NO.107
発行年月日:2006/12/07

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トピックス
◇究極の省エネ住宅・・・冬でも暖房、要りません。
信州大学山下教授、「無暖房住宅」を提唱

随想 
エチオピア奇談(その3)——コーヒーは2時間かけて——
日本化学工業協会 若林康夫
お知らせ
【NEW】環境省の「チーム・マイナス6%」WEBサイトに「樹脂サッシ」の
     記事が掲載されました。
【NEW】PVC Newsが12/20に発行されます。
日経住まいのリフォーム博 2006 出展&
第4回「住まいと環境・エネルギーセミナー」開催案内

編集後記

トピックス
◇究極の省エネ住宅・・・冬でも暖房、要りません。

信州大学山下教授、「無暖房住宅」を提唱

 今年もまた、寒い冬のシーズンがやってきました。沖縄および九州の一部を除く日本各地では、冬になればヒーターつけたりコタツやストーブを引っ張り出したり、冬支度に大童ですよね。

 ところが…。11月21日に長野市で開かれた「これからの快適な住まい作りセミナー・長野セミナー」と題された催しで、信州大学工学部社会開発工学科(建築)の山下恭弘教授の講演を聞く機会があり、目からうろこが落ちました。

無暖房住宅外観
無暖房住宅内部(被験者実験風景)
 山下教授曰く「高断熱化、高気密化を徹底すれば、ここ長野県でも、冬季に暖房が不要な、『無暖房住宅』が実現可能である。夏季にも大幅な省エネルギーが見込まれる。」とのこと。
 この日の説明によれば、山下教授のグループは昨年8月に、信州大学のキャンパス内に8畳の広さの実験住宅を建設し、壁、床、天井はグラスウールや発泡プラスチックなどで覆い、窓など開口部には木製サッシに3重ガラスをつけて徹底的な断熱化を図ったそうです。そして、内部は暖房なし、ただし冷蔵庫とテレビとスタンドライト、それに人体からの発熱を想定した、人体模型2人分を据付運転して、1年間実験を続けたとのこと。
 その結果、今年1月の、外気温最低−11.6℃、平均−0.4℃に対して室内温度はなんと19±1℃で推移し、無暖房可能であることが立証できたとか。夏季にはさすがに無冷房とはいかなかったようですが、大幅な省エネを達成し、年間の冷暖房負荷は、日本で一番厳しい北海道地区の次世代省エネ基準のなんと1/6で済ませられる由。

 さらに、この話に共鳴して、長野県内のあちこちで、一般住宅だけでなく、介護施設や社員寮など多種多様な構造のものにも、無暖房を目指した実用規模のモデルハウスが建てられ始めており、いずれも目覚しい省エネ効果が実証されつつあるのだそうです。そして嬉しいことには(まあ、当然のことながら)、これらモデルハウスの窓はスエーデン製の木製窓、もしくはご存知Low−E複層ガラス付き塩ビサッシ。

 この「無暖房住宅」、現時点ではコスト面でも壁が高い上、高気密住宅特有の低湿度問題、つまり、室内が乾きすぎてトラブルのもとになりかねないという課題もあって、まだまだ開発途上ということらしいですが、石油資源枯渇が迫り、また地球温暖化も取り沙汰されているなか、こういった高断熱・高気密化によって、快適生活かつ省エネルギーを達成することが出来れば一石二鳥ではありませんか。

 長野県のみならず、関東や中部、いや全国いたるところでこういった「無暖房住宅」、あるいはそこまで求めなくても、「省エネルギー住宅」が普通に見られるようになることが、日本の将来にとっても大事なことだと思うのですが・・・。

 なんて大上段に構えなくても、この「無暖房住宅」の冷暖房費は東京都の場合、普通の住宅の1/10以下で済む計算になります。我が家で考えてみても、安いですよねえ。今度家を建てるときは絶対これにしようっと。

