可塑剤をめぐる最近の動向
可塑剤特にフタル酸エステル(フタレート)は、日米欧が実施したDEHPのリスク評価では何れの評価書でも「さらなる措置を講ずる必要はない」との科学的な結論に至っており、また、その他の主要フタレート(DINP、DIDP)も欧州リスク評価では「現状の使用で問題はない」と結論付けられている状況にあります。しかしながら、欧州のREACH規制や欧州及び米国において子供用品への使用規制等の動きが出ています。
(1)欧州のREACH規制
DEHP、DBP、BBPが高懸念物質(SVHC)とされ、更に認可対象の最初の候補物質に挙げられています。
(2)玩具、育児用品についての使用規制
欧州及び米国において子供用品への使用規制が、DEHP、DINP、DIDP に加え、DBP、BBP、DnOPに拡大され、我が国でも国際整合性の観点から同調する動きが出ています。
(3)化審法の動向
(1)欧州のREACH規制
2009年1月14日、REACHの認可(Authorization)対象優先物質候補(案)として7物質が公表されました。その中にDEHPも入っています。本件については、DEHPは詳細なリスク評価が終わっており、現行の規制を超える使用制限は必要ないと結論されています。そのため、EUの可塑剤業界は、現在、認められているほぼすべての用途について認可が得られるであろうと見ています。下記情報をご覧ください。
VEC情報:
|
||
REACHのRegulationの詳細については、日本化学工業協会にお問い合わせください。
(2)玩具、育児用品についての使用規制
いずれの国・地域でも、懸念されている毒性の内容から、乳幼児を主たる保護対象としています。しゃぶるなどして、体重あたりの摂取量が大きくなることが懸念される製品について、DEHPやDINPなどを使用しないことを定めています。
| ・関連情報 VEC情報:2009年09月25日発信新着情報 |
日米欧のフタル酸エステル系可塑剤規制の概略は以下の表をご覧ください。
| 欧米日のフタレート規制について | ||||||||||||
|
||||||||||||
*1 Directive 1999/815/ECにより暫定規制とされ、2005/84/ECで恒久規制とされた。 |
(2009年6月更新)
(3)化審法の動向
2009年12月18日、化審法3省合同会議で約80にのぼる良分解性化学物質が監視化学物質としてリストアップされました。この中には、化学工業原料や溶剤などとしてもなじみの深い化学物質と共に、可塑剤のDEHP(フタル酸ビス(2エチルヘキシル))が含まれています。これらの化学物質は、安全性に関する既知の情報に基づいて機械的に選定されたものであり、新たな安全性上の懸念が生じたものではありません。ちなみに、DEHPは、豊富な試験データがあり、長年にわたり安全に使用されてきています。また、これまで日欧で行われたリスク評価においては、現行の使用制限を超える制限は不要との結論が出ております。
(DEHPについての詳細は、可塑剤工業会にお問い合わせください。)