NO.096
発行年月日:2006/09/21

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トピックス
◇話のネタに「使える」塩ビの情報がいっぱい
メディア向け資料「塩ビニュースレター」の第3号発行

随想 
古代ヤマトの遠景(11)—【出雲の国譲り】—
信越化学工業(株) 木下清隆
お知らせ
【NEW】樹脂サッシ普及促進委員会のホームページがリニューアルされました。
【NEW】第1回再生可能エネルギー2006サテライトシンポジウムのご案内
勝ち組み工務店育成セミナー in米子のご案内
PVC Newsが9/15に発行されました。

編集後記

トピックス
◇話のネタに「使える」塩ビの情報がいっぱい

メディア向け資料「塩ビニュースレター」の第3号発行

 「塩ビとプラスチックとどう違うんですか?」!!
 「塩ビって日本でまだ生産してるんですか?」!!
 「発ガン物質である塩ビを水道管なんかに使ってダイジョブなんですか?」!!
 これらは、良識ある一般市民の方から、現実に私たちに対して発せられた、質問の(極端な)一例です。まさに「!!」ものですよね。
 しかし、このようなことを本気で信じている向きが世の中には結構居られることも、残念ながら事実のようです。・・・これはいかん!由々しきことだ。

塩ビニュースレター 第1号〜第3号
 ということなどもあって、私たちVECは一般市民の方のこのような誤解を根絶すべく、努力を続けているのですが、その手段の一つとして、テレビや新聞、雑誌や週刊誌などのいわゆるマスメディアの関係者に、塩ビに関する情報を提供し、塩ビへの理解を深めていただくことを考えました。

 塩ビに関する情報提供といっても、VECでいろいろ作っているパンフレットや資料などを、そのままマスメディア関係者に送っても効果は少ないでしょう。超多忙でそのうえ塩ビに関する知識も少なく、塩ビについてより深く知ろうというニーズも少ない方々にお仕着せの情報資料を送っても「チラポイ」、つまり、チラッと見てポイっとくずかご行きになること間違いなしなのです。

 そこで私たちは、塩ビに関する情報を分かりやすくかつ興味を持ってもらえるように編集し、A4版8ページにまとめて上質紙にカラー印刷して配布することにしました。数ヶ月に一度のいわば季刊誌として計画したこの資料、「塩ビニュースレター」と名づけて今年の1月発刊以来、6月に第2号、そしてこの9月に第3号を出すところまできたのです。

 ニュースレターの中身は、塩ビってなーに、やら塩ビの製造法、特長などに始まり、主要な塩ビ製品や意外な塩ビ製品の紹介、塩ビを巡る環境問題のあれこれ、その他トピックスやVECの概要などです。ちなみに、取り上げられた「意外な塩ビ製品」には、尺八、鳥居、食品サンプル、かつら、駅のゴミ箱、濡れない本など、びっくりものが並んでいます。

 さて、成果はどうだったでしょうか。
 送付したマスメディアのキーマンの方々に追跡調査をして感想を求めたところ、「塩ビがこんな状況だとは知らなかった」、「いろいろ企画を考える上で参考になる」、「当面直接役立つことはないが、後々の参考資料として保管しておきたい」などと概ね前向きの反応。のみならず一部の新聞、週刊誌、さらにwebサイトでも我々のニュースレターに基づく記事が掲載されるなど、あちこちで実績も出てきました。どうやら「チラポイ」から「チョイツン」(チョッと読んで、机上にツンどく)ぐらいまでには評価が上がったようです。

 「塩ビと環境問題」といった、お堅い内容の資料だけでなく、身近な塩ビ製品の紹介や塩ビに関する興味ある話題の提供など、話のネタに使える情報を発信することも、社会のご理解を得るためには必要なようです。

塩ビニュースレター第1号、第2号は下記からご覧頂けます。
(第3号は、近日掲載予定です。)
https://www.vec.gr.jp/news_letter/index.html

随想
古代ヤマトの遠景(11)—【出雲の国譲り】—
信越化学工業(株) 木下清隆

 記紀の神代物語における最大の謎は、「出雲の国譲り」である。ところが、この謎解きに古代学は全くのお手上げの状態である。要するにこの謎を解く鍵が見いだせないのである。
 先ず問題となるのは、出雲が譲ったのは出雲という地方の国なのか、倭国と呼ばれた現在で云う西日本一帯なのかが判らないのである。出雲を譲ったにしては話が大げさすぎるし、倭国を譲ったにしては、まともな戦いの記録がないのである。
 さらに出雲がそれほどの大国だったのかを示す遺跡が、これまで見つかっていなかった。それが、1984年になって出雲の荒神谷遺跡から358本もの銅剣が見つかり、更に1996年には、比較的近くの加茂岩倉遺跡から39個もの銅鐸が発見された。一度にこれほど大量の銅剣や銅鐸が見いだされたことはなく、確かに当時出雲が大国だったことの片鱗が見えてきた。当然「出雲王権論」といった論議が巻き起こったが、それ以上の発展はなかったようである。このような史料から出雲王国の存在を証明し得ても、なぜこの王国が「国譲り」をしたのかの説明が難しいからである。
 そこで、これ以上、正面からの「出雲の国譲り」には深入りせず、出雲とヤマトとの関係が記紀にどのように記述されているのかを見てゆくことにする。その記述の検討から国譲りの手掛かりが、何かないかを探ることにする。

