NO.137
発行年月日:2007/07/19

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トピックス
◇ご挨拶と気候変動対策について
塩ビ工業・環境協会 専務理事 関 成孝

随想

体験的資源循環型社会

信越化学工業(株) 宮島正紀

お知らせ
【NEW】エネルギーソリューション&蓄熱フェア 2007 出展案内
【NEW】世界ビニルフォーラムの詳細プログラム決定
NEDOの補助金事業の二次公募が開始されました。
オルガテクノ2007 出展案内

編集後記

トピックス
◇ご挨拶と気候変動対策について
塩ビ工業・環境協会 専務理事 関 成孝

 7月18日付で、西出前専務理事の後を継ぐこととなった関成孝(せきしげたか)と申します。よろしくお願いいたします。
 これまで、経済産業省に勤務しておりましたが、入省して最初に配属されたのが化学製品課(現化学課)でした。そして、その最初の仕事の一つが塩ビの共販でした。当時の塩ビ協会に日参し、夜遅くまで職員の方々と一緒になって審議会の資料を作成していたのが懐かしく思い出されます。その後、国際関連、環境、エネルギー、化学品安全等の仕事に携わってきました。その中で、ダイオキシン問題、環境ホルモン問題等の化学品安全問題にも関わり、正しい科学的知見の蓄積とリスク評価、およびそれらに基づいた政策展開や市民とのコミュニケーションなどに従事しました。
 また、地球環境問題は、経済産業省環境担当参事官として、また、OECD国際エネルギー機関の国別審査課長として深く関わってきた分野です。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第四次報告書では、温暖化対策を議論する第三作業部会報告書の第七章(産業分野)査読者として私個人が執筆陣に名を連ねております。
 このような過去の経験、知見を生かせる職に就けることは、私にとってとても幸運なことです。

 さて、メルマガ初投稿となる本稿では、この地球温暖化問題について少し触れてみたいと思います。IPCCには、3つの作業部会があります。WG1は気候変動の科学的な評価、WG2は気候変動の結果予想される影響の評価、WG3は気候変動の緩和の可能性の評価を行っています。これらのWGが、今年に入って相次いで報告書をとりまとめました。それによると、20世紀半ば以降の世界平均気温上昇のほとんどが、人為的な影響による温室効果ガス濃度上昇によるものである可能性が非常に高いということです。温室効果ガスの排出が増加し続けると、さらに温暖化が進み、極端な気象現象の頻度の増大、洪水、暴風雨、干魃の被害の拡大、生態系や農業、健康への悪影響など、様々な問題が懸念されます。

 将来の温室効果ガス濃度の予想は、これからの成長シナリオにより、2030年には現在に比べて25−95%増と大きな幅があります。炭酸ガス換算にしてだいたい60ギガトンがその中位となります。他方、人為的な温暖化ガスの排出削減ポテンシャルは、仮に炭酸ガス1トンあたり100ドル投資するなら16−30ギガトンと予想されています。つまり、排出量を半減できる可能性があるということです(ただし、これは単に技術開発を進めれば達成可能という単純な話ではありません。経済効率性、公平性の他、生活・文化、持続的開発と南北問題への対応など、複雑で複層的な課題を克服せねばなりませんが、紙面の制約がありますので、機会があれば改めてご紹介したいと思います)。
 WG3の報告書は、分野ごとの削減ポテンシャルを評価していますが、その中で住宅、建物分野はエネルギー起源炭酸ガスの1/3を排出し、2030年での削減ポテンシャルは5−6ギガトンと大きなシェアを占めています。実は、この分野では、多様な削減措置が適応でき、また、それらの相乗効果も期待されるのですが、そのすべてを評価できてはいません。さらに、コストがかからない削減ポテンシャルが大きいため、高コストの措置の効果も詳細には評価されていません。このため、実際の削減ポテンシャルは予測よりも大きいと見られています。

 日本において、樹脂サッシの導入により、炭酸ガス3500万トンの削減ポテンシャルがあると推測されています。これは、今後、日本が京都議定書の目標を達成するために行わなければならない削減量の2割にも相当します。世界的にも、冷暖房効率を高めることで大きな炭酸ガス排出削減が可能です。古い建物の断熱効果を高める対策は必ずしも容易ではありませんが、樹脂サッシは内窓として設置が比較的容易であり適応性が高い対策となります。従って、樹脂サッシ導入を、途上国との間のCDM(クリーン開発メカニズム)や先進国との間のJI(共同実施)のプロジェクト化することで、日本として大きな排出権を獲得することも夢ではないでしょう。
 樹脂サッシの原料となる塩ビは、他の樹脂に比べて製造エネルギーや耐久性に優れており、LCA比較をすると3割程度のメリットがあります。金属素材と比較すればその優位性はさらに顕著となります。リサイクル性にも優れています。かつてダイオキシンや環境ホルモンに関して塩ビが取り上げられたことがありますが、その後の詳細な調査・研究の結果、問題がないことが明らかとなっています。最近は、家電製品などでの発火がたびたび報告される中、自己消火性のある塩ビは事故のリスクを低減させるものとして再評価されてきています。

