NO.048
発行年月日:2005/09/22

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トピックス
◇イヤリングやブレスレットが塩ビで作れる!
  女性に大人気の「ポリマークレイ」の秘密

随想
自動車産業の成長予測に思う
倉敷市 牧野 哲哉
お知らせ
編集後記

トピックス

◇イヤリングやブレスレットが塩ビで作れる!

  女性に大人気の「ポリマークレイ」の秘密

 女性の間では、古くから編物や手芸、陶芸といった趣味がもてはやされ、人気がありました。ところが最近、こういった趣味の項目に新しく、いわゆる粘土細工なるものが付け加わりました。
 粘土細工?ああ、粘土を練って造形して、花瓶や何かを作るやつ?小学校でやらされたわよ。手が汚れて困ったわよね。

 ちょっと待って下さい。最近の粘土細工は、一味違うんです。使用する材料にしても、単なる粘土だけではなく、銀の粉末を加えた「銀粘土」や、柔らかいプラスチックを使った「ポリマークレイ」なるものもあって、人気が高いのだそうです。

 「ポリマークレイ」、日本語でいえば、樹脂粘土? なんじゃ、それは?
 ここまでくれば、賢明なる読者諸氏にはもうお分かりでしょう。そうです。ポリマークレイなるもの、実は、塩ビ製なんです。塩ビの中でも粒子径の小さい、ペースト塩ビ。これに軟化剤や顔料その他の配合物を練りこんで、粘土風に仕上げたもの。

 これを使って造形して、120〜130℃のオーブンに入れて20〜30分程加熱すると、硬くなって、石のようになる。色彩豊か(48色もある!)だし、焼いてからもペイントで着色も可能で、仕上がりは宝石状で一見高価風。それより何より、自由自在に造形できて、芸術的センスを存分に発揮できる。
 主たる造形物としては、ビーズ、ボタンに始まり、ブローチ、ブレスレット、イアリング、ペンダント、さらには、ミニチュア、ドールハウス、インテリア、オブジェに至るまでなんでもござれ。「世界でただ一つの、私だけのアクセサリーなのよ」というのが、「ウリ」であり、女性たちの「カイ」であるようです。

 さてこの材料、どうも国産にはない様で、ドイツ製(商品名:フィモ)やアメリカ製(商品名:スカルピー、ブレモなど)が有名らしい。各都市の手芸品店などで売られている。
 さらに、ポリマークレイの技術習得講座なるものが、北海道から九州までの各地で開かれており、10日間前後スクールに通うと、いろいろ教えてくれた上、場合によっては、免許皆伝の証書もくれるという。

 たまたま知人を頼って、九州は博多でこのポリマークレイを趣味にしている女性にお目にかかり、いろいろ教えてもらってきましたが、1年程前から始めて、いまや免許皆伝、博多の教室で生徒を教える腕前にまでなられたとか。さまざまな素晴らしい作品を見せてもらいました。その彼女のグループの、年に一度の作品展示が、9月24〜25日に、東京のビッグサイトでの「もの作りBig Gallery 2005」なる催しで行われる由です。ご興味のある方はのぞいてみて下さい。

 いや、塩ビという素材、あちこちで使われていることは承知していましたが、こんな分野でも重宝されているとは、驚きでした。
 ただ、ちょっぴり気になったのは、塩ビは過熱しすぎると分解して塩化水素が発生するので、その点、重々ご注意願いたいということ(老婆心、いや、老爺心ながら)。
 もう一つ、やや残念ながら、いかにこのポリマークレイが世界で大流行になったとしても、「塩ビの需要量としては、たかが知れてるなあ」という嘆き!

■随想

自動車産業の成長予測に思う

倉敷市 牧野 哲哉
 8月29日号の日経ビジネスを読んでいて、へ〜と思ったことがある。この号には、「クルマを攻めろ」と言う特集記事が載っていた。自動車産業の世界全体の伸張が著しく、これに関連した産業も引きずられて成長する。また、様々な新技術開発も同時進行して経済への波及効果が大きいとの内容の記事であった。皆さん、バスに乗り遅れないように、切符を買ったら良いですよ〜、と言う声が聞こえてくるような内容だった。

 極め付けは、自動車の生産台数と産業規模の将来予測である。8年前、自動車の全世界総生産台数は5443万台、今年の予測は6648万台、15年後には1億台を突破すると言う。年平均3.7%の伸びである。2004年の自動車産業の経済規模は1兆9600億ドル、世界第五位のフランスのGDPは2兆26億ドルであるから、ほぼこれに匹敵する数字である。
 ついでに、GDPの順位を言えば、米国、日本、ドイツ、英国、フランス、イタリア、中国・・・。最後の中国を除いて、上位6ヶ国の順位は、ずーと変わらず、日本は3位のドイツをグンと引き離して第2位の地位を動いていないことをアピールしておきたい。(脱線ついでに、東京都のGDPは約8000億ドルでカナダ、ブラジルのそれとほぼ同じ。日本は凄いんです。自信を持とう。)

 自動車の生産台数が1億台を突破すると、その経済規模は300兆円を超えるという。トヨタ1社の経常利益額を聞いても、その景気の良さに圧倒されるし、小さな国1国に相当する規模のものを動かしている。また、自動車に採用される技術は最先端のものが集約され、その内容も一変する。そうだろうと思う。基本性能にプラス安全性、快適性、環境性能を、徹底的に追求する商品であり、最近の進歩著しいハイブリッドカーなどは、先端材料とICやIT技術なしには作れない。

