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激減したダイオキシン

環境放出の実態と暴露の動向

 焼却施設からのダイオキシン発生が問題となり、1990年代に入り、炉の改善や焼却条件の管理によりその生成量が劇的に抑制されています。これまで環境中に放出されたダイオキシン類の大部分は、実は、1960年代から使われ始めた塩素系農薬(除草剤)やPCBに含まれていた不純物によるものといわれています。この現象は海外でも見られます。

ダイオキシン類の環境放出量の変遷(暦年)

ダイオキシン環境放出量の変遷
※1958〜1995年は横浜国立大学・益永茂樹教授の試算による
※1996年はデータがないため、95年と97年の排出合計の1/2の値を採用
※1997年以降は環境省のデータから作成

 環境省では、ダイオキシン類をはじめとする化学物質の蓄積量や摂取量を明らかにするために「化学物質の人へのばく露モニタリング調査」を実施しています。その調査結果によれば、食事からの摂取が大部分を占めますが、その量はダイオキシン類対策特別措置法で定められた耐用一日摂取量(4 pg-TEQ/kg体重/日)を下回っており、摂取量も年々減少傾向にあります。また、多くの対象者の血液中のダイオキシン類濃度も減少していました。