NO.050
発行年月日:2005/10/06

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◇大都会で懸念される下水道管渠崩落の恐怖
  ここでも塩ビ製品が活躍します

まちかど妙報室 −その12:どんぶりぶり?ぶりどんぶり?−
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編集後記

トピックス

◇大都会で懸念される下水道管渠崩落の恐怖

  ここでも塩ビ製品が活躍します

 1949年に作られた、オーソン・ウェルズ主演の名画「第三の男」を観たことのある人は、殆どがもう、お年寄りでしょうね。この映画はウィーンでの話で、後半のクライマックスはウィーンの下水道の、いわゆる「暗渠」が舞台でした。ストーリーの素晴らしさとウェルズの名演技に引き込まれながら、「しかし、ウィーンって街には大きな暗渠が走ってるもんだなあ」と、変に感心したことを覚えています。

 当時の日本は終戦直後の超貧乏時代。内部で喧嘩できるような大きなものはともかく、下水道用の「管渠」は、東京都でもあるにはありましたが、当時その総延長は高々2,000km程度(東京都区部のデータ)。それが、戦後の成長と共にどんどん整備が進んで、いまや総延長約14,000kmに至っているそうです。
 整備が進んだのはご同慶の至りですが、この管渠、徐々に老化が進んでくる。法定耐用年数50年を超えるものが、1980年代後半から目立ち始め、現時点では約2,000km、10年後には約5,000km、30年後には10,000kmにも達するらしい。
 老化したのなら取り替えれば良いわけですが、この管渠、コンクリート製や鉄製(ヒューム管など)である上、地面を掘り返して入れ替えることもままならず、常時下水を流しながらなんてとても不可能なのです。しかし、だからといって放置しておけばいつの日か老化が限界に来て、地面が崩落する危険があります。ある日突然、幹線道路が数十メートルに渡って崩落、下水が溢れて大混乱、なんて困りますよね。
 しかし、東京都あたりはこの恐怖に真面目に取り組んでいるそうであります。

 そこで知恵者が考えました。老朽化した管渠を、地面を掘り返さずに更新できる工法はないものか。できれば下水を流しながらやれないものか。なおかつ、強度や耐震性や、下水流量なども、新管と同程度で維持されればもっと良いが・・・。
 「必要は発明の母」。あるんですねえ、これが。塩ビの異型押出しでつくったプロファイルを現行の下水管の内側に巻き付け、隙間には埋込み材を充填して、既設管と埋込み材と塩ビプロファイルとで複合管を作り上げるものです。既設管の形状を問わず、内径3m程度まで可能、地面の開削不要、水を流しながらでも可能、強度や耐震性や耐蝕性に優れ、下水流量も殆ど変わらない、いいことずくめの工法です。
 この工法、「製管工法」と総称されて、日本SPR工法協 http://www.spr.gr.jp/profile/index.html やダンビー協会 http://www.danby-jp.com/ などで取り扱っています。ご関心のある向きはそれぞれのHPへどうぞ。なお、両協会のデータからすれば、この「製管工法」は、既に延べ400kmを超える施工実績があるとか。しかし、老朽化管渠は今後も年間数百kmのペースで増えると予想されており、市場としてはかなり大きなものが見込めそうです。

 いいことずくめのなかでも、私たちにとってとりわけいいことは、「塩ビを使ってくれている」ということ。成形性が良く、耐蝕性に優れ、強度もあり、経済的でもある、塩ビの特長をそっくり生かして、社会インフラの維持発展に役立てる、まさに塩ビならではの使用例ではないでしょうか。

 うれしくなって、あの有名な「第三の男」のテーマソングを口ずさみたくなりました。

まちかど妙報室

まちかど妙報室 −その12:どんぶりぶり?ぶりどんぶり?−


 早朝から散歩をはじめたせいか、まだ昼は遠いというのに空腹を感じ、どこかで安直にうどんでも食べようか、と思いながら四つ辻を曲がったら、あったのがこの看板。
 チラッと眺めたら、なかなかしゃれたデザインで、「うどん」と「ぶり丼」とが仲良く並んで書かれてる。よし、うどんにしよう、と思って店に入ろうとした一瞬、気がついて立ち止まって眺め直しました。ホホウ、珍しい。“ぶり丼”とはねえ。めったにお目にかかれないな。
 と、考えながら店に入ってメニューを見れども、そんなメニューは無い。・・・そこでハタと気が付きました。
 あれは丼を“どんぶり”と言わず、省略して“どん”と言うのを真に受けて、“どんぶり”を“丼ぶり”と書いたのだと。でも、普通に読むと、これじゃあ、“どんぶりぶり”ですよね。

