毎年恒例となった、「住まいと環境・エネルギーセミナー」が10月27日(土)に(財)地球・人間環境フォーラムと塩ビ工業・環境協会の主催、環境省の後援により開催されました。第5回目を迎えた今年は、昨年度と同様に、リフォームに関心のある方々の便宜も考えて10月25日(木)から開催されていた「日経住まいのリフォーム博2007」内のセミナー会場で行いました。 セミナーは、酒井ゆきえさん(フリーアナウンサー)ナビゲーターのもと、小林光環境省大臣官房長、坂本雄三東京大学教授、宮崎学さん(自然界の報道写真家)をお迎えしてのトークディスカッション(第1部)と、アグネス・チャンさんをお迎えしてのトークセッション(第2部)の二部構成で行われました。
セミナーに先立ち、土屋隆塩ビ工業・環境協会会長(東ソー(株)社長)が、塩ビサッシの利用による省エネ及び快適生活の実現等について挨拶しました。
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セミナー会場
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第1部 パネリストの方々
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第2部 トークセッション
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展示ブース
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第1部では、「地球温暖化防止」と「窓とリフォームとの関係」をテーマとしたトークディスカッションで、まず小林光環境省大臣官房長から、省エネ・CO2削減の対策強化の一環として、環境省内の樹脂サッシによる内窓化を率先して実施し、冬季の無暖房化を実現してきたこと及び、皆さんの個々のレベルでのエコ改修(樹脂サッシ化等)の投資について、環境省としても補助金等により援助している向きの内容が紹介されました。
次に坂本雄三東京大学教授からは、樹脂サッシ化することによる効果として、結露防止によるカビ・ダニの発生抑制、及び防音(遮音)性の向上、更には、体感温度が上がる等の快適性の向上に関するお話がありました。さらに、全国の戸建て・集合住宅のすべてを複層ガラスと組み合わせて樹脂サッシ化すれば、京都議定書のCO2削減量公約である1.7億トンの2割に相当する3500万tの削減が可能であり、快適生活と省エネ・CO2削減の両方を確保できることが強調されました。
更に、宮崎学さんからは、今年の夏の異常な暑さや季節がずれてきていること等、温暖化による影響の具体例を示しながら、野性動物の生活ぶりが紹介されました。おもしろいことには、野生動物は自分の体表面からできるだけ熱を逃がさない工夫のため、例えば棲家の大きさも自分の体長に合ったものとし、その中で生活するために自分の熱が守られ、自ずから省エネが実現されているそうです。それらのことから、我々人間もこの地球上の自然と共生していく考え方が必要であろうとの内容が紹介されました。
最後に、窓をリフォームすることで、少ない投資により快適な生活を確保できること、更には、大きな省エネを確保できることの意義を認識し、快適な環境を達成すべきであるという結論でトークディスカッションは締めくくられました。
第2部では、日本ユニセフ協会大使など芸能界以外でも幅広く活躍中のアグネス・チャンさんが、子供の未来、特にアフリカ北部での砂漠化による食料不足から死に直面している子供達の実態等について、地球規模での環境問題を提示しつつ、一方では身近なエコ活動の必要性についても、外国での体験をまじえながら分かりやすくお話しされました。また、樹脂サッシについては、アメリカやカナダに留学した経験から、周りでよく使われていることが紹介されました。ご自身は、電気代・水道代・ガス代を25%減らすことを目標としていて、冷暖房をあまり使わないようにしているけれども、なかなか達成できないので、我慢するだけでなくもっと良い方法に変えて行かなければならないと考えているそうです。まさに、樹脂サッシと複層ガラスによって窓を断熱化するリフォームを、お勧めしたいところです。
セミナーの当日は、季節はずれの台風の影響で足元が悪いにもかかわらず、第1部・2部合わせて約300名が出席され、終始熱心に講演に耳を傾けておられました。又、「日経住まいのリフォーム博2007」に出展した樹脂サッシ普及促進委員会・樹脂サイディング普及促進委員会の展示ブースには、4日間で総計約4000名の方々が立ち寄られ、塩ビサッシ・塩ビサイディングについて多くの方に知って頂くことができました。 |
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