NO.079
発行年月日:2006/05/18

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トピックス
◇黄砂の北京でサステナブルを誓う
 世界のソーダ・塩ビ業界、北京で持続的発展の国際会議開催

随想 
「好奇心」
(社)日本化学工業協会 川島久徳
お知らせ
編集後記

トピックス
◇黄砂の北京でサステナブルを誓う

世界のソーダ・塩ビ業界、北京で持続的発展の国際会議開催


 13億人の人口を抱え、毎年8%を超える成長を続けている中国。ソーダや塩ビなどの生産・消費でも、ここ数年の中国の伸びは目覚しいものがあります。
 こういった状況にある中国のソーダ・塩ビ関係者と、世界各国の関係者が一堂に会して、ソーダ・塩ビ工業の現状と将来について建設的な意見交換をしようという試みが、4月に北京で行われました。

会議風景
 「中国クロルアルカリ工業の持続的発展に関する国際会議」と名づけられたこの会議は、世界塩素協議会(WCC)、世界塩ビ会議(GVC)、中国石油化学工業協会(CPCIA)、中国クロルアルカリ工業協会(CCAIA)の共同主催で、4月24日〜25日の2日間、北京市の京瑞温泉国際酒家(King Wing Hot Spring International Hotel)で開かれ、地元中国はじめ日米欧や東南アジアから集まった100名近い参加者で賑わいました。

 2日間の会議では、各国の塩ビ・ソーダ工業会が直面している、法規制の問題とそれへの対処、環境面も考慮したいわゆるサステナビリティへの対処、環境・安全・健康面での対応状況などが話し合われ、交換された情報がそれぞれ実りのある、有意義な会合になりました。

 中国側からは、健康と安全問題について、「中国の現状は過去に比べ格段に進歩しているが、まだまだ国際水準からは程遠い。環境の浄化や安全の確保は緊急の課題であり、日米欧の経験を聞かせてもらってサステナビリティ確保に役立てたい」との意思表明があり、今後も定期的な情報交換の場を持ちたいとの提案もされました。

 法規制問題に関しては、中国における製造プラントの環境面、安全面についていろいろな観点からの意見交換がなされた結果、中国側からセッションの総括として、「われわれ中国の塩ビ産業が世界の塩ビ産業に与えるイメージも十分考慮していきたい」とのコメントがありました。

北京・天安門付近の常緑樹と落葉樹
 この会議には日本からも日本ソーダ工業協会と私たち塩ビ工業・環境協会(VEC)が出席し、VECからは西出専務理事が日本における塩ビのリサイクルの状況を、長縄技術WGリーダーが塩ビモノマープラントからのエミッション削減の状況をそれぞれ話題提供し、出席者の関心を集めました。

 会議の行われた北京はハナダイコンや柳の花が咲き、鳥も鳴き、春来たりを思わせましたが、あたかも会議の前日には、黄砂の嵐が吹き荒れていました。街中の落葉樹は新芽が鮮やかできれいですが、年を越す常緑樹には黄砂がベッタリへばりつき、砂の威力を見せ付けていました。

 この黄砂も大昔の森林が砂漠化したための被害でもあります。中国のみならず、世界的にも地球環境を守り、持続的発展を続けていく必要がある、と痛切に感じた2日間でもありました。


随想

「好奇心」

(社)日本化学工業協会 川島久徳

 東京の桜が終わる頃、大阪では「桜の通り抜け」が始まります。
 これは、開放された造幣局構内の通路を、咲き誇る八重桜をめでながら通り抜ける、大阪の年中行事ですが、私にとっては「好奇心」の原点ともいうべき想い出です。

 湾岸戦争の翌年、当時大阪支店に勤務していた私は、ある日の昼休み、同業他社の友人と誘い合って造幣局に出かけました。人波に押されてあっけなく桜並木を「通り抜け」てしまい、大川土手で缶ビール片手に与太話をしていた時のことです。どちらからともなく言いだした「人間に一番大切な資質って何だろう」との問いかけに、2人一緒に「好奇心」と答えたのでした。

 あの「通り抜け」から十数年、仕事でいろいろな国を訪れる機会がありましたが、好奇心を持って眺めていると、いろいろなことに気づくものです。

オーストラリアで見つけた世界地図
 たとえば世界地図です。
 日本人にとっては、左側のユーラシア大陸・アフリカ大陸と右側のアメリカ大陸にはさまれた太平洋のほぼ中心に、赤く塗られた日本列島があるのが普通ですが、ヨーロッパでは、当然のごとくユーラシア大陸が真ん中で日本は一番右の端、まさしくファーイーストです。自分中心のアメリカ人に到っては、アメリカ大陸を真ん中にした結果、勝手にユーラシア大陸を2つに切って地図の左右に置いて平気な顔をしています。もっと驚くのがオーストラリアです。何と上半分が南半球でその中心にオセアニア、日本は下半分で逆立ちしているという奇妙な地図が売られています。

 次にご紹介したいのは「四角い電柱」の存在です。
 10年ほど前に仕事でタイを訪れた時のことでした。移動のワゴン車から眺めていた街並みに、違和感がありました。良く見ると道路わきの電柱が、四角いコンクリート製だったのです。

 確かに四角だと横木の取りつけは楽ですが、強度的には円柱のほうが絶対に良いはずだし、日本では丸太の電柱からコンクリートに代えたから丸くなったのかな、そうすると東南アジアでは、コンクリートになる前は、もしかして四角い集積材の電柱を使っていたのかな、それとも丸く成形する技術がないだけなのかな、どうしても「これだ」という理由がみつかりませんでした。