 こうした間違った言葉が堂々と使われるのは困ったものです。“ビニール”と“ポリ”はその典型。世間では、“ビニール”とは「柔らかいプラスチック」を意味しているということらしいが、「ビニール袋を食べてイルカやウミガメが死ぬことが多い」なんて堂々と書かれると、塩ビの関係者としては寝覚めが悪くなります。それを言うなら是非“ポリ袋”と言って欲しいものです。
 “塩ビ”が樹脂を意味したり、原料のモノマーを意味したりで様々な誤解を生んだのもそのひとつです。
 最近、誤解を作り出した王様は、何と言っても“環境ホルモン”。その本当の作用も意味も分からないが、何しろ怖いものだと意味付けされて登場したマスコミ造語でした。正しく内分泌撹乱作用物質と表して欲しいものです。最近では普通の投与量での生殖毒性作用があったら、ついでにこれも内分泌撹乱作用と言ってしまう向きもありました。

 是非とも、言葉を使う時には、せめて信頼ある事典や原典で確認していただきたいものです。大学の先生が言ったから、マスコミ報道に書いてあったから、正しいとは限りません。なにしろ、環境中の物質の濃度をたくさん測定して、その中で飛び抜けて高いただ一つの濃度データが、いつの間にか平均値に化けてしまったこともありましたからねえ。

 大本をきっちり確認することの大切さを教えてくれた看板でした。
(浮遊子)

お知らせ
【NEW】 勝ち組み工務店育成セミナー In鹿児島のご案内

 樹脂サイディング普及促進委員会では、下記のセミナーに参加し、樹脂サイディングの紹介を行うとともに、樹脂サイディングを使用した住宅の見学会も行う予定です。

日 時 2005年10月21日(金)
13:00〜17:30 (受付開始 12:30)
場 所 アイムホール
主 催 住まいづくり研究会

【鹿児島県建築士会CPD制度認定講習(3単位)】

参加費 無料
参加申込み締切り 10月18日(火)

(定員70名になり次第、締切らせて頂きます。)


参加希望の方は下記までお問合わせ下さい
住まいづくり研究会
電 話:092(871)2409


【NEW】 第16回 信濃の国 楽市楽座のご案内

日 時 2005年10月22日(土)〜23日(日)
10:00〜16:00
場 所 松本平広域公園・信州スカイパーク「やまびこドーム」
主 催 2005信濃の国楽市楽座実行委員会
樹脂サッシ普及促進委員会、樹脂サイディング普及促進委員会にて出展致します。
10月22日(土)14:00〜15:55に信越放送で放送予定の生中継番組内で当展示ブースへのインタビュー取材があり、出展内容のPRを行う予定です。


PVC Newsが9/20に発行されました。

PVC News 54号(塩化ビニル環境対策協議会)が発行されました。
詳細は下記からご覧頂けます。
購読を希望される方は、送付先などご連絡下さい。

http://www.pvc.or.jp/index/i_saisin.html


「環境最前線」を資料請求ページに追加致しました。(9/21)

本誌先週号(EKMM3−47)でご紹介した、「環境最前線 新たな発見 生活と塩ビ」を塩ビ工業・環境協会HPの資料請求ページからお申込み頂けるように致しました。
ご希望の方は、下記URLよりご請求下さい。

https://www.vec.gr.jp/shiryo.htm

編集後記

 毎回、編集後記に何を書こうか、題材に困るのですが、今回ばかりはラクチンです。え? どうして?
 どうしてかって言うと、このEKMM、今回、第3巻の第50号を迎えたんです。第1巻は週刊で69号まで、第2巻は月刊で19号まで出ていますから、通算すると138号!

 1年は365日ですから、52週と1日。一年のうち、盆と正月とゴールデンウイークにはそれぞれお休みを頂戴しますので、現実には前回の第49号で第3巻開始以来ジャスト1年目、この50号から、2年目に突入です。もっと言えば、第1巻の第1号を発信したのは2001年9月6日ですから、それから数えればなんとすでに5年目に突入している計算になります。まあ、飽きもせず、よく続けたもんですなあ。

 これだけ続けられたのも、ご愛読いただく皆様の温かいご支援の賜物と、感謝の念しきり。今後とも相変わりませず、ご愛読の程、よろしくお願い申し上げまする。
 と、今日ばかりはダジャレも出ない。

(H2記)


VEC関連URL
●VEC 塩ビジュニア https://www.vec.gr.jp/kids/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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