1. |
資本主義である以上、投資も投機も原理的に必要であり、資源価格の大きな変動をもたらし続ける。 |
2. |
次世代エネルギーや代替資源への持続可能な成長のための投資は続く。健全な投資は健全な需給にやどり、原油やナフサ価格の合理的な変動幅はそこに見出される。それ以上は射幸心に基づく投機であるため、投機リスクを負った人々と企業が自己弁済や破産のリスクを負うルールが再認識されていく。 |
3. |
サブプライムローンやエクイティローンのモーゲージがすべて悪ではなく、むしろ弱者に工夫された住宅調達システムと言える。投機バブルは回避できないが、あまりに強欲で複雑な証券化へのモラルハザード規制、具体的には、ローン一次貸出の上限の設定や債務担保証券への規制が必要である。今後は我が国のような、住宅の資産価値に見合った健全なローン制度が世界モデルとなる。 |
4. |
今回の金融と資源の二つのバブルは、エネルギー・素材の使用パラダイムの転換への明確な動機となった。例えば次世代エネルギーへのバトンタッチまでの過渡期において、資源の激しい価格変動の緩和に塩ビが役立つ。また塩ビの省石油・省資源という3R的経済性が見直されていく。 |
5. |
あわせて化学物質のコントロールに長けた、安全なモノつくり日本への信認が増し、多くの日本製品、例えば塩ビにも需要が回帰してくる可能性がある。 |