずれ海外に仕事が移っていくだろうということで、新製品開発に向かわれ、色々失敗も重ねながら、産学連携を活用して、ようやくダイオキシン抑制剤「デキシノン」の開発に成功しました。デキシノンの原料は無機の鉱物であるドロマイトで、食品添加物として認められているような物質ですから、安全面では問題がなく、塩ビの添加剤としても優れた製品でした。

 ところが種々の塩ビ製品にデキシノンを加えて試験を続けている段階で、抗菌性の試験をしたところ、抗菌性があることが発見されました。日本人の特性としての清潔好きからして、日本国内は異常なくらい抗菌ということになると関心が高まり、あるいは病院内での院内感染が後を絶たないことからこうした面での応用研究もはじめられました。細菌に有効であるならもしかしてウイルスにも効くのではないかと話が進み、当時問題とされていたSARSウイルスに効くかどうか試験をしようと色々関係先に当たられたそうです。しかし、医学者の方々からすると、細菌とウイルスはそもそも全く別物だそうで、確かに言われて昔習った生物学を思い出してみると、ウイルスはそれ自体はDNA又はRNA、それにタンパク質の殻がついているだけで結晶化できるようなものですから、細菌と同じに考えても意味がないと言われれば納得してしまいます。
 ただし、素人のよいところは、専門家が従来からの知識で、細菌とウイルスは全く別と判断しても、そんなことはあまり気にせず、効力があるかどうか、まず実験をやってみようという熱意と、既成概念に囚われない発想にあります。この場合も、早速ウイルスについて実験をやろうということになり、さすがにヒトのSARSウイルスでは試験できませんでしたが、構造の類似する鳥のコロナウイルスで試験を行い、見事にウイルスが不活性化するという結果を得ることができました。専門家でなかったからこそこうした行動がとれたのだろうと思います。異業種交流のなかから、常識から出てこない全く新しいものが発明発見されるというのはある意味こういうことか、という実例とも思える出来事でした。

 若林社長のところでは、実験を鳥取大学の大槻教授と共同で行い、SARSウイルスに有効ということから、抗ウイルス性をもつマスクの商品化に全力を上げて取組みましたが、厳密な評価試験を大学で行ってからでなければ対外発表しないという大槻先生の学者として厳格な姿勢を貫かれたため、発表した時には、既に効力の如何とは関係なく類似商品が街の薬屋さんに並んでおり、やや出遅れの状況となりました。
 SARSの騒ぎが一段落した頃に、今度は鳥インフルエンザが日本国内でも各地の養鶏場で発生し、大騒ぎとなりました。この時、さすがに専門家と素人はこれほど差があるかと感心しましたのは、前年のウイルスに対する効果試験の際に、大槻先生はSARSの問題より鳥インフルエンザの問題の方がはるかに深刻になる筈と予想して、渡り鳥から採取した鳥インフルエンザウイルスに対する試験も同時に行い、これも無害化することを実験的に確認されていたことです。

 鳥インフルエンザ問題は、ベトナム・タイ等でヒトへの感染が現実に起こっており、WHOでも極めて深刻な受け止めかたをし、かなりの流行の拡大と死亡率の高さを問題としていますが、今のところ有効な対策が極めて限られているということです。中国ではWHOのルールに反して、鶏の餌にアマンタジンなどヒト用の抗生物質を混ぜて食べさせるという危険な行為を行っているとの噂があり、WHOが現地調査を進めているそうですが、鶏の体内でこの抗生物質への耐性をもつと、もはやヒトについて有効な抗生物質がなくなり手詰まりに陥る危険性さえあります。その意味で、抗生物質ではなく無機のドロマイトを原料として製造される「バリエール」には耐性の問題がありませんので、大きな期待が寄せられ、日本国内よりも、現に感染が広がっている東南アジア、東アジアで大きな関心をを持たれているのが現状です。

 ダイオキシン抑制剤からスタートして、ようやく社会的な認知も進み、大槻先生も鳥取大学に新たに設置されたセンター長として、研究開発と現実の問題への対応の両方を指導する立場に立たれたことは大変大きな意味をもっています。

 ベンチャービジネスが一人立ちしてビジネスとして果実を生み出し、社会に貢献するところまで到達するに至るのには、並大抵の苦労では済まないはずです。7月6日の講義では終始穏やかにお話をしていただきましたが、学生さんたちは、これまでの経過を淡々と話される若林社長の話しぶりから、逆に、新しい事業を立ち上げていくことの本当の難しさを感じ取ってくれたようですし、短期的な収支などではなく、如何に高く強い志がビジネスの成功を裏打ちされていなければならないかに、強く感じるところがあったようでした。

 本メルマガは塩ビが基本的にはテーマですから、あえて申し添えるならば、現在も塩ビへの応用研究も決して手を抜いているわけではなく、環境に優しい塩ビ作りに対して関連メーカー、大学の協力の下で共同開発を続けていることを、最後に付け加えさせていただきます。

お知らせ
しまねエネルギーフェスタ出展案内
開催日時 2005年8月6日(土)、7日(日)

午前10時〜午後5時、入場無料

開催場所 くにびきメッセ

主  催  しまねエネルギーフェスタ実行委員会

目  的 「新エネ・省エネ等の総合的なエネルギーの理解促進のため、親子並びに青少年を対象に、展示物、体験学習を通してエネルギー全般に対する理解を深めるとともに意識高揚を図る。」

・樹脂サッシ普及促進委員会にて、協力・出展致します。


7月21日(木)より、塩ビ工業・環境協会のホームページがリニューアルされました。
ご覧下さい。
https://www.vec.gr.jp/index.html

「塩ビ製品カタログ」が発行されました。
「塩ビ製品カタログ」(塩化ビニル環境対策協議会/塩ビ工業・環境協会編)が発行されました。
私達の日常生活のあらゆる場面に登場し、その豊かな生活の一端を担う塩ビ製品の主要なものをまとめた小冊子です。
ご希望の方は、下記URLよりご請求下さい。
https://www.vec.gr.jp/shiryo.htm

編集後記

 2ヶ月ほど前のこの欄で、「12−7=5」の件を書いたのを、覚えておられますか?
 ピッカピカの小学校1年生に、12引く7はどうやって計算するか聞いたところ、「12−2=10、7−2=5、10−5=5」と見事に答えた、しかし、正式には補数の概念を使って答えないと先生からは間違い扱いにされかねない、今の小学校はそこのところ、ちゃんと教育できるようになってるかな?というものでした。
 あれから2ヶ月たった先日、そのピッカピカちゃんに再会したので、しらんぷりしてもう一度、「12−7はいくつ?どうやって計算するの?」と聞いてみました。すると「10−7=3、3+2=5、答えは5」と、補数を使った正解が返ってきました。
 横にいたその子の母親によると、その子の学校では、補数方式だけでなく、いろんなやり方を彼女に考えさせた上で、「どのやり方でもいいけど、便利なのはこれよ」と補数方式を推薦したそうです。
 いやあ、よかったよかった。小学校の教育、いまだ健在。ピッカピカちゃんの才能もこれからどんどん伸びることでしょう。楽しみであります。

(H2記)


VEC関連URL
●VEC 塩ビジュニア https://www.vec.gr.jp/kids/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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