NO.195
発行年月日:2008/10/02

今週のメニュー

トピックス
◇「チコット」で踏み出す「大きな一歩」
 − CO削減ポリ塩化ビニールフィルム −
日本ウェーブロック株式会社 汎用品事業部 坂巻保紀

随想
今日も、暇です(連載20)
国際連合大学 上野 潔

お知らせ
【NEW】ハイクオリティな家づくりセミナーin新潟のご案内

編集後記

トピックス
◇「チコット」で踏み出す「大きな一歩」
 − CO削減ポリ塩化ビニールフィルム −

日本ウェーブロック株式会社 汎用品事業部 坂巻保紀

 この言葉から「チコット」は生まれました。

 ポリ塩化ビニール製品が、誤解に基づくダイオキシンや可塑剤の環境ホルモン問題によって敬遠されてから久しくなりますが、最近はだいぶ市民権を得つつあるでしょうか。
 ポリ塩化ビニールは着色性、加工性、価格面等いろいろ優れた点があります。中でも昨今世界的に問題となっている地球温暖化の原因と言われる「温室効果ガスCO(二酸化炭素)」については、塩化ビニール樹脂の組成の6割が塩であることから、製造に係る総エネルギーが小さく、ポリエチレン製のレジ袋やポリプロピレンなどに代表されるオレフィン樹脂素材と比べて燃焼時のCO排出量が2〜3割減少します。素材をオレフィン樹脂からポリ塩化ビニール樹脂に切り換えるだけでそれだけのCO発生量を減らすことが出来るわけです。

CO削減製品「チコット」
 さらに「チコット」は配合処方により従来のポリ塩化ビニールフィルムと比較しても燃焼時のCOが削減でき、オレフィン系素材に対してのCO発生量を半減出来る製品です。既に上市して商品化されていますが、今後いろいろな商品へ採用されることを期待して、オリジナルキャラクター「チコットちゃん」と共にCO削減製品として差別化を謳い、そのコンセプトと知名度を拡げたいと思っています。
 「チコットちゃん」のデザインイメージは=地球で、「CO」を減らし、緑の木を増やすコンセプトとして作りました。将来、このキャラクターマークが「CO削減ポリ塩化ビニールフィルム」の代名詞になるよう、「チコット」を用いた商品には「チコットちゃん」シールを貼るなどの普及活動をいたします。
 将来の私達、そして子供達に「地球温暖化」という危機が少しでも遠ざかるよう、まずは「ちいさいことからこつこつと(チコット)」。

 環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニアの女性ワンガリ・マータイさんが世界に広めた合言葉に「もったいない(MOTTAINAI)」がありますが、「チコット」も環境や資源に対する姿勢としては基本的に同じです。資源を大切に、今より少しでも環境に配慮する気持ちを持ち、まずは一歩でも踏み出してみることが大切です。

 実は環境に良い「塩ビ」それをさらに優しくした「チコット」。

テーマはで始めましたが、これが「大きな一歩」かもしれません。「チコット」がいずれ「オオゴト」になるように。

 地球と共に「チコット」!!

随想
今日も、暇です(連載20)
国際連合大学 上野 潔

 「スケジュールが一杯でね」「いやー超多忙で、毎日遅いんですよ」日本人の挨拶言葉は「お元気ですか?How are you?」ではなく、「お忙しいですか?」なのです。若い人から年寄りまで皆忙しそうです。本当にお気の毒です。「暇そうですね」と言われると本気で怒る人もいます。ある人から「暇って言うと損するよ。頼むほうも忙しい人に頼んで、やっと何かを引き受けてもらったことが手柄になるのだから」と注意をされました。なるほど!暇ですからなんて言われて引き受けられたら立つ瀬が無いのだろうと思いました。

 忙しい人は有能なので、仕事がますます殺到するから、ますます忙しくなる。という真実もあるようです。ある会社で新製品を開発したいから「人も金も時間も希望するだけ使用していいから好きなことをやってみろ」と言われ、結局成果は出なかったことがありました。新製品も忙しい部門の忙しい人から生まれるようです。
 「暇になることへの恐怖」「暇な人への軽蔑」「仕事が出来ない人は暇」という先入観があるのです。「定年になって暇になったら俳句や盆栽でも作りますよ」こんな失礼なことを言う人もいます。暇になってから急に俳句や盆栽を始めて成功するわけがありません。永い間苦労して研鑽してようやく物になるのです。

