NO.188
発行年月日:2008/08/07

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トピックス
◇トップデザイナーやホテルに選ばれる塩ビ床材
−欧州でファッションの先端に−

随想
極めて個人的な中国観/中国リサイクル産業現地調査から(第6回)
−記憶に残る上海の水郷と北京の精進料理−
株式会社産業情報研究センター 調査・情報室長 林 廣和

お知らせ
【NEW】ハイクオリティな家づくりセミナーin秋田 のご案内
「からだにいいこと」webに塩ビサッシムービー掲載

編集後記

トピックス
◇トップデザイナーやホテルに選ばれる塩ビ床材
−欧州でファッションの先端に−


 世界を飛び回る人を対象とし世界の情勢やビジネス、文化、デザインなどを紹介するMonocle誌によれば、スウェーデンにあるBolon社の弾力性がありファッショナブルなデザインに富む塩ビ床材は、「魅力的な素材としてファッションや建築、デザイン界から絶賛を浴びており、トップのホテルチェーンやオフィスから受注が相次いでいる」というニュースが欧州の塩ビ産業界から流れてきました。

 そんな折、日本でBolon社の製品を取り扱っているアドヴァンという会社から、展示会の案内をいただき、その話題となっている商品を目にすることができました。アドヴァン社は、建築家や設計家などの間では定評のある輸入建材商社です。

 展示場で最初に目に飛び込んできたのは、畳ではないかと思ってしまうような斬新なデザインのBolon社の床材でした。事前にホームページで見ていたものの、実物を見て驚きました。手で触れた感じも見た目もまるで、イグサに色を付けて編んだ畳のようにも感じ、麻糸や綿糸を編み込んだじゅうたんのようにも見えるのです。また、歩いた感じは、靴底をしっかり捉え全くすべらず、適度に弾力性もあるため、足腰にくる負担も少ないようです。その秘密は床材の構造にあり、全体の2〜3ミリの厚さの床材のうちクッション性に富む表面層が厚いことによります。担当者の説明によれば、編みこんだように見える表面は塩ビのひも状のものを熱溶着しているため、隙間がなく、砂やほこりが入り込んでしまうことがないそうです。また、水がしみこむこともなく滑りにくいのが特長です。そのため、欧州ではオフィス、店舗、ホテルなどファッション性こだわる施設はもちろんのこと、掃除やメンテナンス性を重視する病院や医療施設にも普及しているとのことでした。

 アドヴァン社の向かいのファッショナブルなお店でもそのBolon社の床材が使われているというので、その足で早速立ち寄ってみました。地下のシューズ売り場に降りる階段部分に使われているくだんの床材は、展示場で体験したものとは違った落ち着いた雰囲気がありました。また、当日は、雨が降っていたので実体験として切実に感じたのですが、全く滑る感じがしませんでした。本物の畳かじゅうたんに見間違うような斬新なデザインは、日本の文化にもきっと受け入れられるものと感じた次第です。

 ちょうど展示会場には、Bolon社の輸出担当マネージャーが来日しており、貴重な意見交換もできましたが、何かと塩ビにうるさいといわれている欧州でもそのファッション性や扱い易さの点から、塩ビ床材が広く受け入れられているということは我々にとっても明るいニュースです。塩ビの特徴の一つに加工性の良さが挙げられますが、Bolon社のこの床材は、正に塩ビの加工性やデザイン性を活かした製品と言えるのではないのでしょうか?百聞は一見にしかずと言います。アドヴァン社はいつでも展示を行っていますので、興味のある方は是非自分の目や足でそのよさを体験してみてはいかがでしょうか。(了)

Bolon社のHPはこちらから(“Our collections”をご覧下さい)。
http://www.bolon.com/index_c.asp?menu=menu2&subMenu=subMenu2&url=%2FaboutFlooring

随想
極めて個人的な中国観/中国リサイクル産業現地調査から(第6回)
−記憶に残る上海の水郷と北京の精進料理−
株式会社産業情報研究センター 調査・情報室長 林 廣和

中国精進料理を楽しむ若者たち
コースは茸と豆の料理から始まった
 例年、同じパターンで、土日は移動日に充てるため、いわゆる観光地にはあまり行ったことがない。テレビの特番で放映されているような“シルクロードの旅”とか、“中国4000年の食の文化を歩く”といった感じの中国の旅をしてみたいとは思わないが、今のところ観光旅行を目的とする訪中実現の見通しはない。仕事で来ているからと言ってしまえばそれまでであるが、実のところ中国の歴史に触れるような時間を過ごす日程を組み込めるほど仕事を効率的にさばく能力がないのが最大の理由である。
 それでも17回も訪中を重ねると、何度も訪れている北京、上海では、ある程度、名所、旧跡を訪ねていることに気づく。しかし、上海と北京でみると、上海にはあまり歴史的な建造物がない。観光地で有名な豫園は、明の時代に造園された中国庭園であるが、あまり歴史的な建造物といった印象はない。豫園そのものはともかく、豫園を核として形成されている豫園商城は単なる土産店と中華レストランの密集地である。