 塩ビの用途はたいへん多様です。ブランドものの高級バッグなどにも使われているとおり、美しく高級感のある素材を作るのもお手の物。エレガントだけどエコな暮らしを目ざし、上手に使っていただければと期待する次第です。

随想
体験的資源循環型社会
信越化学工業(株) 宮島正紀

 予想外のことが重なって、郷里の生家の面倒を見ることになった。建屋の建設は江戸時代であるが、はっきりした年代は分からない。既に150年は経過している筈だ。場所は上田市(長野県)の町なかで、家は比較的交通量の多い道路に面している。家の幅は10メートル程であるが、奥行きは7〜80メートルといったところで、細長い土地である。母屋、土蔵、蚕室、畑、竹林が一直線に並び、その奥は幅数メートルの川になっている。

 暖かくなるにつれて畑に雑草が茂り近所迷惑になってきた。一雨降るごとに雑草はぐんぐんと伸びる。草刈も大変だ。また、両親が年老いてから竹林の手入れをしなかったこともあり、竹林がかなり広がり、隣家に迷惑もかけているので、竹林の縮小を進めることにした。蛇が嫌いなので避けたい仕事であるが、幸いにしてまだお目にかかっていない。

 青々した竹でも、既に枯れている竹でも根元から鋸で切ることは、自分の足元さえ気をつければ難しいことはない。問題は切断した竹の処理である。枝葉を落として竹竿にしたが、さてどうして処分したらよいものであろうか?昔なら竿竹として売ったかもしれない。市に可燃ゴミとして引き取ってもらうには50センチほどの長さに切りそろえ、束ねる必要があるようだ。
 そこで、電動鋸を買い求め、10メートル以上ある竹竿を一本ずつ定格内に収まるように切り揃えることにした。大層な作業で腰が痛くなった。

 さて、そこで考えた。もはやリヤカーは無いので、レンタカーを借りて市の焼却炉まで運び、金を支払って市に引き取ってもらっても、市は焼却炉で燃やすだけである。ならば、自分で燃やすことに何の問題があるか、文句があるかと。
 市のホームページを見ると次の記事がある。
質問 穴を掘っての焼却、ドラム缶やブロックで囲んだ焼却は認められますか?
回答 野焼きになりますので認められません。
質問 炭焼き、薪による暖房や風呂焚きは認められますか?
回答 廃棄物の焼却ではないので認められます。
 違反者に対する罰則は5年以下の懲役、1000万円以下の罰金とある。

 そこでまた考えた。これは小生にとっても、世間の目から見ても廃棄物である。廃棄物を燃やすことは風呂焚きであっても認められないことなのか? 薪でなければ風呂も焚けないのか? ところで何のためにこんな法律(条例?)があるのか? 煙か? 薪を燃やしても煙は出るはずだ。臭いか? ゴムくさい臭いが出なければよいという趣旨かな。ダイオキシンか? 薪でも同じはず。焼き魚、うなぎ、焼き鳥を食べていながら(特に、塩をつけて調理する燻製なんか一番危ない筈)、今更ダイオキシンでもあるまい。

 何はともあれ、折角切りそろえた竹で風呂を沸かす事にした。もう何年も使っていない風呂釜であるが、やってみた。思った以上に多くの竹を燃やす必要があることが分かったが、風呂に入りながら、「これが日本古来のサーマル・リサイクルだ。これこそが本当のサステイナブル社会であるわい」としみじみ感じながら入った風呂で疲れが取れた。だけど、最後まで何のために法律でこんなことまで規制するのか?万が一、罰金の支払いを求められたら、最高裁まで争っても良いという気になった。

お知らせ
【NEW】エネルギーソリューション&蓄熱フェア 2007 出展案内

 下記の要領にて「エネルギーソリューション&蓄熱フェア 2007」が開催されます。
 塩ビ工業・環境協会、樹脂サッシ普及促進委員会、樹脂サイディング普及促進委員会にて出展します。