【熊野大社】

熊野大社
 話は大きく飛躍するが、出雲の神社について調べることにしよう。先ず、出雲でもっとも由緒ある神社はどこかについて考えてみることにする。多くの人は出雲大社と答えるかも知れないが、筆者のみるところそれは熊野大社である。
 熊野大社といえば和歌山の熊野本宮が本社のようにみられているが、出雲の熊野大社は和歌山よりも古く、出雲大社よりも遙かに由緒のある神社である。松江の真南約10km、意宇川の上流沿いにひっそりと建っている。残念ながら、出雲大社の隆盛には比すべくもないたたずまいである。「意宇」は、昔は「おう」と読まれていたが現在では「いう」となっている。

 この神社で祀られているのが実は素盞鳴尊(スサノオノミコト)なのである。なぜ素盞鳴尊なのか。この尊は前々回(9)で説明したように、記紀の中で天照大神を相手にさんざん悪戯をし、ついに高天原を追われて出雲にやって来たことになっている。だから、熊野大社で祀られているのだ、と考えたいところであるが、事はそんなに単純ではない。
 古事記が成立したのは712年とされているが、その翌年、元明天皇は諸国に「風土記」を編纂するように命じた。諸国は出来上がるとそれぞれに、中央政府へ提出したらしいが、早い国は2〜3年後には完成させている。朝廷に集められた風土記は、その後、年と共に殆どが散逸し、完本として現伝されているのは「出雲国風土記」だけとなっている。出雲の場合完成したのは20年後のことで、何でこんなに遅くなったのかは謎とされている。
 ところが、その出雲国風土記に、八岐大蛇を退治した勇猛果敢な素盞鳴尊の姿はどこにもないのである。これは読むものにとっては期待はずれであり、不思議なことである。そして、素盞鳴尊は出雲の神ではないのではないかとの疑問が出てくる。では素盞鳴尊とは一体いかなる神なのかが改めて問題となってくる。

 この素盞鳴尊については、今のところ記紀が編纂されたときに、天照大神とワンセットで創作されたのではないかとの説が有力である。では、何のために創作されたのか、これもまた難しい問題である。従って、この問題にもこれ以上深入りしないことにする。熊野大社は、記紀が編纂された7世紀頃に、この氏素性のはっきりしない素盞鳴尊を祭神に迎えたことになる。何のために?これにも深いわけがあるようである。

 このようにみてくると熊野大社は、素盞鳴尊を迎える前は別の神を祀っていたことになる。では、どのような神を祀っていたのだろうか。恐らく「熊野大神」と呼ばれていた土地の守護神だったと考えられる。その神を出雲では「神魂神」と呼んでいた。これをなんと読むか。難読漢字の1つといえるが「かもすのかみ」と読む。この神は記紀では「神産巣日神」(カムムスヒノカミ)となっているが、前回出てきた「高御産巣日神」(タカミムスヒノカミ)とワンセットで神代紀の冒頭に登場する神である。

 では、この熊野大社はいつ築造されたのであろうか。次々に疑問はわき上がってくるが、この築造時期の問題は次回に説明したい。(続く)

最近の「古代ヤマトの遠景」は、下記からご覧頂けます。
  ☆ 古代ヤマトの遠景(10)・・・【天照大神】
  
☆ 古代ヤマトの遠景(9) ・・・【記紀の世界】/【神代の時代】

上記以前の「古代ヤマトの遠景」のバックナンバーは、以下のアドレスからご覧頂けます。
https://www.vec.gr.jp/mag/mag_2006.html

お知らせ
【NEW】 樹脂サッシ普及促進委員会のホームページがリニューアルされました。

 「快適+エコを目指す樹脂サッシ」をご紹介している、樹脂サッシ普及促進委員会のホームページを、より親しみやすく致しました。
次のリニューアル・ポイントを是非ご覧下さい。

★インフォメーション欄を新設致しました。
 展示会・セミナー等のイベント情報をご紹介致します。
 http://www.jmado.jp/main.html
★リフォームの内装工事実例をご紹介しています。
 開始から完成までの時間を追った手順と省エネ効果について写真とデータを掲載致しました。
 http://www.jmado.jp/jirei.html
★「断熱効果とコールドドラフト防止」についてご説明しています。
 http://www.jmado.jp/colddraft.html

樹脂サッシ普及促進委員会トップページはこちらからご覧頂けます。
 http://www.jmado.jp/

【NEW】 第1回再生可能エネルギー2006サテライトシンポジウムのご案内

 10月9日〜13日に幕張メッセにおいて、再生可能エネルギー技術に関わる世界各国の産・官・学の専門家・研究者が一堂に会し、21世紀半ばを視野に入れた技術の方向性を明らかにする「再生可能エネルギー2006国際会議」が開催されます。(http://www.re2006.org
 この会議と併催で産・学・官及び地域の先進的な取り組みを紹介するセミナーが次のとおり開催されます。

