NO.089
発行年月日:2006/07/27

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トピックス
◇猛暑の沖縄でも快適に住めます。
塩ビサッシと塩ビサイディングなどで、冷暖房負荷56%カット!

随想 
中国衛生部との会合について

塩ビ食品衛生協議会(JHPA) 常務理事 石動正和

お知らせ
【NEW】NHK総合テレビ「ためしてガッテン」へ(社)日本化学工業協会が意見書提出
エネルギーソリューション&蓄熱フェア’06 出展案内

編集後記

トピックス
◇猛暑の沖縄でも快適に住めます。

塩ビサッシと塩ビサイディングなどで、冷暖房負荷56%カット!


 夏です。暑いですねえ。昼間はもとより、夜になっても部屋の温度はぜんぜん下がらず、毎日寝苦しい夜を過ごしておられませんか?

 暑いといえば日本の南端、沖縄あたりではさらに格別でしょう。何しろ沖縄では高温多湿に加えて台風の通り道でもあるため、建物のおよそ8割がコンクリート造りなのだそうで、昼間の強烈な日射しがコンクリートに蓄熱し、夜になっても温度が下がらないという困った特長があるのだそうです。

 そこで塩ビ業界からのリコメンド。コンクリート造りの建物に塩ビサッシと塩ビサイディングを設置して、冷暖房負荷を下げ、涼しく快適な夏を送りませんか?

 と、まことしやかに甘い言葉で宣伝するだけではダメですよね。ここは一つ、実際どのくらい冷暖房負荷低減の効果があるのか、専門家に研究してもらいましょう。

 というわけで、塩ビサイディングの普及促進を進めている、私たち塩ビ業界もメンバーの「樹脂サイディング普及促進委員会」では、福岡大学の須貝教授にお願いして調査していただきました。
 須貝教授の研究は、先ず沖縄地区18ヶ所で、コンクリート造り標準家屋の年間冷暖房負荷の計算を行って実態を把握した上で、リフォーム方式として石膏ボード、透湿防水シート、塩ビサイディング、天井(屋根)断熱、塩ビサッシなどの使用を考慮し、さまざまなケースについて冷暖房負荷低減効果をシミュレーションしたものです。

九州福岡でのサイディング施工例
 その結果、コンクリート壁の外側に塩ビサイディングを施工することで、室内温度が最大約1℃下がることが認められました。それもサイディングの色によってかなり差があり、グレーやクリーム色に比べてホワイトが一番遮熱効果が大きいのだそうです。
 また、「(コンクリート+石膏ボード)壁・無断熱・アルミ枠単板ガラス窓」の家屋を標準として、それに塩ビサイディングを外壁に取り付けるだけでも年間冷暖房負荷は約13%低減されることが分かりました。
 さらに、最適リフォーム方式として「(コンクリート+石膏ボード+透湿防水シート+塩ビサイディング)壁・屋根断熱・塩ビサッシ複層ガラス窓」を採用すれば年間冷暖房負荷は標準に比べてなんと約56%も減ることが分かりました。

 こういった事実を踏まえ、須貝教授は「沖縄では夏場の遮熱に的を絞ったリフォームを考えるべきであり、その意味で塩ビサイディングを採用することには、自然室温低下効果や塩害の防止効果も含めて大きな効果がある」とされ、また「塩ビサイディングに透湿防水シートや塩ビサッシなどを組み合わせることにより、無断熱住宅でも次世代省エネ基準を満たすレベルまで改善できる」と結論付けられました。

 塩ビサイディングは、アメリカやカナダでは広く普及しており、アメリカでの採用率は50%、カナダでは70%にも達しているそうです。日本でも、沖縄だけといわず、皆様の家でも採用してみてはいかがですか?

 塩ビサイディングについて詳しくお知りになりたい方は、こちらの樹脂サイディング普及促進委員会のホームページをご覧下さい。
http://www.psiding.jp/

随想

中国衛生部との会合について

塩ビ食品衛生協議会(JHPA) 常務理事 石動正和


 本年の6月に、中国政府衛生部(Ministry of Health, 略称MOH)所属の中国疾病予防制御中心(Chinese Center for Disease Control and Prevention 略称China CDC)から、韓国のポジティブリスト(PL)策定プロジェクトに対して、韓国と日本における食品用器具や容器包装材などの規格基準、PLについていろいろ教えて欲しいとの申し入れがありました。韓国側は、中国側に対しこの提案を受けることを伝え、また日本側候補としてはJHPAを紹介しました。

 昨年中国国内では、化学品や食品の安全について、さまざまな問題が生じたことはご存知の方も多いでしょう。今回の提案は、中国側でのこれらの問題解決に向けた取り組みの一つであると思われ、日本として協力することは当然と考えられます。またJHPAとしても、アジアの規制動向についての情報交換の場となるとともに、来年の秋に開催を予定している第2回国際シンポジウム(於東京)に向けて、新たなネットワーク作りに資することができると思いましたので、関連の官庁、団体にも紹介し、この会合に参加することとしました。

故宮(紫禁城)
会合でのプレゼン風景
 会合は、7月5日(水)の午後、China CDC(北京市)で行われました。この日の朝、時間があったので、故宮(紫禁城)と天安門広場を訪れました。炎天下、直線コースで2km程歩いたのですが、その広さに驚くばかり。主要な建築物の間に何もなく、ただ空間的に広いのに違和感を覚え、むしろ、歴代の皇帝が私生活を送ったとされる、北端の小さな庭園に親近感を覚えました。

