VEC TOPICS
藤井会長新年ご挨拶
2026年1月8日
あけましておめでとうございます。平素は塩ビ工業・環境協会の活動に多大なるご理解とご支援を賜りまして、誠にありがとうございます。新年にあたりまして、ひとことご挨拶を申し上げます。
2025年の世界経済は、米国の関税引き上げの影響、ウクライナ紛争の影響、中国の景気減速の影響を受け力強さに欠けました。国内は、人手不足や資材高騰によりインフラ投資需要は全般的に低調に推移しました。このような状況下、塩ビの生産・出荷は、暦年では140万tレベルになる見込みです。今年は、国内で賃金増に伴う個人消費の底上げ、政府の財政支出拡大などによる景気の回復が期待されます。特に、水道管の老朽化対策や自然災害・火災などの防災、国防強化にむけたインフラ整備の拡充などが需要を下支えしていくと考えられます。さらに将来に向けてサステナブル社会への取り組みの加速や脱炭素・省エネ推進に向けた体制強化など中長期的な課題に対しても、強固で長寿命、耐薬品性にも優れている塩ビ製品は大きく貢献いたします。
2025年に当協会が注力して参りました活動内容と2026年の活動について簡単に紹介いたします。
まず、広報活動については、2025年は2年ぶりにPVC Award 2025を実施し、先の12月24日に結果を発表いたしました。今回は、前回を大きく上回る94件の応募がありました。全体としては複合材製品、上市製品が多く、完成度の高い軟質雑貨品など製品の多様化が進んでいます。また、2026年度の主要なイベントとしては、エコプロ2026への出展を予定しております。
つぎに、体験学習として「PVC消しゴム作り」等を中心にした国内小中高校への「出前授業」の活動が活発化しています。2025年度は前年度のほぼ2倍の実施実績となる見込みです。とりわけ生徒だけでなく先生方にも好評で、リピート依頼につながっています。「体験型」という学びの本質的要素を兼ね備えた取組みによって、塩ビを含めたプラスチック素材の有用性と必要性、さらに資源循環性を次世代の子供たちに伝えていくことは当協会の重要な使命であると考えています。
塩ビを用いた建材用途関連では、塩ビ開口部建材の普及による2050年カーボンニュートラル実現に向けた活動を中心に行っております。2024年より3年計画で省エネ・脱炭素に加えて、室内環境と健康・快適性に着目し、窓開口部に設置するブラインドの種類による温熱環境比較データ取得に向けた実証実験を開始しました。また、住宅の高断熱・高気密化による省エネに貢献する樹脂窓の使用は進んでおり、特に1980年代から本格的に普及した北海道において使用済み樹脂窓のリサイクルが喫緊の課題となってきております。このような状況を踏まえ、樹脂窓のリサイクルチェーンの仕組みづくりを推進加速するための活動を継続しております。2025年は、当協会のリサイクル支援制度により高度選別プラントの実証実験を北海道にて実施しました。ケミカルリサイクルについては、プロセス開発にかかわるステークホルダーとのネットワークを強化しております。今後、具体的な展開に向けた取組みを強化いたします。
化学工業においては、工場の保安・安全活動は第一に優先される取組みであることから、当協会は会員会社のVCM・PVC製造工場の保安・安全に関する情報提供等の場として例年合同保安会議を開催しております。2025年も第35回の会議を開催するなど息の長い取り組みとなっております。会員各社からの継続実施の要望も強いことから、今後も継続的に実施してまいります。
国際活動関係では、UNEP(国連環境計画)の「プラスチック汚染に関する条約策定に向けた政府間交渉委員会」に業界団体として対応いたしました。当協会としては、これまで同様に日本の対応方針に沿って政府及び関連業界団体と連携し、国内会議での意見陳述や情報提供について積極的に協力いたしました。今後も協議は継続する予定ですが、引き続き塩ビをはじめプラスチック製品の社会への有用性、貢献度の高さを訴えるとともに社会にとって意味のある合意がなされるよう協力してまいります。
最後になりましたが、塩ビ事業に携わっておられる各社の益々のご隆盛と、みなさまのご健勝を祈念いたし、年頭の挨拶とさせていただきます。
塩ビ工業・環境協会
会長 藤井 一彦