NO.053
発行年月日:2005/10/27

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トピックス
◇花のお江戸のど真ん中、路地に文化の花が咲く
  CET(Central East Tokyo)のイベントに、塩ビの造形物登場

随想
塩ビ管のリサイクルレポートが「最優秀ポスター発表賞」に!
SB05 Tokyo(2005サステナブル建築世界会議東京大会)開催さる。
塩ビ工業・環境協会 新居宏美
お知らせ
編集後記

トピックス

◇花のお江戸のど真ん中、路地に文化の花が咲く

CET(Central East Tokyo)のイベントに、塩ビの造形物登場

 10月の声を聞くと、各地でお祭りのシーズンです。全国各地で、それぞれ趣向を凝らした催しが開かれますが、先日、東京で一風変わった催しがあり、見物してきました。

 CET05(Central East Tokyo 2005)と名づけられたこの催しは、CETという、「かって東京の中心部であった地域を、デザインやアートや建築の観点から再発見し、創造するための運動体」が主催するイベントだそうです。その謳い文句はというと、「10月1日から10日間、東京の東側エリアがミュージアム化する。神田、日本橋、馬喰町、浅草橋、大手町、八丁堀・・・、歴史と伝統が息づくこの街に、アートやデザインの作品が出現し、シンポジウムやイベントが突発的に起こる。・・・」というのです。

 出かけたのは千代田区東神田、馬喰町の近くでした。そこに、東京電機大学理工学部建設環境工学科の岩城助教授が、塩ビのパイプを利用したアート作品を展示していると聞いて、ちょっと好奇心に駆られたのです。
 馬喰町の駅から、案内の地図に沿って歩くこと約5分。折から小雨交じりの休日ということもあって、交通量は少なく、都心には珍しくのんびりした気分になれました。路地裏の空き地、それも普段は駐車場になっているというが、どうやら地上げ不完全でそのまま月日が経ってしまったようなスペースに、それがありました。
 10坪弱ほどの場所に、休憩所風の造形物が、その素材の殆どすべてを塩ビのパイプ(直径10cm程度のパイプを長さ50センチ程度に切ったもの)で組み上げて作られていました。一見無機質の塊でありながら、眺めたり、中に入ったり、触ったりしていると、ほのぼのとした感情が湧きあがってくる、遊び心溢れる作品でした。

 たまたま、作者の岩城助教授やその仲間の方々が、子供連れで詰めておられたので、話を聞くことができました。
 この創造物、「組み構造の路地バージョン、略してそろじ(組路地か?)」と呼ぶそうで、「筒状の素材を愚直に積み上げて空間を作る」というもの。このアイデアは半年ほど前、孟宗竹を使って地元で作ってみて好評だったことから展開したそうです。
 「今回の特長は、筒を利用してその中に路地を表現/再現すること。路地の集積によって出現する空間に身を置く時、どのような感覚が喚起されるか。乞うご期待。」とのことでした。塩ビパイプは形状がきっちりしているから組み立てやすいが、やや重いので薄肉管を使ったこと、組み上げには学生たちの力を借りて、建設環境工学の授業の一環にもしていること、なども話してくれました。

 この展示はCET05の一環の、「CETオルタナティヴ展」という、CETエリアの空きビルや空きスペースを利用して、自由な発想と表現でさまざまな形式の展示を行うもので、今年のテーマは「ロジカルトーキョー(東京の路地裏のカルチャーという意味らしい)」なんだそうです。

 遊び心溢れたイベントの遊び心いっぱいの作品が、塩ビパイプを使って出現したことで楽しさが倍増しました。塩ビ製品はこの例のみならず、その幅広い加工性や着色性を利用して、先の愛・地球博を彩っていた数々のアート作品はじめ、いろいろな芸術作品の素材として広く使われているのです。是非お見知りおきを。

■随想

塩ビ管のリサイクルレポートが「最優秀ポスター発表賞」に!

SB05 Tokyo(2005サステナブル建築世界会議東京大会)開催さる。
塩ビ工業・環境協会 新居宏美
 建築研究国際協議会(CIB)と、グリーン・ビルディング・チャレンジ(GBC)は、それぞれ環境を考慮した建築を考えようということで発足した国際的な団体です。その活動の一環として、2年に一度世界大会を開催し、SB(Sustainable Building)の考え方を広めようとしています。

 今年はその世界大会が第4回を迎え、1998年10月バンクーバー、2000年10月マーストリヒト、2002年9月オスロに引続き、今回、2005サステナブル建築世界会議東京大会(略称 SB05 Tokyo)と題して9月27日〜29日の3日間、東京の新高輪プリンスホテル国際館パミール(東京都港区高輪)で開催されました。
 SB05 Tokyoは、国土交通省が主催、建築研究国際協議会、国際サステナブル建築環境推進機構、国際連合環境計画が共催し、「今こそ行動を 持続可能な世界に向かって」をスローガンにして開かれ、世界80ヶ国以上から、約1700人が参加した、大会議でした。

ポスター発表風景
 会場の3フロア全てを使い、11の会議場で約200の口頭発表と、約500のポスター発表が行われました。大会初日には、高円宮妃殿下からお言葉を賜り、毎日1〜2名の世界的著名人合計5名による基調講演が行われました。
 塩ビ業界の中では、われわれVECからもお願いして、塩化ビニル管・継手協会から「PVC pipe recycling and recycled pipe in Japan」(塩ビパイプのリサイクル)と、樹脂サッシ普及促進委員会から「Energy Conservation Effects by High Performance Windows in Housing」(樹脂サッシの省エネ効果)の2題のポスター発表を行いました。

