NO.095
発行年月日:2006/09/14

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トピックス
◇Swimming pool,floating tubes,and beach balls…water goods made of PVC are indispensable for children on summer vacation
VECのメルマガ情報、世界を翔ける

随想 
化学音痴の「(やや遅れ気味の)真夏の夜の夢」
詠み人知らず
お知らせ
【NEW】PVC Newsが9/15に発行されます。
勝ち組み工務店育成セミナー in米子のご案内

編集後記

トピックス
◇Swimming pool,floating tubes,and beach balls…water goods made of PVC are indispensable for children on summer vacation

VECのメルマガ情報、世界を翔ける

 今日の見出しは見慣れない英語の見出しです。えっ?なぜ日本語で書かないのかですって? いやあ、よくぞ聞いてくれました。
 実はこの見出し、あるワールドワイドの情報システムの見出しをそのまま写したものなのです。その情報システムとは、日米欧その他のソーダ・塩素・塩ビ関連の業界団体が集まって作った組織内で、世界の関連情報をタイムリーに共有化すべく、数年前から運営を始めたものです。

 ソーダ・塩素・塩ビ関係の国際的業界団体があることはご存知のことでしょう。WCC(World Chlorine Council) というソーダ・塩素関連の国際団体と、GVC(Global Vinyl Conference)という塩ビ関連の国際団体があり、お互い密接に連携しながら世界レベルでの諸課題への対応に当たっています。

CVnに掲載されたVECメルマガ
 この両団体が協力して進めている活動の一つに、世界の関連情報の収集とその迅速な共有化というテーマがあります。アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど世界各地で起こった関連する出来事や情報などを、自地区はもとより他地区の業界関係者へも正確かつ迅速に伝達し、最適な対応を図ろうとするものです。そのためにCVn(ChlorVinylnet)と名づけた独自のイントラネットが構築され、運営されているのです。
 日本からの情報も、マスメディア情報はもとより、私たちVECの活動情報も含めて、このイントラネットに供給されています。

 この種の活動は数年前から始まりましたが、今年になってCVnのシステムに衣替えされました。そして最近、日本からの関連情報の一部として、VECのこのメールマガジンの内容もCVnを通して、毎週、全世界の関係者に紹介されるようになったのです。

 さてそこで、もう一度見出しをよく見てください。Swimming pool,…以下を翻訳すると、「プールに浮き輪にビーチボールに…夏休みの子供たちに欠かせない、塩ビ製水遊び用品」となります。つまりこれは、わがメルマガのNo.92号のトップ見出しそのものにほかありません。CVn本文では、この見出しのもと、VECのメルマガの記事を要約して紹介しています。日本で8月24日に発信されたものが、8月26日には英訳されてこのイントラネットに載るのです。

 このCVnには、こういった世界各地のニュースのほかにも、関連文献の紹介や環境問題の諸データ、業界の行事の予告や報告など、盛り沢山な情報が詰まっています。その性質上、関係者以外への公開はしていないのですが、関係者の間ではこのシステムのおかげでより迅速、緊密な情報交換が可能になり、広く公平な業界活動を進める有力な手段の一つとなっているのです。

 なにはともあれ、私たちVECのメルマガの記事が、英訳されて世界各地の関係者にイントラネットで届く。大袈裟にいえば、「世界にはばたくVECのメルマガ」ですかな?
 嬉しく思うとともに、責任の大きさも感じてしまいますよ、ね。

随想
化学音痴の「(やや遅れ気味の)真夏の夜の夢」
詠み人知らず

百日紅(サルスベリ)
 塩化ビニルを含む合成高分子化合物ほど、社会的に功罪が相対立する素材も珍しい。多くは、その利点によって、欠点が補われるが、特に塩化ビニルに関しては、社会的利便性からの効用と環境的側面からのマイナス要素が相対している状況が続いている。
 その割には製品の需要先が縮小していないともいえるし、一方では充分な成長を遂げていないと思っている業界関係者も少なくないだろう。

 では、なぜ、功罪が相反するのか。多くの合成高分子化合物は、その需要を自ら開拓したものも存在するが、多くは他製品の需要を代替したものである。以前から使われてきた素材、金属とか、木製品、陶磁器等から短期間に代替したという歴史があり、ここにその遠因があるように思われる。
 さらに、これら合成高分子化合物の廃棄処理については、今でこそマテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルというような形で多様な処理方式開発が進んではいるが、印象としては、焼却、埋立処分であり、既存の社会インフラによる処理が急激に推し進められた。あるいは、合成高分子化合物が多量に廃棄されることを想定した社会インフラへ変更するよりも廃棄が早く、社会が追いつかなかったとも表現できよう。
 すなわち、金属や木製品のような環境フレンドリーな製品に対して、合成高分子化合物が経済性と利便性で優れていたということで市場を占有したわけであるが、その後始末に関しては、社会とのコミュニケーションが間に合わなかったということである。

