NO.035
発行年月日:2005/06/16

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◇温暖化防止にも有用な、かけがえのない素材、塩ビ!
  東京都のグリーン購入ガイド、改定される。

まちかど妙報室 −その9:これだけ言ってもダメですか?−
お知らせ
編集後記

トピックス

◇温暖化防止にも有用な、かけがえのない素材、塩ビ!

東京都のグリーン購入ガイド、改定される。

 東京都に、「グリーン購入ガイド」という、物品購入基準があるのを、ご存知でしたか?
 「環境に配慮した物品調達」を進めるべきであるということから、東京都が、用紙、文具・事務用品から、什器(オフィス家具)、照明・家電製品、OA機器、自動車、その他を購入する場合に、環境配慮面から遵守すべき事項をまとめたものです。この、ガイド制定の動きは東京都だけでなく、全国の自治体で広く行われています。

 東京都のこのガイドは、数年前から始められたものですが、昨年度までのガイドには、実は私たちにとって大変残念な考え方が入っていました。
このガイドによると、購入物品の種類ごとに、「最低限考慮すべき環境配慮事項(水準1)」と、「要件ではないが配慮することが望ましい事項(水準2)」をそれぞれ明示し、購入の際の選択の基準としているのですが、その中で、什器(オフィス家具)、照明・家電製品類、OA機器類については、水準2の項目の一つとして、「塩化ビニルを極力含まないこと」という記述がされており、塩ビ製、もしくは塩ビ製部材を使用したこの種の製品は、東京都に納入する際にそのことだけで不利な扱いを受けていたのです。

 東京都がこのような基準を選定したのは、数年前に言われ続けた、「塩ビはダイオキシン発生の元凶だから、使用を制限・忌避すべきである」という「社会風潮」が大きな理由であったのでしょう。私たちは当時から、そのような考え方は正しくないと主張し、それに関する情報提供を続けてきましたが、当時としては東京都のような対応を取ることも、社会通念としてある程度止むを得なかったとも考えられます。
 しかし、ダイオキシン発生の状況が明確になり、塩ビなど燃やすものの種類とは殆ど何の関連もないこと、さらには焼却設備の整備によって全国のダイオキシン発生量が、当時の数十分の一レベルにまで削減されていることが明確になった今日、私たちとしては、一日も早く、このガイドの考え方を見直していただき、真に環境配慮されたガイドに改定して欲しいと考えていました。

 こういった観点から、私たちは東京都の担当部署に対し、塩ビに関する最近の情報を提供し続け、理解を求め続けてきました。そういった情報も反映されてのことか、このたび東京都は、ガイドを改定し、4月27日付で「東京都グリーンガイド(2005年版)」として公表しました。情報はこのアドレスをご参照ください。
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/kikaku/green-guide/index.htm

 その中では、上述の什器(オフィス家具)、照明・家電製品、OA機器のいずれからも、「塩化ビニルを極力含まないこと」という項目は姿を消しました。ガイドの中で塩ビを制限・忌避する項目はなくなったのです。
 この改定の理由として東京都は、「その材質の特長から代替が困難であり、その断熱性などから、温暖化対策の一環として利用性の高い素材でもある。また、マテリアルリサイクルの推進や家電製品の素材表示義務化により、特定の化学物質ではなく、製品全体としての素材表示の確認による環境負荷の評価が、今後はより重要であると考えられる。」と説明しています。
 私たちもこの点については全く同感であり、正確な情報に基づいて判断された東京都に拍手を送るとともに、敬意を表します。

 塩化ビニルは、加工しやすく、燃え難く、幅広い分野で社会の役に立つ素材であるばかりか、省資源・省エネルギー性にも優れ、また、住宅分野での地球温暖化防止にも大きく役立つ、優れもの素材です。
 この東京都の例を参考にして、全国各地の自治体でも、それぞれの「グリーン購入ガイド」の見直しを是非、早急に進めていただきたい、と私たちは思っています。よろしくお願いします。

まちかど妙報室

まちかど妙報室 −その9:これだけ言ってもダメですか?−


 巷では、地球温暖化とやらが取りざたされており、気候もだんだん暑くなると予想されていますが、ここしばらくは、(最近少し蒸し暑くなってきたことを除いて)東京では大変快適な毎日が続いています。