 建築関係に使われているプラスチックとしては、塩ビ樹脂の使用量が突出しています。ところが、建築関係者の間では、プラスチックあるいは塩ビ樹脂への関心はきわめて低く、今回の大会で約700件の発表があったにもかかわらず、塩ビ樹脂はもとより、プラスチックをテーマとした発表すら殆んどありませんでした。そのような中で塩ビ建材を取り挙げた上記2題の発表は、内容が充実していたことに加え、建築関係者に塩ビ樹脂の良さを理解させるという意味で、大変価値のある発表になったと思います。

ポスター発表 表彰状
 我々の思いが通じたのか、塩化ビニル管・継手協会が発表した、「PVC pipe recycling and recycled pipe in Japan」が、数ある発表の中から「Best Poster Award」(最優秀ポスター発表賞)に輝きました。
 この発表は、日本の塩ビ管・継手のメーカーが協力して、1998年以来塩ビ管・継手のリサイクルに取り組み、現在排出される塩ビ管・継手の56%がリサイクルされるに至っている状況とそのシステムの構築を紹介したもので、国内はもとより、世界的にもまれに見るマテリアルリサイクルの成功例であります。さらに、約500のポスター発表の中から僅か15題しか選ばれなかった中に入ったということは、発表内容のみならずそのまとめ方についても学術的に評価されたものと思われます。

 これを機会に、我々塩ビ業界は建築関係業界、学会及びメーカーなどと今まで以上にコミュニケーションを深め、塩ビの良さをより深く認識していただくよう、努力したいと考えております。

お知らせ
【NEW】 勝ち組工務店育成セミナーIn鹿児島 参加報告

 樹脂サイディング普及促進委員会では、去る10月21日(金)に鹿児島市で行われた「住いづくり研究会」主催の「勝ち組み工務店育成セミナー」に参加し、「顧客に喜ばれる樹脂系外装施工事例の紹介」の講演を行いました。
 セミナーでは、研究会を主催される福岡大学工学部建築学科の須貝高教授より「今、顧客の心を掴む断熱工法とは!」、建材技術コンサルタントの川村氏より「住いの健康を考えた開口部のあり方」の講演が行われ、引き続いて樹脂サイディングを使用した住宅の見学会も行われました。
 鹿児島県下より約60名の参加を頂き、盛況のうちに終了致しました。

(樹脂サイディング普及促進委員会 事務局 長繩肇志)


学園祭ミニFM放送参加のご案内

 塩ビ工業・環境協会では、塩ビについて理解して頂く為に、日本大学の学園祭の会場で流されるFM放送内で、塩ビに関するQ&A形式の対談を行う事になりました。

日 時 2005年10月29日(土)〜31日(月)
お昼の時間帯の30分間
場 所 日本大学商学部砧校舎


ジャパンホーム&ビルディングショー2005 出展のご案内

日 時 2005年11月8日(火)〜11日(金)
10:00〜17:00
場 所 東京ビッグサイト(東2・3・6ホール)
主 催 社団法人日本能率協会
樹脂サイディング普及促進委員会、樹脂サッシ普及促進委員会にて出展致します。


樹脂サッシ、樹脂サイディングのラジオPRのご案内

 樹脂サッシ普及促進委員会、樹脂サイディング普及促進委員会では、以下のラジオ番組内で、パーソナリティーからの電話インタビューを通じ、PRを行う事になりました。
 聴取範囲は長野県に限られるそうですが、樹脂サッシの導入メリットが顕著な冬の需要期を前に、聴取者の皆様にPR致します。

期 間 2005年11月毎週水曜日(全5回)
実施コーナー 信越放送
ラジオ午後ワイド番組『まるさか亭』
12:25〜15:00内の12:40頃に約4分間


次号NO.054は、11月3日(木)が文化の日でお休みの為、11月4日(金)に発行致します。

編集後記

 ここのところ、マスメディアを賑わしているものの1つに、会社乗っ取り問題があります。乗っ取り、と言ってしまっていいのかどうか、よく分かりませんが、株を買い占めたから俺の言うことを聞けだの、ちょっと待ってくれそんな無茶なだのと、カンカンガクガクみたいですね。阪神やTBSといった企業名や、村上、三木谷、堀江などといった人名が飛び交っているようです。

 H2には何ら関係はなく、興味半分で聞いているだけですが、先日、某TVのいわゆるワイドショーでこの話題になった時、出演していた元読売ジャイアンツの江川投手が、「いろいろ言われてますが、お金さえあったらなんでも出来ると言う風潮になってきているのは、困ったものですね」と発言しました。するとすかさず横にいた司会者が、江川さんの肩をドンと叩いて、「江川さん、たまには好いこと言うねえ」と。

 H2も江川さんに大同感。テレビ番組の発言にこんなに同感したのは珍しい。人間、真面目に働いて努力してその結果で分相応の生活を送るのが一番だ、と思いますが、どうなんでしょうか。

 ン? 先週の宝くじの話と違うじゃないかって? そういわれればそうですが・・・(と絶句する)。

(H2記)


VEC関連URL
●VEC 塩ビジュニア https://www.vec.gr.jp/kids/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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◆編集責任者 事務局長  原田 浩

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