 ところが、巷で言われているようなWTI100ドルの高価格の原油時代に直面すると、合成高分子化合物の経済性は損なわれる、もしくは比較優位性が急速に衰えることが予想される。そうなると、利便性だけで対抗できるのであろうか。
 合成高分子化合物のこれからを考えるのであれば、やはり環境フレンドリー性を追求することが必須のように思われる。

 ではどうすれば、環境フレンドリー性を追求できるのか。方策は大きく3つ考えられる。

 ひとつは、社会インフラを合成高分子化合物にあうように変えること。すなわち、短期間に急成長した塩化ビニルを含むこれら化合物の処理・再資源化に社会のインフラが適していないわけであるから、それを変えるという発想である。つまり、エネルギー利用に適したサーマルプラントやガス化施設、マテリアル施設等を配備することであろう。もちろん、それだけの社会インフラ投資が費用対効果で社会的に受け入れられなければいけない。

 次の案は、化学工業全体の生産構造を変えて、再生可能な循環の方向へのドメインチェンジを目指すこと。すなわち、モノマーやより小さいポリマーレベルまでの原料の再生を行い、再生原料として活用できる資源循環型の技術開発、産業構造へと化学工業全体の転換を目指すことである。これによって、原油の高騰に耐えられるだけの経済性、再生産性が確保されることが前提となることはいうまでもない。決して非現実的として、無視される時代の発想でもないのではないか。

 そして、最後が、消費構造を変えて、環境対応の製品が根付くような販売方法、製品内容に変換することである。基本的にテイクバックを行って、再生利用、再利用等が円滑に行われるような構造転換を図ることである。また、生産量の縮小が必要ならばそれに代替するようなサービス価値を開発することが業界全体としては必須となる。

 では、これらから、なにを、どのような手筈で選択したらいいのか。
 ここで目が覚めて、夢から現実に・・・?

お知らせ
【NEW】 PVC Newsが9/15に発行されます。

 PVC News 58号(塩化ビニル環境対策協議会)が発行されます。
目次をご紹介致します。

■トップニュース(1)
  床材から床材へ/塩ビ床材リサイクルの現状  — インテリアフロア工業会

■トップニュース(2)
 塩ビ建材のリサイクル促進へ、3R可能性調査報告書まとまる

■視点・有識者に聞く
 対立を超えて、持続可能な社会へ
  国際NGOナチュラル・ステップ・ジャパン代表 高見 幸子氏

■リサイクルの現場から
 (株)コベルコ・ビニループ・イースト社の塩ビリサイクル事業

■講演会レポート
 安井国連大学副学長、持続可能性実現への道筋を語る

■塩ビ最前線
 街に息づく「塩ビバルーン」のあれこれ

■広報だより
 ・「エネルギーソリューション&蓄熱フェア’06に」出展
 ・「これからの快適な住い作りセミナー・諏訪セミナー」開催

以上、内容充実で、塩ビに関する情報をお届け致します。

・PVC Newsバックナンバーは、塩化ビニル環境対策協議会のHPよりご覧頂けます。
http://www.pvc.or.jp/

勝ち組み工務店育成セミナー in米子のご案内

  樹脂サイディング普及促進委員会では、下記のセミナーに参加し、樹脂サイディングの紹介を行うとともに、樹脂サイディングを使用した住宅の見学会も行う予定です。

・日 時:2006年9月29日(金)
     13:00〜17:30(受付開始 12:30)
・場 所:米子市文化ホール
     鳥取県米子市末広町293
・主 催:住まいづくり研究会
・後 援:(社)鳥取県建築士会【CPD制度認定講習】
・参加費:無料
・参加申込み締切り:9月25日(月)
       (定員130名になり次第、締切らせて頂きます。)

  ※参加希望の方は下記までお問合わせ下さい
    住まいづくり研究会
    電 話:092(871)2409

編集後記
 悠仁親王、ご誕生。誠におめでとうございます。最近には珍しい、本当に心から慶べる出来事です。
 マスメディアによると、世間では時ならぬ鯉のぼりが舞い、たんぼには寿の模様が踊っているそうです。理屈はともかく、なんとなく心がほのぼのし、ストレスが消える想いがするのはH2だけでしょうか。
 なんて言いながらも、H2はご生誕の日の夜、飲み屋に行って亭主に絡みました。いわく、「今日のような目出度い日に、お客からカネを取るなんて不届きの極みだ、今日はタダにせえ!」と。スタンドに並んでいた酔客たちも異口同音に「そうだ、そうだ!」と連呼しました。でも、ダメでした。残念!(H2記)

先週の編集後記についての読者からのお便り・・・[編集後記後]

写真の整理には、なかなか手が付けられませんね。そういえば私も持っていたなと、ちょっと見てみるつもりが、小一時間ほど眺めてしまいました。若かりし頃に社員旅行で撮った、もう、存在すら忘れていた「憧れのヒトとの2ショット写真」が出てきて、思わず周りを見回しました。…(年を取ったな様)


先週の編集後記をご覧になりたい方は、こちらからどうぞ。
https://www.vec.gr.jp/mag/094/index.html#kouki

VEC関連URL
●VEC 塩ビジュニア https://www.vec.gr.jp/kids/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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◆編集責任者 事務局長  東 幸次

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