===「塩ビと環境のメールマガジン」第60号 === 2002/11/14

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目 次

☆巻頭コラム
 オーイ、特例制度を受けようぜ!
 「中環審の廃棄物・リサイクル制度の見なおし論議に思う」

☆お知らせ

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☆巻頭コラム
 オーイ、特例制度を受けようぜ!
 「中環審の廃棄物・リサイクル制度の見なおし論議に思う」

 廃棄物の不法投棄や不法処理をどうなくすか、リサ
イクルの推進を廃棄物行政側からどう支援するか、廃
棄物処理を巡る国・地方自治体・事業者・国民などの
役割分担をどう明確化するか、こういった事をメイン
のテーマとして、環境省の中央環境審議会廃棄物・リ
サイクル部会で昨年夏以来続けられてきた議論が、こ
こへ来て大詰めを迎えています。

 この件については、この欄でも、「不法投棄には厳
罰を、リサイクルには規制緩和を」と題して取り上げ
たことがあります(8月1日号)。今年4〜5月のパ
ブリックコメントの募集の時には、1,800件もの
コメントが寄せられ、私達も日化協や経団連(当時)
を通じて、意見を申し上げました。

 今月になってこの部会でまとめられた、ほぼ成案に
近い報告書を見る機会がありました。私達がコメント
していた、「リサイクル目的で分別収集したものにま
で、廃棄物と称して規制の網をかけないで欲しい」と
いう件については、残念ながらそのまま受け入れては
貰えませんでした。
 しかし、「適切な管理がなされる有償取引市場が確
立している」場合に限ってではありますが、廃棄物の
定義から外される方向であること、それ以外のリサイ
クル対象物については、廃棄物の範囲に入ることによ
る種々の不都合を、「広域指定制度」や「再生利用認
定制度」などのいわゆる特例制度を積極的に活用する
などの手段で解消する方向であることなど、かなり私
達の考え方を取り入れて頂いているようであり、その
点では評価できるものと感じました。

 ただ、前回も申し上げたことですが、プラスチック
加工業では、コストダウンや廃棄物減少のため、加工
端材や加工屑などを工程内でリサイクル使用すること
が日常茶飯事で行われていますし、購入したシートを
打ち抜いた後の残材を、シートを販売したメーカーが
買い上げてもう一度シートに加工することも普通に行
われています。これらの場合は、メーカーと顧客間の
約束した引き取り価格なので、有償取引市場なぞない
ケースが殆どです。今回の論調ではこれらの場合は廃
棄物の処理として扱われ、業の免許や設備要件の充足、
マニフェスト管理の徹底…といったことに、大きなエ
ネルギーを注ぎ込まなければならなくなるのです。

 この不都合を避けたいなら特例制度をどうぞ、とい
うことになるのでしょうが、実は現状では、この制度
の認定を申請しても1年はおろか、2年たっても認定
して貰えないケースもあると聞きます。それも書類の
不備などが理由ではなく、行政部門の人員不足が原因
だという噂もあるとか。事実かどうかは判然としませ
んが、もし事実ならこの不景気の時代に、プラスチッ
ク加工業としてはたまったものではありません。

 ま、それはそれとして、プラスチック加工業者とし
ては、是非とも大車輪でこれら特例認定を申請し、近
い将来の法改正に対応すべきである、なんて考えてし
まいます。

 全体として今回の部会の答申案は、廃棄物行政の広
域化などを謳った、なかなか時宜にあったものだと思
いますが、私たちに関係の深い部分で、いろいろ課題
も残っているなと感じた次第です。

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☆お知らせ

 ■展示会出展予定

  1.ジャパンホームショー 2002
     11月19日(火)〜22日(金)
       10:00〜17:00
         (最終日は16:30まで)
       東京ビッグサイト
       (有明・東京国際展示場) 東3ホール G−1110

     プラスチック・サイディング懇話会にて
     出展しています。

  2.実用化開発助成事業 成果展示会
    (新エネルギー・産業技術総合開発機構)
     11月20日(水)〜22日(金)
       9:30〜17:30
       東京ビッグサイト
       (有明・東京国際展示場) 東5ホール

     (社)プラスチック処理促進協会にて
      展示いたしております。

  3.エコプロダクツ2002
     12月5日(木)〜7日(土)
       10:00〜17:00
       東京ビッグサイト 東5ホール 小間番号310
       (有明・東京国際展示場)

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☆編集後記

  早いもので、この編集後記を書くのも、今回
 で60回になりました。人間なら60歳、「還
 暦」ですよね。
  H2もある時「還暦」を迎えたことがありま
 すが、別に何ということはないものの、ま、何
 となく、何か感じましたね。
  柄にもなく、一句捻ったりして。「功成らず、
 名遂げず 暦、巡り来ぬ」なんて、どうですか
 (と、照れる)。
  ここまで来たら、ヤケ○○で、きんさん・ぎ
 んさんまで行くぞ(と、から元気)。いや、編
 集後記の話ですよ。(H2記)

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[塩ビと環境のメールマガジン]

 発   行  塩ビ工業・環境協会
 編集責任者  佐々木 修一

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 塩化ビニル環境対策協議会  http://www.pvc.or.jp