===「塩ビと環境のメールマガジン」第67号 === 2003/1/9
               (サナギ1号)

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目 次

☆巻頭コラム
 使用済み塩ビ製品すべてに、リサイクルの道開かる
 「NKK、川崎で高炉原料化事業開始へ」

☆お知らせ

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☆巻頭コラム
 使用済み塩ビ製品すべてに、リサイクルの道開かる
 「NKK、川崎で高炉原料化事業開始へ」

 1月7日、恒例の塩ビ工業・環境協会の新年賀詞交歓会
が、一ツ橋の如水会館で開催されました。経済産業省の今
井製造産業局長始め約400人の多数の関係者が集まり、
歓談の一刻を過ごしました。

 来賓挨拶に立たれた今井局長は、「1980年代に比べ、
現在の日本はグローバリゼーション、デフレ、中国の台頭、
不良債権問題など、大きく変化しているが、これに対応し
てこの変化の波を乗り越えるためには、アライアンスによ
る体力強化や、新技術の開発による金の卵の創生が重要だ。
産業界にはその力があるのだから、ぜひ頑張って頂きたい。
経済産業省としても、できる限りの支援を惜しまない。」
と挨拶されました。

 業界を代表して挨拶した、VECの武田会長(鐘淵化学
工業(株)社長)は、「塩ビ業界を巡る暗雲は未だ続いて
いるが、需要面、価格面、アライアンス面などで一定の進
展を見ることができ、明るい話題も出てきた。今年も環境
問題への対応、リサイクル、新市場開発などに注力し、一
層明るい将来へつなぎたい」と話しました。

 中でもリサイクル関連のトピックスとして、年末に一部
のメディアで報道された、NKKが使用済み塩ビを高炉原
料としてリサイクルする事業を開始するという件に触れ、
大変喜ばしいとコメントしました。
 この技術は、使用済み塩ビから塩素分を塩化水素の形で
取り出して工業用として再利用する一方、残りの炭素分は
高炉の還元剤としてリサイクル使用するというものです。
 これは、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機
構)の助成のもと、(社)プラスチック処理促進協会のプ
ロジェクトとしてVECとNKKが共同で、塩ビ関連業界、
その他関連業界の協力を得つつ、1997年以来数々の実
証試験を続けてきたもので、この度、実用化段階にまで至
ったのです。

 この技術の完成により、殆んどすべての種類の使用済み
塩ビ製品が、リサイクル可能になります。従来から実行さ
れてきたマテリアルリサイクルに加え、塩ビ業界はこの技
術でケミカルリサイクルの手段も利用出来ることになりま
す。これで、ますます安心して塩ビ製品を利用いただける
体制が整う、と私たちも大きな期待を寄せています。

 もっとも、事業化の段階に進んだとはいえ、研究上の問
題も含め、まだまだ課題は残されているようです。私たち
としても引き続き各方面のご協力も得ながら、NKKに協
力してこうした諸課題の解決に向けて取り組んでいくつも
りです。

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☆お知らせ

 ■PVCニュース43号が発行されました。
  ホームページにも掲載しています。

  http://www.pvc.or.jp/pvc/index43.html

 ■2003年展示会出展スケジュール(予定)

  1.「建築・建材展2003年」
      日時:3月4日(火)〜7日(金)
      場所:東京ビッグサイト

  2.「グリーン・サステイナブルケミストリー」
      日時:3月13日(木)〜14日(金)
      場所:早稲田大学国際会議場

  3.「西日本トータルリビングショー」
      日時:3月20日(木)〜23日(日)
      場所:西日本総合展示場新館

  4.「2003NEW環境展(東京)」
      日時:5月27日(火)〜30日(金)
      場所:東京ビッグサイト

  5.「住宅リフォームフェアー2003(大阪)」
      日時:9月19日(金)〜20日(土)
      場所:インテックス大阪

  6.「Japan Home Show2003」
      日時:11月11日(火)〜14日(金)
      場所:東京ビッグサイト

  7.「エコプロダクツ2003」
      日時:12月11日(木)〜13日(土)
      場所:東京ビッグサイト

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☆編集後記

  明けまして、おめでとうございます。今年もよ
 ろしくお願いします。
  本号を見て、あれ?と思われた方は、このメル
 マガの愛読者です。前66号に「新年からはチョ
 ウに変身してお目見えします」と書いたのに、変
 わってないではないか?というのが、このメルマ
 ガをよく読んでおられる方の印象(の筈)だから
 です。
  答えは簡単。チョウになるのは2月からの予定
 で、今はサナギの時代なのですが、このサナギは
 騒々しくて、サナギのあいだも黙っていないよう
 です。もうしばらく、サナギのお喋りにお付き合
 い下さい。(H2記)

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[塩ビと環境のメールマガジン]

 発   行  塩ビ工業・環境協会
 編集責任者  佐々木 修一

 塩ビ工業・環境協会     https://www.vec.gr.jp
 塩化ビニル環境対策協議会  http://www.pvc.or.jp