===「塩ビと環境のメールマガジン」 第36号 === 2002/5/23

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目 次

☆巻頭コラム
 塩ビ建材への不当なバッシングはもうそろそろ止めてください。
   「シックハウスとは関係ありません。」

☆日欧塩ビリサイクルの現状と展望を語り合おう。
 「6月20日、京都で国際フォーラムを開催」

☆お知らせ

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☆巻頭コラム
 塩ビ建材への不当なバッシングはもうそろそろ止めてください。
   「シックハウスとは関係ありません。」

 最近、建設関係の雑誌や本、新築マンションの広告などで、またぞろ
塩ビ製品に対するバッシングの記事が目立つようになりました。曰く、
ダイオキシンを発生させる塩ビ製品を使いません、塩ビはシックハウス
の原因になるので非塩ビの建材をお薦めします、など、など、など・・。

 塩ビとダイオキシンについては、本誌でもしょっちゅう取り上げ、ご
説明しています。ダイオキシンは燃やすものによるのではなく、燃やす
条件によるので、塩ビの使用とダイオキシンの発生とは因果関係はあり
ません。たとえ非塩ビの建材を使用しても、例えば木製や紙製の建材で
も、燃焼条件によってはダイオキシンが発生します。このことは、まさ
に「火を見るより明らか」になっているのです。

 シックハウスと塩ビについても、間違った理解が世の中に広まってし
まっています。シックハウスの原因化学物質として、厚生労働省は現在
13物質をリストアップし、室内濃度指針値を決めています。最近公表
された、建築基準法改正案(国土交通省)の中でも、ホルムアルデヒド
とクロルピリフォスについて規制する方向が出てきています。

 ホルムアルデヒドは、プラスチックや木材などの接着剤の成分として
使用されていましたが、塩ビとは直接の関係はなく、すでに接着剤など
ではこれを使用しない処方に切り替わっています。クロルピリフォスは
シロアリの薬の成分で、これも塩ビとは全く無関係です。

 上記の13物質の中に、DEHP、DBPと略称される、フタル酸エ
ステル類が入っています。DEHPは塩ビの可塑剤として多く使用され、
塩ビと関係がありますが、DEHPをリストアップする理由が余り科学
的でない上に、厚生労働省の決めた室内濃度指針値は、現実に室内で観
測された平均濃度の実に600倍の値です。つまり、逆説的に言えば、
DEHPは大変安全ですと宣言しているともいえるのです。
 DBPにいたっては、塩ビには一切使用されていません。DBPはこ
れも通常、接着剤の成分であり、木材や紙やプラスチックに広く使われ
ていますが、特に塩ビとは関係がありません。

 こういった状況を正確に認識すれば、どうして塩ビ建材を拒否できる
のか、不思議でなりません。世の中の風評に乗じて、自社製品を拡売す
るため、科学的根拠には目をつぶって宣伝する?、そんなことはあり得
ない、と信じたいのですが・・・。

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☆日欧塩ビリサイクルの現状と展望を語り合おう。
 「6月20日、京都で国際フォーラムを開催」

 塩ビはリサイクルし易いプラスチックであり、国内ではさまざまな分
野で活発にリサイクル活動か進められていることはご存知のとおりです。
この活動は日本のみならず世界各地で展開されており、資源循環型社会
の中で持続的発展を続けていく塩ビの大きな可能性を示唆するものとな
っています。

 このたび私たちVECでは、欧州の関係者にも参加いただいて、日本
及び欧州の塩ビリサイクルの現状と展望を語り合う公開フォーラムを計
画いたしました。日本の塩ビリサイクルの現状や、新しいリサイクル技
術の開発状況、それに欧州における塩ビリサイクルの成果と今後の展望
など、幅広い分野の方々から最新の知見をお話いただき、意見交換でき
る場としたいと考えています。

 時は6月20日(木)、場所は京都リサーチパーク、講演会終了後は
さらに意見交換を深める場として懇親会も準備しました。フォーラム、
懇親会とも参加費無料です。詳細は下記のとおりです。ご出席ご希望の
方は、氏名、所属、TEL及び懇親会参加の可否を明記の上、このメー
ルからご返信ください。



 申込書

  ご氏名 :
  ご所属 :
  TEL :
  懇親会 : 参加( )不参加( )




—日欧塩ビリサイクルの現状と展望—
  主催:塩ビ工業・環境協会  千代田区内幸町2−1−1
     TEL 03−3506−5481
  共催:塩化ビニル環境対策協議会、鳥取環境大学(予定)
  協賛:プラスチック化学リサイクル研究会
  日時:6月20日(木) 13:30〜19:00
  会場:京都リサーチパーク 京都市下京区中同寺南町17
     TEL 075−322−7888