バンコック市街(タイ)の電柱
 それからは、行く先々で勝手にフィールド調査を継続しました。これまでのデータによると、アジア諸国の中で、タイとインドの電柱はほとんどが四角です。自分では確認していませんが、スリランカも四角のようです。ヨーロッパでも、都市部では電柱そのものが存在しないことが多いのですが、ピレネー山脈のふもとのフランスの田舎町で、四角い電柱の存在を確認しました。この原稿を読んでもらった同僚の話ですが、スイスの電柱は、木製は丸いけれど、コンクリートや鉄製はやはり四角だそうです。
 また灯台下暗しで、日本最古のコンクリート製の電柱は四角くて、しかも函館に現存していることも友人から教えてもらいました。(これは「電柱、四角」のキーワードでインターネットを検索すると写真が添付されたサイトが見つかります)

 しかし今もって「どうして電柱が四角いのか?」、疑問が残っています。
 地図の場合は、きっと世界中の人が「自分の国を世界の中心にしたい」のかなと納得できる理由がみつかるのですが、どなたか電柱を四角にする必然性を教えていただけないでしょうか。どうか、私の好奇心を満足させる答えをみつけてください。
以上

お知らせ
【NEW】 住宅リフォームフェア 出展案内

 樹脂サッシ普及促進委員会では、リフォームに関心のある方々と、リフォーム会社や工務店、建材・設備メーカーとの出会いの場となる、「住宅リフォームフェア」に出展致します。どちらの会場も入場無料です。

[埼玉会場] 
 ・日 時:2006年6月3日(土)〜4日(日)
       10:00〜17:00
 ・場 所:埼玉スーパーアリーナ
       さいたま市中央区新都心8
 ・主 催:(株)リフォーム産業新聞社

[長野会場]
 ・日 時:2006年6月10日(土)〜11日(日)
       10:00〜17:00
 ・場 所:エムウエーブ
       長野県北長池195
 ・主 催:(株)リフォーム産業新聞社
 ・共 催:信濃毎日新聞社

 ・住宅リフォームフェアのホームページをご覧下さい。
http://www.the-reform.co.jp/fair.html

住宅・生活誌「家と人。」セミナーIn 鶴岡のご案内

  樹脂サイディング普及促進委員会では、下記のセミナーに参加し、樹脂サイディングの紹介を行うとともに、樹脂サイディングを使用した住宅の見学会も行う予定です。

       暮らしも、地球も、納得の家づくり

 ・日 時:2006年5月29日(月)13:00〜
 ・場 所:東京第一ホテル鶴岡(孔雀の間)
      鶴岡市錦町2−10
 ・主 催:住宅・生活誌「家と人。」
                 (有限会社リヴァ−プレス社)
 ・参加費:無料
 ・参加申込み締切り:5月22日(月)
        (定員40名になり次第、締切らせて頂きます。)

  ※参加希望の方は下記までお問合わせ下さい。

    有限会社リヴァープレス社
      電話:019(664)0830

「リサイクル塩ビ製ベンチ」のその後のご案内

新大手町ビル中庭に設置した
“リサイクル塩ビ製ベンチ”
 No.76でお知らせ致しましたように、環境フェア「アースデイ」に“リサイクル塩ビ製ベンチ”を展示致しました。
 イベント終了後、新大手町ビル中庭に移設し、周辺の会社員の方等にお使い頂いています。
 中庭は、午前8時から午後5時まで開放されます。(雨天の場合は開放されない事があります。)
 お近くにお越しの際は、お立ち寄り下さい。

 ・日 時 : 2006年4月24日(月)〜1ヶ月間
 ・場 所 : 新大手町ビル
        東京都千代田区大手町2−2−1
編集後記
 前々号で地下鉄の話を出したついでに、もう一つ電車の話題を。
 最近、電車に乗っている人の流行スタイル3態。「新聞や週刊誌または本を読んでる」、「携帯電話に見入ってる」、「イヤホーンで音楽を聴いてる」の3つ。
 その他にも当然「眠ってる」スタイルもあって、H2なんかは大半がこれなのですが、特に増えた様に思えるのは「本読んでる」スタイル。それも覗くともなく覗き込んでみると、結構難しい文学書や、外国語のテキスト、六法全書など読んでる向きもいて、おやっと思わせられます。

 もしもこの傾向が最近のものだとしたら、日本人の考え方に少し変化が出てきたのでしょうか。単なる暇つぶしなのか、勉強して試験に合格したい人が増えたのか、あるいは通勤時間にまでも努力して知性の向上を目指すのか・・・。

 H2は通勤時間にまでも努力して、睡眠時間の確保を目指しているんですけど・・・。(H2記)

先週の編集後記についての読者からのお便り・・・[編集後記後]

H2さんは、山歩きをなさったり、テニスをなさったり、アウトドア派ですね。私は、正反対のインドア派です。連休も殆ど家にこもって、パソコン周りを片付けたり、たまった雑誌を整理したりして楽しんでいました。家族にも褒められ(おだてられ?)一石二鳥でした。…(家族はアウトドア様)

先週の編集後記をご覧になりたい方は、こちらからどうぞ。
https://www.vec.gr.jp/mag/078/index.html#kouki

VEC関連URL
●VEC 塩ビジュニア https://www.vec.gr.jp/kids/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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