・日 時: 2007年7月25日(水)〜27日(金)
10:00〜17:00
・場 所: 東京ビッグサイト 西1・2ホール
東京都江東区有明3−21−1
・主 催: エネルギーソリューション&蓄熱フェア'07実行委員会
・入場料: 無料
・エネルギーソリューション&蓄熱フェア 2007のホームページをご覧下さい。
 http://www.tepco.co.jp/solution/fair/

【NEW】世界ビニルフォーラムの詳細プログラム決定

 9月米国ボストンで開催される世界ビニルフォーラム(World Vinyl ForumIII)の第二次開催案内がウェブ上に公開されました。
http://guest.cvent.com/EVENTS/Info/Agenda.aspx?e=e54b1463-74fc-4c18-867a-dd4856c8bebb
 会議は、9月26日のwelcome receptionに始まり、世界のビジネス環境と塩ビ産業の過去・未来について意見交換が行われるほか、塩ビ製品の製品開発やプロモーション活動状況、電子・電気業界の塩ビに関する話題やグリーンビルディングに関する講演が予定されています。27日と28日は展示会も同時開催されることから、デザイン性を活かした塩ビ製品の展示や情報交換が行われるものと期待されます。
参加の申し込みはウェブからどうぞ。

NEDOの補助金事業の二次公募が開始されました。

 今年3月に続き、「住宅・建築物高効率エネルギーシステム導入推進事業」(住宅に係るもの)の二次公募が開始されました。NEDO技術開発機構が指定する当該システムを住宅に導入する場合に、その費用の1/3が補助されます。

 一次公募では、8.2億円、1050件の応募があり、その全てが採用となりました。二次公募の予算は、約8億円となっており、当初の予算11億円より約5億円拡大されます。今年度の公募は、この期間で終了ですので、ご希望の方はお早めにご確認ください。

 様々な補助要件がありますが、樹脂サッシ普及促進委員会がお勧めする要件は『断熱リフォーム』です。
 既設住宅のリフォームで『塩ビサッシ+複層ガラス』の内窓を採用する事により、上記の費用補助の対象となるものです。

  公募期間:2007年7月3日〜8月2日(17:30必着)

 詳細は、NEDO:独立行政法人新エネルギー・産業技術開発機構のホームページをご覧ください。
http://www.nedo.go.jp/informations/koubo/190703_1/190703_1.html

オルガテクノ2007 出展案内

 下記の要領にて「オルガテクノ2007」が開催されます。
 塩ビ工業・環境協会、樹脂サッシ普及促進委員会、樹脂サイディング普及促進委員会にて出展します。
 また、プラスチック工業生産100周年を記念して、日本プラスチック工業連盟が、“プラスチックyear”記念イベントを共催致します。

・日 時: 2007年7月18日(水)〜7月20日(金)
10:00〜17:30(最終日のみ17:00終了)
・場 所: 東京ビッグサイト 東3ホール
東京都江東区有明3−21−1
・主 催: 有機テクノロジー実行委員会
・入場料: 2,000円(税込み)
下記HPより事前登録頂くと無料となります。
https://secure01.red.shared-server.net/www.orga-techno.com/regist.php

・オルガテクノ2007のホームページをご覧下さい。
http://www.orga-techno.com/

編集後記
 VECの専務理事が西出から関になり、西出は日本化学工業協会の専務理事に就任致しました。西出前専務理事在任の3年間には、塩ビの再評価や顧客要望を反映したリサイクルビジョン作成などの成果が上りました。関新専務理事は化学品管理についての専門家であり、国際関係にも強く、さらなる塩ビの復権に力を発揮されると思います。皆様方のご支援をお願い致します。
 この連休中、天気が悪いため久しぶりに映画を見に行きました。台風の進路を計りながら、逸れそうだなと判断して出かけたところ、考えることは皆同じで、道路は渋滞、駐車場は満杯、映画館も子供連れで大盛況でした。7月としては大型台風の来襲とかで、マスコミも地球温暖化と結びつけたような報道を行っていました。この時期の台風のコースとしては特異的であり、関東では梅雨の雨量も少なかったことなど、異常気象となっているためか、と思います。大雨による災害などは困りますが、地球温暖化問題が話題となることは望ましいことではないでしょうか。映画は「ダイ・ハード」でしたが、今まで以上に超人マックレーン(ブルース・ウィリス)が強く出されていました。
 最後になりましたが、この度の台風や豪雨、地震で被害を受けられた方々には心からお見舞い申し上げます。(可)

VEC関連URL
●家族で学べるページ http://www.vec.gr.jp/kids_new/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー http://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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