随想
エチオピア奇談(その3)——コーヒーは2時間かけて——
日本化学工業協会 若林康夫

 エチオピアで有名なものといえば、なんといってもモカコーヒー。世界有数のコーヒー国エチオピアでは、日本の茶道と同じようにコーヒーセレモニーがあります。このセレモニー、きちんと行うとコーヒー1杯を入れるのに約2時間かかります。
 2時間かけて出てきたコーヒー。トルココーヒーやアラビアコーヒーのようにカップの底に挽いたコーヒー豆が残るようなことはありませんが、かなり濃いコーヒーです。中近東やアフリカではコーヒーにこれでもかというくらい砂糖を入れることが多いのですが、エチオピアではコーヒー本来の味を楽しむため、ブラックで飲む人が多いようです。
 首都アジスアベバではほぼ100メートルおきにカフェがあり、かなりの田舎町に行っても、レストランはなくてもカフェは必ずあります。

インジェラ&ワット
 コーヒー大好き国民ですから、コーヒー豆に対する拘りもかなりのものがあります。
 ローストされていないコーヒー豆を買って来て、自分の好みの味になるようローストします。コーヒー豆を売っているお店の店頭では、お客さんがコーヒーの生豆を直接噛んで味見をします。慣れると生豆の味からでもどうやってローストすれば美味しいコーヒーになるのかが分かるそうですし、それが楽しみでもあるようです。
 このように、エチオピアの人は店頭にある数種類のコーヒー豆を次々に味見をし、気に入ったコーヒー豆を買って行きます。

 コーヒーはともかく、一般の人の食事事情はというと、干ばつや洪水の影響もあり、決して良好とはいえません。衛生状態もあまりよくないので、病気を防ぐ意味で香辛料はふんだんに使われています。
 エチオピアの主食は「インジェラ」と呼ばれるクレープのようなパンです。「インジェラ」はテフという穀物の実を挽き、水でこねたものを4〜5日醗酵させクレープ状に焼いたものです。このため、かなり酸味が利いています。
 おかずは「ワット」と呼ばれニワトリ,山羊,羊,牛などのシチューや、煮込んだ野菜、魚の唐揚が一般的です。もちろん、これら全てのワットが付くのではなく、この中の2種類程度が出てきます。
 ただ、ワットはかなりホット。インド料理とも異なり、いきなり舌を刺すような、強烈な辛さがあります。酸っぱいパンとホットなおかず。エチオピア在住の外国人で、エチオピア料理だけは苦手という人も多いようです。

 意外なことに、エチオピアにはパスタ料理も沢山あります。多分、イタリアが占領を試みていた頃に残していった文化なのでしょう。
 田舎町のレストランに行ってもパスタ料理はあるのですが、どれも茹で過ぎ。おまけにパスタには山羊の乳から作った、溶けたバター(この匂いが強烈)がやたらとかけられています。

 その土地、その土地により現地の人の口に合う料理がありますが、こういったエチオピア料理、あまり日本人の口には合いそうにありません。(続く)

前回の「エチオピア奇談」は、下記からご覧頂けます。
エチオピア奇談(その2)—誇り高き人々—

お知らせ
【NEW】 環境省の「チーム・マイナス6%」WEBサイトに「樹脂サッシ」の記事が掲載されました。

 地球温暖化防止に役立つ樹脂サッシ。
 環境省が地球温暖化防止をアピールする「チーム・マイナス6%」のWEBサイトに樹脂サッシ関連の下記2件の記事が掲載されました。

 (1)「樹脂サッシ+低放射複層ガラス」環境省が官舎窓に導入
http://www.team-6.jp/report/movement/2006/11/061130a.html

 (2)窓を一枚厚着する!窓の快適「樹脂サッシ」
http://www.team-6.jp/try/uchieco/061130a.html

【NEW】 PVC Newsが12/20に発行されます。

 PVC News 59号(塩化ビニル環境対策協議会)が発行されます。
 今号よりカラーでの発行となります。ご期待下さい。
 目次をご紹介致します。

 ■トップニュース1
  環境省が「樹脂サッシ」による断熱リフォームを率先して実施
 ■トップニュース2
  中越地震の塩ビ管・継手廃材1,120トンをリサイクル
 ■視点・有識者に聞く
  サステナブル・ビルディングの最新動向
   慶應義塾大学理工学部教授(工学博士) 伊香賀 俊治 氏
 ■リサイクルの現場から
  進化する、光和精鉱の廃棄物リサイクル事業
 ■インフォメーション
  積水ハウスが挑む、サステナブル時代の住まいづくり
 ■広報だより
  ・『ヨーロッパ塩ビ安定剤事情』発刊(VEC)
  ・出展レポート/Japan Home & Building Show 2006