 ・テーマ:『再生可能エネルギーを活用した自立分散型
      エネルギー社会システムの構築に向けての提言』
 ・日 時:2006年10月11日(水) 13:00〜17:00
 ・場 所:APAホテル&リゾート東京ベイ幕張
 ・主 催:NPO法人日本環境・防災社会システム推進機構
 ・後 援:(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
 ・参加費:お一人様15,000円(税・テキスト代含む)

 ・お申込/問合せ等の詳細は、以下のアドレスをご覧下さい。
 http://www.cnt-inc.co.jp/energy/seminor.html

勝ち組み工務店育成セミナー in米子のご案内

  樹脂サイディング普及促進委員会では、下記のセミナーに参加し、樹脂サイディングの紹介を行うとともに、樹脂サイディングを使用した住宅の見学会も行う予定です。

・日 時:2006年9月29日(金)
     13:00〜17:30(受付開始 12:30)
・場 所:米子市文化ホール
     鳥取県米子市末広町293
・主 催:住まいづくり研究会
・後 援:(社)鳥取県建築士会【CPD制度認定講習】
・参加費:無料
・参加申込み締切り:9月25日(月)
       (定員130名になり次第、締切らせて頂きます。)

  ※参加希望の方は下記までお問合わせ下さい
    住まいづくり研究会
    電 話:092(871)2409

PVC Newsが9/15に発行されました。

 PVC News 58号(塩化ビニル環境対策協議会)が発行されました。
目次をご紹介致します。

 ■トップニュース(1)
  床材から床材へ/塩ビ床材リサイクルの現状 — インテリアフロア工業会
 ■トップニュース(2)
  塩ビ建材のリサイクル促進へ、3R可能性調査報告書まとまる
 ■視点・有識者に聞く
  対立を超えて、持続可能な社会へ
   国際NGOナチュラル・ステップ・ジャパン代表 高見 幸子氏
 ■リサイクルの現場から
  (株)コベルコ・ビニループ・イースト社の塩ビリサイクル事業
 ■講演会レポート
  安井国連大学副学長、持続可能性実現への道筋を語る
 ■塩ビ最前線
  街に息づく「塩ビバルーン」のあれこれ
 ■広報だより
  ・「エネルギーソリューション&蓄熱フェア’06に」出展
  ・「これからの快適な住い作りセミナー・諏訪セミナー」開催

 以上、内容充実で、塩ビに関する情報をお届けしています。

記事内容は、こちらからご覧頂けます。
http://www.pvc.or.jp/index/i_saisin.html

バックナンバーは、
塩化ビニル環境対策協議会のHPよりご覧頂けます。
http://www.pvc.or.jp/

購読を希望される方は、送付先などをご連絡下さい。
編集後記
 つれづれなるままに、この編集後記のバックナンバーを眺めていて感じたこと。ある意味当然のことながら、H2の生活を反映して、「年寄りじみてる」ねえ。何とかもっと若々しい、未来と希望に溢れた文章にしたいねえ。

 なんていいながら、今日も年寄りの話題。
 H2は若い頃から目が遠視と乱視で、メガネを欠かせない人生なのですが、年とともに遠視の度が進み、だいぶ以前から、「トオメガネ」と「チカメガネ」の両方を愛用していました。ところが最近さらに度アップして遠近ともによく見えなくなったので、メガネ屋に相談すると、なんと「それなら遠近両用眼鏡にしなさい」とのお達し。ハイハイ、てんでこれを掛けてみたら、遠くも近くもよく見えるのはいいが、地下鉄の階段を降りるのが怖い。酒なぞ飲んでいなくとも酔っ払ったみたいに足元がふらふらする。
 ま、それはそれで慣れましたが、今度は週末のテニスに困った。球感が全然ダメなんです。ハーフボレーなぞ空振りして仲間に「おまえのラケット、ガット張ってないんじゃないの」と言われる始末。で、なんやかんや苦労した結果、現在では遠近両用+テニス用トオメガネ+パソコン用チカメガネの3種併用とあいなっております。これがまた、間違えたの、置き忘れたの、といろいろあるのですが・・・、この話になるときりがないので今日はこの辺で。

 最後のセリフ。「メガネの話しにゃ、歯止メガネぇ」(H2記)

先週の編集後記についての読者からのお便り・・・[編集後記後]

悠仁親王殿下のご誕生、本当に慶ばしい事ですね。お名前の「悠」の字にこめられた「ゆったりと、長く久しく人生を歩んでほしい」というお気持ちと、お印の高野槇に託された「大きく真っすぐ育ってほしい」という願い。どちらも、秋篠宮ご夫妻のお人柄がしのばれます。ご退院の時の紀子様の笑顔は美しく、母の強さを感じました。…(祝い酒は家で静かに様)


先週の編集後記をご覧になりたい方は、こちらからどうぞ。
https://www.vec.gr.jp/mag/095/index.html#kouki

VEC関連URL
●VEC 塩ビジュニア https://www.vec.gr.jp/kids/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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