 もともと上海近郊の江南地方には水路が発達した水郷として知られる古鎮が点在しており、1度は行ってみたいと思っていた。江南地方を代表する運河と橋の街としては周荘が有名である。昨夏、上海に最も近い水郷古鎮である朱家角に出かける機会を得た。船尾で船頭さんが櫂を操る小さな木造の船で巡った水路から見た水郷の町並みや明代に建造された橋には、それなりに情緒があり、風情を感じる光景である。しかし、どこか観光地化されている印象が強く、歴史に浸るといった気分にはなれない。
 それでも記憶に残ったこの水郷の光景に、後日、私は思いがけない場所で再会することになる。同じ年であったか翌年であったかは忘れたが、バンコクに向かう飛行機の中で見た“ミッション・インポッシブル”で、主演のトムクルーズが耳に装着したマイクから伝わる声の指示を受けながら上海近郊の水郷の運河沿いの道を駆け巡るシーンは、間違いなくこの朱家角であった。私はこの時、映画のストーリでなく、朱家角で自分が入った土産物店が映像のどこかに映っていないかと画面を追っている自分に気づき、“ミーハーやってる”と思わず苦笑してしまった。

 北京では、故宮や頤和園、八達嶺長城といった名所ではなく、市内であれば北海公園の傍に広がる喫茶店やバー、土産物店が並ぶ一角が印象に残っている。店の名前は忘れたが、2年前、この辺りの狭い路地裏にあった中国の精進料理の店が忘れられない。郊外であれば、北京から車で1時間30分程度にあるが印象深い。三国志演義の冒頭で登場する劉備、関羽、張飛が義兄弟の契りを交わす桃園結義の縁の地である。楼桑村の三義宮は文化大革命後に再建されたとのことで、歴史を感じさせるほどの場所ではなかったが、張飛の出生の地ということで彼の立派な墓があった。関羽の墓は張飛のように派手な演出はなく、ここに埋葬されたという場所が示されているだけであった。歴史を離れると、にあった中央電子代のオープンスタジオのスケールの大きさに驚いた。日本円で3億円が投じられたというセットには実物大で建造された建物が適度な間隔をもって点在しており、歴史もののドラマの撮影にはうってつけと思われる景観であった。(続く)

前回の「極めて個人的な中国観」(第5回)−中国の携帯電話事情−は、下記からご覧いただけます。
https://www.vec.gr.jp/mag/184/index.html#zuisou

上記以前のバックナンバーは、以下のアドレスからご覧頂けます。
https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

お知らせ

【NEW】ハイクオリティな家づくりセミナーin秋田 のご案内

 樹脂サイディング普及促進委員会、樹脂サッシ普及促進委員会では、下記のセミナーに参加し講演を行います。

 これからの住宅を考える
 〜超長期優良住宅、省CO2住宅に必要な省エネ・健康
 =ハイクオリティな家づくりセミナー

・日 時 2008年9月2日(火)
13:00〜17:45(受付12:15)
・場 所 秋田県JAビル会議室(8階大会議室)
・主 催 株式会社日本住宅新聞社
・後 援 (社)秋田県建築士会【CPD制度認定講習:3単位】
・参加費 無料
・参加申込み締切り:8月26日(火)先着100名
・お問い合わせ:株式会社日本住宅新聞社
          電話:03(3823)2511

「からだにいいこと」webに塩ビサッシムービー掲載

 30代〜40代女性向けの健康生活情報誌「からだにいいこと」の web版に塩ビサッシに関する動画が掲載されました。
(9月中旬までご覧いただけます。)

下記アドレスのページの  <<右上>>  にある
*** 『「塩ビ」のチカラ実感ムービー』 ***
からご覧ください。

http://www.shodensha.co.jp/karakoto/

編集後記
 暑い夏が続いています。皆様は夏休みを取られたでしょうか。この暑さでは屋外でスポーツなどという気分にはなれないですね。高校野球が始まっており、また明日からは北京オリンピックも始まります。休日は冷房した部屋で、テレビ観戦が一番かなと思っています。
 東京電力の「でんき予報」によると、今のところ電力の需要に対し供給余力はまだ有るようです。昨年は一部の産業用で供給停止があったようですが、今年はどうなるのでしょうか。ガソリンなどが値上がりしたため、外出を控え、小生のような生活をする人が増えると電力使用量はどのようになるのでしょうね。
 さて、メルマガ関係者も休ませていただきたく、次週号はお休みとさせていただきます。21日号から再登板いたしますのでよろしくお願いいたします。(可)

VEC関連URL
●家族で学べるページ https://www.vec.gr.jp/kids_new/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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◆編集責任者 事務局長  東 幸次

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