最近、金属泥棒がマスコミをにぎわしています。半鐘をはじめ、溝蓋、マンホール蓋、工事用の鉄板などなど様々な金属製品がごっそり盗難被害を受けています。よく公園の入り口や歩行者専用の道に車やバイクが進入しないように金属パイプでできた車止めが設置されていますが、これとて金属泥棒は見過ごしていません。
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塩ビパイプ製車止め |
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塩ビパイプ製車止め(部分) |
ここは工夫の街、元気の街の東大阪市。市役所から北へ100m余り行ったところに本庄南公園という市が管理している公園があります。その南側の道路沿いの入り口に設置された可動式のステンレス製車止めがこの冬の間に盗難にあいました。市の公園管理課で対策を練っていたところ、たまたま東京のどこかでも同様の盗難被害をうけて、対策を採ったという報道番組をビデオ録画している方がいて、そのビデオを見たところ塩ビパイプ製だと分かり、早速検討して塩ビ製の車止めを作ったとのことです。なるたけ強度の高い塩ビパイプを使いたいということで、肉厚の大きいVP区分のパイプを選んでいます。そして、いくら塩ビに耐久性があると言っても直射日光に四六時中さらされる車止めに、普通は直射日光の紫外線にさらされないことを前提に設計された塩ビパイプを使うことは目的外使用となることも公園管理課の方は先刻ご存知でした。そこで一工夫。組み立てた車止めの表面をしっかりとメタリック塗装しました。この外観はなかなかのものです。この塗料は塗料の中に金属の細かい薄片を入れたものですから、夜間にライトがあたると道路標識の反射塗料と似たきらきら光る反射をして分かりやすいとの利点もありそうです。塩ビ製ですから鍵を外して移動させるときにも軽くて便利です。おまけに、ステンレス製だと1個5万円前後のものが、5千円ほどの費用で済むそうです。まさに、一石三鳥の塩ビ製車止めです。
車止めと言えば、パーキング・ストップとも呼ばれる駐車場で自動車が行き過ぎないようにタイヤをとめるブロックも頭に浮かびます。この車止めにはリサイクル塩ビが使われています。株式会社タイボーの岐阜工場で作られているのを見学したことがあります。廃プラスチックから塩ビを選別して大型の成型機で作られていました。色は明るいグレーで視認がしやすく、しかもタイヤに優しい柔らかさを持ち、しかも着脱が出来る構造となっているものでした。リサイクル塩ビ製品でタイヤにも優しい。まさにグリーン製品です。 |
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