◇省2つの展示会を終えて |
樹脂サイディング普及促進委員会 高村正彦 |
早いもので委員会に来てから1年が経過しました。慣れない仕事でいろいろ周りの人達に迷惑をかけながらサイディングの普及活動を行ってきましたが、その広報の一環として3回の展示会開催を経験しました。
特に、昨年10月の「リフォーム博」と今年3月の「建築・建材展」は、企画・立案・施工・出展立ち会いに参加したので思い出深いものとなりました。
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リフォーム博 (入口周辺) |
環境省とコラボしたリフォーム博は16コマという大きなスペースの中で、いかに目立つように人の動線を上手く作るか、来場者に環境についていかに興味をいだかせ、塩ビがどんなにすばらしいものと見せるかが、展示会初心者の私にとってかなり頭を悩ます課題でした。しかし、展示の出来が悪く見物人が入らない映像が、夢の中にも出てくるほど悩んだことを思い出します。
悩んだ末、動く地球儀を入口に配し、そこから人を引き込むため、2回にわたり東京海洋大学の河野先生に教えを乞い作成した、東京湾の魚の過去・現在・未来の姿によって、温暖化の現状を訴えたパネルと実際の魚を展示することとしました。
また入口周辺には私の趣味でもある昆虫の標本からシロアリを配し、シロアリ発生原因の湿気から結露、樹脂サッシとつなげ、そこから塩ビ建材のコーナーへと持って行き、塩ビ建材で作ったミニハウスを展示してみました。最後には活弁士のステージも作り、出てきた人を再度塩ビ製品に触れさせるよう努力もしました。
おかげさまで、4日間で、5千人を集客でき来場者の選んだブースの中で第4位の評価を得たことはずいぶん自信となりました。
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建築・建材展 (塩ビミニハウス) |
次に手がけたのが、建築・建材展でした。
リフォーム博での反省を元に小さなスペースでいかに集客出来るかが今回の課題でした。そこで考えたのが、建築業者による企画・立案・実行です。エコ面も考え、他の展示会で使用したものやパネルを利用し、特に塩ビミニハウスを中心にして設計事務所に平面図と展開図の作図をお願いし、それに基き施工業者に施工していただくこととしました。しかし今回は4コマとスペースが小さすぎて見映えのするものがなかなか考え付かず、こんなプランで集客ができるのか、サイディングだけで人が来るのかという不安で頭を悩ますこととなりました。
施工は図面通りに完成しましたが、なにかあっさりしすぎて見学者が来るのか不安でした。しかしそれも「案ずるより産むがやすし」。開場から2時間後に解消されました。悪天候の中、来るわ来るわ!なんと4日間で3千人、しかも再利用した塩ビミニハウスの人気のあること!自分やお手伝いいただいたメーカーの方々に聞いただけでも、50件近くの『このハウスが欲しいコール』があったのです。中には「焼き鳥屋台に使いたいので100棟でいくらするのか」という問い合わせもあったり、団塊の世代の方の中には、「音楽や楽器が好きなのだけど大きな音で聴いたり、演奏すると妻や子供から怒られてしまう。だから是非このハウスを購入し庭において自分だけの世界に浸るのだ。」という家庭で虐げられている私も同調したくなるようなお父さんが沢山いらっしゃいました。
一つの商品を広報するばかりではなく、こうした一つの家とか部屋といった、塩ビ建材全体で広報するのも一つの普及に繋がるのだと認識しました。またサイディングに対する関心も高く、手伝いに来ていただいたメーカーの方々も質問の嵐でてんてこ舞いでした。
その中でこのサイディングを使用するのに良いと思った使い方は、賃貸アパートへの使用です。耐久性ということを考えたときに、30年以上持つことは大家さんにとって最も大事なことなのです。
建築・建材展に出展し今回思ったことは、他の展示会と違い新しい建材を求める人が多く、使用目的さえ明確にすれば、広報を展開していく上で最も良い展示会であり、低コストでできるのであれば効果的な展示会であると思います。またサッシとかサイディングなどを家の部品に宣伝するよりこれだけ綺麗な建物ができるのですから全体で推奨していく方が消費者に対して訴えるものが大きいと感じています。(了) |
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