 以上、塩ビに関する最新情報をお届け致します。

 ・PVC Newsバックナンバーは、塩化ビニル環境対策協議会のHPよりご覧頂けます。
http://www.pvc.or.jp/

日経住まいのリフォーム博 2006 出展&第4回「住まいと環境・エネルギーセミナー」開催案内

 快適、健康、そして安全・安心なリフォームを考えている方におすすめのイベント、「日経住まいのリフォーム博2006」が下記の要領にて、開催されます。
 樹脂サッシ普及促進委員会、樹脂サイディング普及促進委員会にて出展致します。

 ・日 時:2006年12月14日(木)〜17日(日)
      10:00〜17:00(最終日は〜16:00)
 ・場 所:東京ビッグサイト(西1・2ホール)
      東京都江東区有明3−21−1
 ・主 催:日本経済新聞社
 ・入場料:無料
 ・日経住まいのリフォーム博2006のホームページをご覧下さい。
http://sumai.nikkei.co.jp/reform/reformhaku/event/index.html

 ・東京電力のブースにて、塩ビサッシの取付施工実演を行います。
  (各15分間)
  12月14日(木)〜16日(土)11:50〜/15:05〜
  12月17日(日)        11:50〜/14:15〜

★この会場内にて、第4回「住まいと環境・エネルギーセミナー」を以下の要領で開催致します。

 ・日 時:2006年12月17日(日)
      第1部 11:30〜12:20
      第2部 14:00〜14:50
 ・会 場:「日経住まいとリフォーム博」
      会場内特設ステージ
 ・参加費:無料
 ・セミナー内容:
   第1部:「窓とリフォーム&エコロジー」
   第2部:「リフォームでロハスな生活」

   詳細はこちらをご覧下さい。
   第4回「住まいと環境・エネルギーセミナー」案内

編集後記
 先にご紹介した「本居宣長風二段なぞなぞ」、なかなか好評のようで(と勝手に解釈したりして)。それでは引き続き第2弾をやるか、と暇にまかせて考えました。
 問:艶やかな、花美しくふたつ居る・・・・・答:塩化ビニール
 問:色づいた、海の彼方にコアがあり・・・・答:ダイオキシン
 問:不善為し、打ち棄てられたセンテンス・・答:環境ホルモン
 お分かりの方はメールでどうぞ。ま、平たくいえば、「じじいダジ ャレ」の最たるものですな。

 これだけじゃあ面白くないので、新機軸。答の題を出すから、問を考えて下さい。考える順番が逆なので、題して「二段ぞなぞな」。お正月シリーズと行きましょう。
 答:お年玉・・・・・・問い:???
 答:初日の出・・・・・問い:???
 答:年賀状・・・・・・問い:???

ん? 二段なぞなぞってなんじゃって? 疑問の向きはこちらをどうぞ。(H2記)
https://www.vec.gr.jp/mag/103/index.html#kouki

先週の編集後記についての読者からのお便り・・・[編集後記後]

H2さん、3億円の当たりくじは、受け取りに行かれましたか?祝杯のお誘いをお待ちしているのですが…。まだ、お声が掛からないということは、まさか!いやいやそんなことは無いですよね。私を忘れてしまうなんて。素敵なご馳走と美味しいお酒と、H2さんの笑顔を、お待ちしていますよ。…(大当たり!信じてます様)


先週の編集後記をご覧になりたい方は、こちらからどうぞ。
https://www.vec.gr.jp/mag/106/index.html#kouki

VEC関連URL
●VEC 塩ビジュニア https://www.vec.gr.jp/kids/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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