 当初、中国側からの参加は2名と聞いていましたが、当日、China CDC副所長Wang Zhutian氏をはじめ全体で15名もが出席され、この会合に対する先方の熱意を感じました。
 日韓からのプレゼンテーションの後、中国側からは、次のようなコメントがありました。

 1)関連規制の枠組み作りとPL(国家標準GB 9685−2003他)の改訂作業を、China CDCなどが中心となり、2006年度内に完成させることを目指して進めている。
 2)規制の枠組みについては、情報の公開性が高いEU、US FDAを中心に検討してきたが、できれば日韓の各システムの良い所を組み込みたい。
 3)日本の官民による自主規制の枠組みは素晴らしいと思うが、中国においては、罰則規定を含めた法規制が必要であり、PLも法の対象となる。
 4)改訂GBの登録物質数は、プラスチックの他、ガラス、セラミック、紙分野などを含めると、2,000あるいはそれ以上が想定される。
 また、来秋の第2回JHPA国際シンポジウムを紹介したところ、規制改正の紹介を目的に、衛生部メンバーを参加させる方向で進めると言う回答でした。

 私は、会合を終えるにあたり、今朝初めて故宮を訪れ、その大きさに驚いた。しかし大きいものを維持していくのは大変なことである。規制の枠組みも大きくなれば、メンテナンスは大変である。JHPAのPLの登録物質は現在831物質であるが、実は、都合13回の改訂の中で、安全性の再評価を行い、87物質を消除している。こうした見直しが繰り返しスピーディに行われるのも、官民協同による小さなシステムの良さであると思うと述べました。

 今後、中国側からは、進捗状況について都度情報を頂けることになりましたので、注目していきたいと思います。

お知らせ
【NEW】 NHK総合テレビ「ためしてガッテン」へ(社)日本化学工業協会が意見書提出

 (社)日本化学工業協会は、6月28日(水)に放送された「ためしてガッテン」の 内容について、NHKあて意見書を提出しました。 

意見書は、こちらのアドレスより、ご覧頂けます。 
http://www.nikkakyo.org/documentdetails.php3?category_id=3&document_id=1825

エネルギーソリューション&蓄熱フェア’06 出展案内

 下記の要領にて「エネルギーソリューション&蓄熱フェア’06」が開催されます。
 本展示会のテーマは「エコロジー&エコノミーの両立」です。
 「エネルギー効率の高い社会」を実現する為には、蓄熱システムやヒートポンプなどの普及が肝要であると考えられますが、これに関連する最新・最適な情報が提供されます。
 塩ビ工業・環境協会、樹脂サッシ普及促進委員会、樹脂サイディング普及促進委員会にて「オール電化住宅ゾーン」に出展し、「窓からの熱損失対策」、「長寿命外装材」等のご紹介を行います。

 ・日 時:2006年7月26日(水)〜28日(金)
      10:00〜17:00

 ・場 所:東京ビッグサイト(西1・2ホール)
       東京都江東区有明3−21−1

 ・主 催:エネルギーソリューション&蓄熱フェア’06実行委員会
       東京電力株式会社
       財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター
       電気事業連合会

 ・入場料:無料

 ・エネルギーソリューション&蓄熱フェア’06のホームページをご覧下さい。
  http://www.tepco.co.jp/solution/fair06/index-j.html

 ・塩ビ工業・環境協会他の出展者詳細情報はこちらからご覧頂けます。
  http://www.tepco.co.jp/solution/fair06/exhibition/ent0014-j.html
編集後記
 7月も末だというのに、今年はどうしたのでしょうか。毎日々々涼しくて、まるで「天然クールビズ」。おかげで、「ノーネクタイ、ノー上着」ではなく、「ノーネクタイ、上着付き」というのが最近のスタイルになっちゃいました。友人の曰く「まるで札幌にいるみたい」ですって。

 しかし、例年の事ながら、梅雨末期の土砂降りは今年も大変なもので、あちこちで河川の氾濫や土砂崩れによる災害が続いており、多数の方々が犠牲になりました。お悔やみ申し上げます。
 災害の様子を伝えるテレビを連日見せられていると、水に流されたり、土砂に埋まったりする家屋が、なんとはかなく感じられることか。壊された家屋の前で呆然と立ち尽くす被災者の心境は、察するに余りあります。
 一昔前の神戸大震災の時も現場の真っ只中にいてそう感じましたが、地震や津波や土砂崩れや、いわゆる大自然の動きの前には、人間の作った家屋や橋や港やはひとたまりもないんですねえ。

 なにやら、やるせなさと虚無感を感じるここ数日でした。(H2記)

先週の編集後記についての読者からのお便り・・・[編集後記後]

H2様のワールドカップネタ。ダジャレのお返し。
ファンの声 「示談(ジダン)にしろ!」
FIFAの反論 「ジダン(冗談)じゃない!」…(タマちゃん様)


先週の編集後記をご覧になりたい方は、こちらからどうぞ。
https://www.vec.gr.jp/mag/088/index.html#kouki

VEC関連URL
●VEC 塩ビジュニア https://www.vec.gr.jp/kids/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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