 ●国際フォーラム(同時通訳)
   司会: 塩ビ工業・環境協会専務理事 佐々木修一

  1.テーマ   「日欧塩ビリサイクルの現状と展望」
  2.場所・時間:京都リサーチパーク 13:00〜17:15
           (西4号館地下1Fバズホール)

 ●プログラム
  ■ごあいさつ (13:30〜13:40)
    鳥取環境大学 環境政策学科 教授 岡崎 誠

 (1)日本の塩ビリサイクルの現状・塩ビ業界の
    リサイクルへの取組み 13:40〜14:40
      塩ビ工業・環境協会 旭 哲也

     ・・・( 休憩 5分 )・・・

 (2)新しいリサイクル技術
  ・「ビニループR」による塩ビリサイクル 14:45〜15:15
      神戸製鋼所(株)山本浩司
  ・塩ビ樹脂製品のガス化リサイクル技術  15:15〜15:45
      ダイセル化学工業(株) 喜多雅巳
      新日本製鐵(株)    河村隆文

     ・・・( 休憩 15分 )・・・

 (3)欧州の塩ビリサイクルの現状
  ・欧州塩ビ業界のリサイクル−成果と展望−16:00〜17:00
    欧州塩ビ生産者協会
     Rolf Buehl、Arjen Sevenster(ECVM)

  ■まとめ (17:00〜17:15)
    東北大学大学院 工学研究科 教授 奥脇昭嗣
    (プラスチック化学リサイクル研究会 副会長)

 ●懇親会  京都リサーチパーク 17:30〜19:00
       (東1号館1F アトリウム)
    出講者を交えた懇親会に是非ご参加ください

 ●フォーラム、懇親会とも無料です
  (会場の都合により、勝手ながら先着200名様を
   定員とさせて頂きます)

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☆お知らせ

 ■「塩ビ樹脂生産・出荷実績表」および「塩ビモノマー生産・出荷
   実績表」をホームページにて掲載しています。
   https://www.vec.gr.jp/data/data.htm

 ■セミナー
  「プラスチック建材と建築」
   主 催:塩ビ工業・環境協会
   日 時:6月11日(火)14:00−17:00
   場 所:如水会館2F オリオンルーム
         地下鉄半蔵門線/三田線/新宿線
         神保町駅下車 A8出口 徒歩3分
   対 象:日本建築家協会会員、建築関係者
   問合先:塩ビ工業・環境協会 長繩
         TEL 03−3506−5481

   プログラム
   14:00−15:00「環境建築と開口部 -光と風の建築」
               東京大学大学院工学系研究科建築学専攻
                   坂本雄三 教授
   15:00−16:00「米国のサイディング事情」
               塩ビ工業・環境協会 建材部会長
                   石田 博 氏
   16:00−17:00「建材リサイクルの現状と課題」
               塩ビ工業・環境協会 技術・調査部会長
                   阪内 孚史 氏

 ■展示会出展予定
   1.2002NEW環境展(東京)
     5月28日(火)〜5月31日(金)
       10:00〜17:00
    東京ビッグサイト 東1ホール ブースNO.1101−A06
     (ゆりかもめ 国際展示場正門駅 下車)

   2.MIE・みんなで創る 環境フェア(三重県四日市)
     6月1日(土)〜2日(日)
       10:00〜16:00
    四日市ドーム
     (近鉄・JR 四日市駅からシャトルバス)

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☆編集後記

  H2が出勤のため歩く、自宅から最寄り駅までの道は
 中・高・大学生の通学路でもあり、毎朝大勢の女子学生
 とすれ違います。これはこれでまた楽しいものですが、
 びっくりするのは彼女らの5人のうち3人までが、駅前
 のコンビニで買った昼食のポリエチレンの袋を提げてい
 ることです。
  このレジ袋、便利なのでしょうが、どうせ使い捨て、
 燃やされて煙になって、・・・ああ、もったいない、
 と思うのはH2が年寄りになったせいでしょうか。
 学校でリサイクル運動でもする手はないのかしら。
 (H2記)

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[塩ビと環境のメールマガジン]

 発   行  塩ビ工業・環境協会
 編集責任者  佐々木 修一

 塩ビ工業・環境協会     https://www.vec.gr.jp
 塩化ビニル環境対策協議会  http://www.pvc.or.jp