===「塩ビと環境のメールマガジン」 第18号 === 2002/1/10

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目 次

☆巻頭コラム
 塩ビだからノングリーン? まさか!
 「環境省のグリーン購入法「特定調達品目」見直しへの疑問」

☆一層の情報公開とリサイクルの推進を
 「塩ビ関連団体の賀詞交歓会で各氏強調」

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☆巻頭コラム
 塩ビだからノングリーン? まさか!
 「環境省のグリーン購入法「特定調達品目」見直しへの疑問」

 グリーン購入法に基づく特定調達品目の見直し検討が、各分野にわ
たって続けられていることはご承知のとおりと思います。環境省は1
2月に、それまでの検討結果を取りまとめ、特定品目の追加等の案を
公表してパブリックコメントを募集しています。
 その案では、公共工事に関する追加品目として、高炉スラグ骨材な
ど17品目が挙げられているのですが、実はこの項目の候補として私
たちが提案した、リサイクル塩ビ管がリストから外されているのです。

 リサイクル塩ビ管はこれもご承知のとおり、数十年にわたる長期使
用の後リサイクルされるもので、新原料使用の場合に比べ、リサイク
ル工程で発生する負荷を差し引いても著しいエネルギーおよび環境負
荷の低減効果があります。すでに40%を越えるリサイクル率の実績
があり、品質的にもコスト的にもさしたる課題はありません。加えて
業界としては既に全国50ヶ所以上に回収拠点を設置してリサイクル
に全力を挙げています。どこから見てもグリーン購入法の精神と条件
を満たしている、グリーン物品優等生であると考えられます。それな
のに、なぜこの品目がリストから外されているのか、私たちは大いな
る疑問を抱かざるを得ません。

 現在、パブリックコメント募集中(1月10日が締切)なので、私
たちとしてはこういった私たちなりの見解を申し述べ、再考をお願い
しているところです。私たちとしては、このリサイクル塩ビ管に加え、
塩ビのリサイクル品を中心にいろいろな品目を提案しましたが、すべ
て現時点では却下されてしまっています。リストから外された理由は
今のところ明らかではありませんが、まさか環境省ともあろうものが、
使用材料があの塩ビだから駄目なのだ、などという筈はないと信じて
いますが、・・・。皆様はどう思われますか?

いずれにせよ、リサイクルの推進などを通じて循環型社会に適合した
素材としての塩ビの良さを認識していただこうと努力している私たち
に、納得がいくような説明と行動を、ぜひ関係当局にもお願いしたい
と思います。


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☆一層の情報公開とリサイクルの推進を
 「塩ビ関連団体の賀詞交歓会で各氏強調」

 正月恒例の賀詞交歓会があちこちで開かれています。8日には塩ビ加
工3団体(硬質塩化ビニール板協会、塩化ビニル管・継手協会、日本ビ
ニル工業会)が都内のホテルで、10日には塩ビ工業・環境協会が如水
会館でそれぞれ賀詞交歓会を開催し、大勢の関係者が集まりました。

 8日の会合では三菱樹脂の菅澤社長(硬質塩化ビニール板協会会長)
が、冒頭の挨拶の中で、「環境問題に関しては、業界挙げての対応もあ
ってか、一時のヒステリックな塩ビバッシングも沈静化の方向にあり、
喜ばしい限りだ。引き続き偏った風評に対する正確な事実データを準備
して情報提供することを心がけるとともに、炭酸ガス削減効果や森林資
源保護効果など塩ビの持っている環境面での特長を十分活かして、明る
くめげずに前進していきたい。」との発言がありました。
 さらに来賓として挨拶された経済産業省の方からも、「一部マスコミ
の偏った論調もここのところさほどではなくなり、ほっとしている。
塩ビは循環型社会に不可欠な、有用性豊かな素材であるので、この特長
を生かして業界としても発展していただきたい。」と激励のコメントを
いただきました。

 10日の会合では東ソーの田代会長(塩ビ工業・環境協会会長)より、
「環境・安全問題についてはわれわれのみならず、化学産業全体、さら
にグローバルな取り組みが必要な段階にきている。」また、「有用性、
リスク性を含めて情報提供を強化する一方、リサイクルの推進にも精力
的に取り組み、塩ビ復権のためにこれまで以上に注力していきたい。」
との挨拶がありました。
 経済産業省の方からも「社会が元気になるためにも、技術開発を中心
に国際競争力を有する事業となるよう頑張ってもらいたい。」との言葉
をいただきました。

 昨年はまさに「これほどひどい年はない」というほど厳しい年でした
が、今年こそ少しづつでもいい、前進できる年にしたい、と決意を新た
にした次第です。


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☆お知らせ

 ■「塩ビ樹脂生産・出荷実績表」および「塩ビモノマー生産・出荷
  実績表」をホームページにて掲載しています。
  https://www.vec.gr.jp/data/data.htm

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☆編集後記

 最近(きん)、あんまり愚痴ばかり言うな、とのお便りも
 いただきましたが(が)、新(しん)年早々、「初愚痴」
 で始まってしまいました。残念(ねん)です。
 ことしもよろしく。(H2記)

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[塩ビと環境のメールマガジン]

 発   行  塩ビ工業・環境協会
 編集責任者  佐々木 修一

 塩ビ工業・環境協会     https://www.vec.gr.jp
 塩化ビニル環境対策協議会  http://www.pvc.or.jp