斉藤会長新年ご挨拶

2021年1月8日

皆様、明けましておめでとうございます。平素は塩ビ工業・環境協会の活動に多大なるご理解とご支援を賜りまして、誠にありがとうございます。新年にあたりまして、一言ご挨拶を申し上げます。

2020年は、全世界が新型コロナウイルス感染症に翻弄された一年でした。今もなおウイルスとの闘いは続き、渡航制限やロックダウンなどによる経済への影響も深刻です。しかし、経済対策やワクチン開発など、感染症の克服と経済の回復を両立させるための努力が世界中で続けられ、米国や中国・インド等では経済もV字回復しつつあります。

国内に目を向けますと、東京オリンピック・パラリンピックの一年延期や行政からの様々な行動自粛要請を受けて人々の意識も委縮しがちで、GDPも対前年比マイナス5%台半ばとも予測されていますが、テレワークなど、withコロナ時代の新しい生活様式により、地方での生活の充実など、働き方や生活様式に質的変化の兆しがみられます。

塩ビ業界に目を向けますと、内需はやや頭打ちとなる一方、中国・インドなど、旺盛な世界需要にけん引されて、生産全体としては引き続き堅調に進展した1年でした。おかげ様で暦年の生産量は約160万トンと、塩ビ樹脂各社とも概ねフル稼働を維持、本年もこの状況を維持できると予想しております。

また、新たな生活様式の一環として、塩ビ製の板やフィルムが飛沫感染防止用の間仕切りに利用され、さらにフェイスガードや使い捨て手袋にも塩ビ製品が感染症対策製品として活用されるなど、新たな用途も含めて需要増につながりつつあることは喜ばしいニュースです。

以上のような背景のもと、当協会が注力して参りました活動の内容と本年の方針について簡単に紹介させて頂きます。

まず広報活動では、2019年度に実施したPVC AWARD 2019の受賞作品や前述のwithコロナ製品、さらに豪雨被害の軽減に役立つ塩ビ製品などを、広報誌や協会Webサイト他でPRしました。また、小中学生に将来のキャリアを考えるためのヒントを与える教材「おしごと年鑑」で各種塩ビ製品やリサイクル性能を紹介、若年層への広報にも注力しました。次に、エコプロ、子どもとためす環境まつりなど、例年出展している各種展示会は、いずれもWeb開催への変更を余儀なくされましたが、VECとしてはこうした新しい時代の展示会に対応すべく、塩ビ製品やその特徴などを紹介する動画コンテンツを積極的に制作、出展しました。さらに、協会のWebサイトをリニューアルし、スマートフォン等のモバイル端末でも閲覧できるようにしました。引き続きコンテンツの充実を図ると共に、塩ビ製品の優れた特徴などを積極的にアピールして参ります。

次に建材関連では、樹脂窓の普及や窓周辺での新たな塩ビ製品の開発に注力しました。モデルユニットハウスを用いた性能試験で、樹脂窓の省電力効果や、シャッター、ブラインドなど窓開口部廻り建材の遮熱効果が実証され、塩ビ製品開発への期待が高まっています。さらに、樹脂製建具の促進耐候性試験のJIS化や樹脂窓の防火認定合理化に向けた活動によって、ビルへの樹脂窓普及を促進する取り組みを進めました。2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、省エネルギーについては今後益々関心が高まることから、優れた省エネルギー性能の訴求によって樹脂窓のより一層の普及を推進して参ります。

一方で、昨今益々その重要性が高まるリサイクルに関しては、一昨年、東京大学清家先生を委員長に、樹脂窓に係わる団体様、メーカー各社様と共同で立ち上げた「樹脂窓リサイクル検討委員会」を中心に活動を進めております。2020年度は、早くから樹脂窓の普及が進んできた北海道の行政関係者やリサイクル業者様との情報交換や海外の実態調査を、Web会議も活用しつつ行い中長期のロードマップ策定作業を進めています。また、世界的な流れとしてケミカルリサイクルが重要視されるようになっており、例えば、プラスチック混合廃棄物からの塩ビ樹脂の分別や塩素の分離に関する基礎的な研究も支援できるよう、リサイクル支援制度の対象を拡大しました。

本年も、塩ビ樹脂が様々な場面で優れた性能を発揮し、健康で快適な暮らしの実現や環境問題の解決など、社会に大きく貢献し得る素材であることを広く知って頂き、より一層の普及を促進する活動を積極的に進めて参る所存ですので、引続き関係各位のご協力をお願い申し上げます。

最後になりましたが、塩ビ事業に携わっておられる各社の益々のご隆盛と、皆様のご健勝を祈念致しまして、年頭の挨拶とさせて頂きます。

塩ビ工業・環境協会

会長 斉藤 恭彦