 しかし、これが、もし中国(GDPは1兆6500億ドル)の経済発展の話だったら、どうだろうか。論調はがらりと変わり、そんなに順調に成長するはずがなく、資源・エネルギーや社会インフラが追いつかず難しい、とか、環境破壊が著しい、とか言うはずである。
 私は、自動車産業も同じだという気がしてならない。石油が暴騰している。米国の台風被害など、一時的なものかもしれないが、長期トレンドの値上がりは避けられない。
 また、WeizackerやSchmidt Bleekの資源・エネルギー効率「ファクター」的にいえば、自動車は、人の輸送効率で言えば、最も悪いはずである。鉄道や船舶に比べれば桁違いのはずである。環境汚染も酷いものである。更に、人命の損失に至っては、酒、タバコについで3番目である。環境保護論的立場だけから言えば、即刻生産中止にしても良い商品である。

 だから、私は、自動車は質的に変化する、せざるを得ないものと思う。
 どう変えたら良いのだろうか。燃費を良くすることや環境汚染を軽減することは当然で、今後もこの努力は続くと思うが、そういうことより、人の輸送システム、特に、都市部でのシステムが根本的に変わるのではないだろうか。路面電車が復活するとは思わないが、EUでは、乗用車乗り入れ禁止の動きが既にあるらしい。インターネットや携帯電話は固定式電話を駆逐しつつある。同じことが起きるような予感がするが違うだろうか。自動車がこれまでと同じトレンドで伸びるものだろうか。そうではないような気がするのは、私だけだろうか。

お知らせ
【NEW】 島根県環境フェスティバルInはまだ 出展案内

日時 2005年10月2日(日) 10:00〜17:00

場所 島根県立大学、浜田市世界こども美術館、
浜田市総合福祉センター

樹脂サッシ普及促進委員会、樹脂サイディング普及促進委員会にて出展致します。


【NEW】 「第7回ぐんま環境&森林フェスティバル」 出展案内

日時 2005年10月2日(日) 10:00〜16:00

場所 郡馬県庁 昭和庁舎(群馬県前橋市)

主催 ぐんま環境&森林フェスティバル実行委員会

出展内容:
長寿命と省エネで暮らしを支える素材「塩ビ!」を出展・紹介します。
(1)地球温暖化対策に貢献する住宅用窓枠「塩ビサッシ」を展示します。
(2)長寿命かつ景観な住宅用外装材「塩ビサイディング」を展示します。


【NEW】 PVC Newsが9/20に発行されました。

PVC News 54号(塩化ビニル環境対策協議会)が発行されました。
詳細は下記からご覧頂けます。
購読を希望される方は、送付先などご連絡下さい。

http://www.pvc.or.jp/index/i_saisin.html


【NEW】 「環境最前線」を資料請求ページに追加致しました。(9/21)

本誌先週号(EKMM3−47)でご紹介した、「環境最前線 新たな発見 生活と塩ビ」を塩ビ工業・環境協会HPの資料請求ページからお申込み頂けるように致しました。
ご希望の方は、下記URLよりご請求下さい。

https://www.vec.gr.jp/shiryo.htm


第3回住まいと環境・エネルギーセミナーのご案内

小池百合子環境大臣と北野先生を迎えてセミナーを開催致します。
「ライフスタイルの転換で、快適なエコ生活を」

日時 2005年10月12日(水)

会場 18:00 開演 18:20 終演 20:45

会場 浜離宮朝日小ホール
入場無料

主催 (財)地球・人間環境フォーラム
塩ビ工業・環境協会

後援予定 環境省

プログラム
<第1部> 主賓挨拶/小池百合子環境大臣
基調講演/北野 大(淑徳大学教授)
<第2部> パネルディスカッション
「快適に暮らしながらエコができる
     −健康で環境的な住まいとは−」
コーディネーター 北野大(淑徳大学教授)
パネリスト 小林光(環境省・地球環境局長)
坂本雄三(東京大学教授)
大滝典子(くらしのアドバイザー)
酒井ゆきえ(フリーアナウンサー)

上記セミナーは事前登録が必要です。
参加ご希望の方は、9月26日(月)までに、下記アドレスの登録フォームからお申込み下さい。(携帯からも可)
(応募者多数の場合は抽選とさせて戴きます。当選者には招待状を送付致します。)

http://www.adad.jp/i/p/29468

編集後記

 地球温暖化だ、郵政民営化だ、などと騒がしいこの頃ですが、自然の力はたいしたもので、9月も下旬になるとソコソコ涼しくなってくるものです。クールビズもあと数日を残すのみ、なんとなく寂しいですね。

 そこでクールビズ川柳、第2弾。我ながら出来が悪いけど、乞辛抱。

「クールビズ、かばんの中にタイ3尾」:夏の間、ノーネクタイで通したが、時々は要人と会う機会があり、その時だけはネクタイを締めた。終わってすぐ外したけれど、かばんの中に放りこんで、そのまま忘れること数度に及び、この前久しぶりにかばんを開けてみたら、大漁!ネク鯛が3尾。

「秋の日に、背広とネクタイ、カビ生やし」:カミサンの手入れが悪い!と怒鳴るのは筋違い。実はさる単身赴任者の嘆きでした。

「わが夫(つま)の、背広姿に惚れ直し」:秋になって、久しぶりに背広とネクタイ着用で出勤する夫、ふと見ればなかなかダンディで、好いんじゃなーい? なんて、家人に一度言わせて見たいものです。

(H2記)


VEC関連URL
●VEC 塩ビジュニア https://www.vec.gr.jp/kids/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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