 そんな、とある日曜日、晴れて暖かな陽射しに誘われて、習慣の街歩きに出ました。久しぶりに和んだ気持ちで、難しい仕事のことも忘れて、ぶらぶら歩きの数時間でした。ところが、ひょいと路地に入ったとたん、道ばたに小山の如く積まれて打ち捨てられた、ゴミの山にぶつかりました。しかも、しかもですよ、まわりの壁や塀には、収集日以外にはゴミを出さないで下さい、と書かれた、張り紙や立看板など、実に3種類ものゴミ捨て警告表示が、麗々しくされているのにもかかわらず、です。自分さえ良ければ他はどうでも良いといった人種がまだまだ多いようですね。

 そう言えば、塩ビの可塑剤DEHPについては、誤った情報に基づいて、コストも性能も無視して別素材を要求する企業が未だにあります。欧米での調査結果、環境省の実験研究の結果、政府の複数の審議会での結論、産業技術総合研究所の研究結果、そして可塑剤工業会での研究結果・・・、世界中で、こんなに多くの調査研究が行われて、DEHPの使用には何ら問題が無いことがわかっているのに、やれ環境ホルモンだ、やれ生殖毒性だなどと、既に崩れた理由を盾に軟質塩ビは使わないとする風潮が止まりません。

 科学的事実と論理的行動を重んじる欧米企業の中では最近、取り扱いを見直す流れが強くなってきているようです。我が国の企業にも科学的、論理的に考えて頂きたいものだ、とゴミの山を眺めながらつくづく考えさせられました。
(浮遊子)

お知らせ
PVC Newsが6/14に発行されました。

PVC News 53号(塩化ビニル環境対策協議会)が発行されました。
詳細は下記からご覧頂けます。
購読を希望される方は、送付先などご連絡下さい。
http://www.pvc.or.jp/index/i_saisin.html

セミナー

樹脂サイディング普及促進委員会でセミナーを開催しております。


これからの快適な住まい作りセミナー・松本セミナー
−無暖房住宅へ限りなく挑戦−
日時
7月1日(金)13:15〜17:15
場所 渚カナデアンホール
主催 信州大学工学部
エネルギー自立型環境調和住宅研究会
参加申込み締め切り
6月24日(金)
    (定員60名になり次第、締切らせて頂きます。)

参加希望の方は下記までお問合わせ下さい

樹脂サイディング普及促進委員会
電話 03(3297)5782
Fax 03(3297)5783

「塩ビ製品カタログ」が発行されました。
「塩ビ製品カタログ」(塩化ビニル環境対策協議会/塩ビ工業・環境協会編)が発行されました。
私達の日常生活のあらゆる場面に登場し、その豊かな生活の一端を担う塩ビ製品の主要なものをまとめた小冊子です。
ご希望の方は、下記URLよりご請求下さい。
https://www.vec.gr.jp/shiryo.htm

編集後記

 最近のスポーツの話題といえば、まあいろいろありますが、なんといってもサッカーでしょう。激闘の末の、しかし終わってみれば順当という気がしないでもない、アジア地区予選突破。毀誉褒貶さまざまあったけど、ここへ来て男を上げたジーコ監督。ピンチヒッターで出てきてヒーローになった大黒選手。
 第三国バンコクでの、北朝鮮との無観衆試合が、しかし、国内外で盛り上がってましたね。
バンコクの競技場の場外で、また東京の国立競技場の大型画面で、果ては繁華街の路上や飲食店で、大騒ぎするあの観衆をテレビで見ていると、最近あまり熱心なファンでもなくなったH2も、ついつい興奮して、ジーンと来て、ニッポン頑張れ!と大声を出したくなります。
 ほんとに、サッカーというのは、国民の意識を一つにし、愛国心を高揚させる、大変効果的な手段だな、と感じました。同時に、考えようによっては、ちょっと怖いな、とも思ってしまいました。

(H2記)


VEC関連URL
●VEC 塩ビジュニア https://www.vec.gr.jp/kids/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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