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2002年12月16日
 ドイツのボン市で塩ビが復権
 ドイツのボン市が塩ビ復権を決定しました。
 同市審議会の建設委員会は、近年、「品質・価格の適当な代替品があるときには、公共建設物にPVC(塩ビ)製品の使用を避けること」という決定を行っていました。
 これは、一部の環境NPOの主張を一方的に受け入れた結果として、1986年に決定されていたものです。
 その後、ドイツのPVC産業は、PVC製品の安全性と有用性に基づき、この不当な行政措置に対して事実とデータに基づく反論を展開していた模様です。

 その甲斐もあってこの度同委員会はこれをくつがえし、「新建用の床材に限ってPVCの使用を認めない。しかしそれ以外の全ての用途についてはPVCの使用を認める」旨の決定を行いました。
 この決定は緑の党の同意も得ており、病院や博物館、州庁舎など、近隣のライン地方の7地方州での公共建築物でPVCの使用が決定されたことに続く措置です。

 新築時の床材分野でのPVC使用が何故問題なのか私たちVECは調査中ですが、恐らく一部の接着剤にまれに残存するDBPもしくはホルマリンの環境影響について調査が終了していないため、万全を期しての過渡的な措置も知れません。
 しかし、早晩、新築用の床材分野においても、PVC使用が決定されることでしょう。
 このように、一部のNPOに影響されたPVCへの不当な扱いは着実に解除される方向へと向かっているようです。