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塩ビ工業の概観

塩ビ工業の上流部門(石油化学工業、ソーダ工業)

・塩ビ樹脂の粗原料はエチレンと塩素です。したがって、塩ビ工業はエチレンを供給する石油化学工業、塩素を供給するソーダ工業の2つの工業を上流部門としています。

・石油化学工業はナフサを主原料とし、これを熱分解することによりエチレン、プロピレンなどを生産しています。ナフサを供給するのは主として石油精製工業であり、その原料は輸入原油です。

・ソーダ工業は輸入工業塩を主原料とし、これを電気分解することにより、か性ソーダと塩素、水素を生産しています。

ナフサ

製油所で原油が加熱精製され、重油、軽油、灯油、ガソリン・ナフサ、LPガスに分かれます。このうちナフサは石油化学工場へ運ばれ、そこで熱分解されエチレン、プロピレン、ブチレンなどが生産されます。

塩ビ工業

 石油化学からのエチレンとソーダ工業からの塩素を合成して中間原料の二塩化エチレン(EDC)とし、これを熱分解して塩ビモノマー(VCM)をつくります。この塩ビモノマーから塩ビ樹脂(PVC)を生産しています。

塩ビ工業の下流部門(塩ビ加工産業)

 塩ビは下流の加工部門である塩ビ加工産業に供給され、そこで安定剤や可塑剤などの各種の添加剤が調合され、これを押出成形加工やカレンダー成形加工して塩ビ製品ができます。このあと建設・土木資材、農工業設備資材、組立産業の部品、日用品として使われていきます。
 なお、塩ビ工業と塩ビ加工産業は事業的な繋がりが深く、この二つをあわせて塩化ビニル産業(塩ビ産業)と総称することもあります。

塩ビ工業の産業連関

塩ビ工業の産業連関