 昔、いつも険しい顔をして忙しそうな課長がいました。同僚はその上司の顔色を見て手が空きそうな時期を狙って報告に行くのですが、そんな時間は終電近くに決まっています。すると「また君は帰り際に仕事を持ってくる」といって叱られるのです。有能な課長でしたが、怖くて人が寄り付きませんでした。私が会社時代に最後に仕えた上司は、本当は超多忙なのに、話しかけてもいやな顔をしたことがありませんでした。その人は今では役員になっています。忙しくても「暇だよ」といえる人が、本当に能力のある人だと思います。
 もちろん、物理的に日程が詰まることはあるでしょう。でもそんなに忙しかったら新しい情報を得たり、勉強して自己の能力を開発する時間もありません。自己の向上がなければそれは結局、所属する会社や組織のためにもならないのです。暇な時間は、年代によっても、地位によっても、職種によっても異なることは言うまでも無いと思いますが、やはり積分値で20%程度の自由時間をいつも持っていることが必要ではないでしょうか?本当は8時間寝て、8時間働いて、8時間の暇な充電時間があるはずなのですから。

 サマータイム導入の議論が始まりました。昔から出ては消えた議論ですが、今回は何しろ地球温暖化対策の手段としての政策ですからかなり現実味があります。しかし省エネの効果をきちんと証明すべきだとか、睡眠障害の恐れがあるとか、労働強化になるなどの議論がかしましくなっています。
 サマータイムの詳しい歴史は知りませんが、省エネなど全く話題にならなかった頃から緯度の高い地方では導入されていました。海外に出かけるときなどは、「今は夏時間だからね」と言って時計を進めるのがなんとなくうらやましく感じました。高緯度地方では省エネが目的ではなく、日照時間を有効に使いたいのと夕方以降の時間を余暇に活用するのが目的であり現在もそれは変わらないと思います。
 夕方の5時になったら(本当は4時)「今夕は暇ですか?」と誘い合って、美術館や音楽会、スポーツジムなどに仲間や家族が集まるのが趣旨です。
 20年前初めて行ったワシントンでのことです。時差のおかげで朝の4時頃から眠れなくなってホテルの部屋から外を見ていたら、ビルの窓に明かりがついていてもう働いている人がいました。エリートほど朝早く来て夕方にはさっさと帰宅するのだと聞いてびっくりしました。

 さて今の日本は新しい制度には必ず反対する勢力がいますから、サマータイム制度もなかなか導入は難しいのではないかと思います。日照時間対策であれば、皆が涼しい北国と思っている北海道ですら欧州やカナダから見れば南国ですから、九州沖縄の人々にとっては迷惑な制度かもしれません。私自身は朝の活動が早まることには異存ありませんし、何よりも夕方以降の時間が長くなり「暇な時間」が増えることには大賛成です。「サマータイムになったので、照明を点けなくても残業ができて省エネになる」なんて考えるようなら本末転倒ですが。(了)

前回の「28℃の偽善(連載19)」は、下記からご覧頂けます。
https://www.vec.gr.jp/mag/190/index.html#zuisou

バックナンバーは、以下のアドレスからご覧頂けます。
https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

お知らせ

【NEW】ハイクオリティな家づくりセミナーin新潟のご案内

 樹脂サイディング普及促進委員会、樹脂サッシ普及促進委員会では、下記のセミナーに参加し講演を行ないます。

・日 時  2008年10月16日(木)
13:00〜17:15(受付12:15)
・場 所  新潟商工会議所(5F 51号室)
・主 催  株式会社日本住宅新聞社
・後 援 (社)新潟県建築士会【CPD制度認定講習:3単位】
・参加費  無料
・参加申込み締切り:10月9日(木)先着90名
・お問い合わせ:株式会社日本住宅新聞社
          電話:03(3823)2511


編集後記
 今年の夏は裏の神社でメスのカブトムシを見つけたので飼いました。一匹ではかわいそうだと思いオスを買ってきて一緒に育てました。まめに餌を交換、霧吹きで水分を補給、土を交換、でもオスは2週間ぐらいで動かなくなってしまいました。(ToT)/~~~
 その後メスがまったく姿を見せなくて掘り返したら、たくさんの卵とともに元気に出てきました。
 今では20匹の幼虫たちだけが二つの衣装ケースの中ですくすく育っています。衣装ケース邪魔、気持ち悪い(カブトムシの幼虫でも所詮毛虫)という家族の悪評にも負けないで成虫になる春まで育てます。
 カブトムシの世界もオスは生命力が弱くて、メスは逞しいです。(リマル)

VEC関連URL
●家族で学べるページ https://www.vec.gr.jp/kids_new/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

■メールマガジン登録解除
メールマガジンの送信希望登録・解除は下記URLよりお願いします。
https://www.vec.gr.jp/mag.html
■プライバシーポリシー
当協会の個人情報保護に関する考え方については、
下記のページをご覧ください。
https://www.vec.gr.jp/privacy/index.html

◆編集責任者 事務局長  東 幸次

■東京都中央区新川1-4-1
■TEL 03-3297-5601 ■FAX 03-3297-5783
■URL https://www.vec.gr.jp/  ■E-MAIL info@vec.gr.jp