『小中学生の約70%が、環境問題について授業で習った事がある』そうです。この調査結果は、バンダイネットワークスとネットマイルが共同でインターネットを通じてアンケートを実施し、そこで得られた696人の有効回答を集計したものです。サステイナブル社会に向けて、一人ひとりが環境に配慮した新しい価値観を持つ必要があると言われている今日、環境教育は更に推進されて行くでしょう。そこで今回は、VECが行なっている「環境教育」の一部、『教材提供』と『講演会』についてご紹介します。
『教材提供』としては、VEC・JPECで発行した、塩ビに関する副読本「環境最前線」と生徒用「ワークノート」を全国の学校に配布し、授業で使っていただいています。この活動は2005年の夏から始めており、配布状況は以下の通りです。
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2005年 |
中学・高校対象 |
約17,000校
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2006年 |
中学・高校対象 |
約6,000校 |
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2007年 |
中学校対象 |
約6,000校 |
先生方の反応は、「塩ビ製品や環境問題について、幅広く勉強になった 」、「理解しやすい表現で最新の内容が伝えられており、参考になった。」など、概ね良好で、実際に授業で使っていただく割合も年々増加しています。
今年は、同時に出張講座の案内を行い希望を募ったところ、上々の反応があり、9月から実際に6校実施しました。今後の開催が決定したり、実施の具体化が進んでいる学校もあります。来年は、『教材提供』の対象を小学5・6年生へ広げることも考えており、どのように行うか検討しているところです。
『講演会』に関しては、以前から全国各地の大学で、環境問題を中心にしたセミナーの開催や協力を行っていましたが、2年前から理科系教師と中高校生にも対象を広げています。
2005年8月に実施された、東京都教職員研修において化学業界として「学校で実践する環境教育」関連の講演を行いました。そこに出席していた、東京学芸大学附属高校の教諭からの要請で、化学担当の高校教師に環境セミナーを開催し、さらに生徒を対象に「塩ビをめぐる環境問題」について講義をする機会を得たのです。その講義後に行ったアンケートでは、塩ビに対するイメージが「かなり良くなった」、「一変した」と回答した生徒が95%にも達し、このような『講演会』の有用性を改めて認識しました。その後も同校や東京都立駒場高校で、中高の理科系の先生方や生徒を対象に定期的に講義を続けています。
これらの経験が、上述した「環境最前線」配布時の出張講座案内へとつながって行きました。
ある高校で実験的要素を取り入れた授業を行ったところ、生徒達の興味を引く事ができました。授業後の感想により、プラスチックは燃えないと思っていたり、ビニールとプラスチックは違うものだと認識していた生徒が、大勢いる事を知りました。生徒達は、燃え上がるプラスチックを見て素直に驚き、プラスチックやビニールに対する理解を深めつつ、地球温暖化や環境を大切にすることの重要性を認識して行っているようです。
また、エコプロダクツ2007(12月13日(木)〜15日(土)ビッグサイトにて開催)に出展し、「もっと知ろう!塩ビと地球環境」をテーマとして、塩ビが地球に優しいプラスチックであることを、製品展示や解説パネルを通じて小学校高学年〜高校生にもわかり易いようにご紹介致します。
実際に生徒や学生達に接する事によって、私たち自身もいろいろな事を学びながら、「環境教育」として、広く塩ビに関する情報を伝えて行きたいと考えている次第です。(了) |
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