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地球温暖化と塩ビについて

2021年2月17日

・昨今、「2050年までに地球温暖化ガス排出を実質ゼロにする」という挑戦的な目標が各国で設定され、あらゆる産業でこの課題への取組が行われています。日本では2020年12月25日には同目標達成に向けた実行計画「グリーン成長戦略」が取りまとめられ、「2030年代半ばまでに新車販売で電動車100%」「2030年までに新築住宅の排出量平均ゼロ」等の分野別目標が提示されました。

・塩ビ工業・環境協会は1998年の発足時から塩ビの地球環境への貢献を重要な課題として取り組んできました。塩ビ業界による取り組みとこれまでの研究結果をご紹介します。

(1)塩ビ製品による地球温暖化防止への貢献

① 長寿命:塩ビの主な用途はパイプ・継手・建材で、他のプラスチック製品に比べて寿命が長い製品が多い。

② 断熱性:塩ビが使われる最終製品の一つ樹脂窓は、断熱性に優れるため省エネルギーに効果を発揮し、温暖化ガス排出の抑制に貢献している。

③ 製造時のCO2排出量:塩ビのパイプや農ビ製品は他素材製品に比べ製造時のCO2排出量が少ない。

このように塩ビ製品は地球温暖化ガスの排出抑制に貢献している。

(2)塩ビ樹脂・製品を製造する際の温暖化ガス排出抑制(他素材との比較)

① 他のプラスチックとの比較:塩ビは原料のおおよそ6割が工業塩で、他のプラスチックに比べると石油等の化石燃料への依存度が低く、CO2排出量が少ない。

② 他の素材との比較:鉄やガラス等の他の素材による同一用途の製品(鉄製のパイプ、ガラス製の農業ハウス)と比較すると、塩ビは製造時の必要エネルギーが少ない。

③ 自家発電の活用:塩ビの主原料の一つである塩素は工業塩を電気分解して生産される。現在、日本の塩ビ業界では電気分解に使う電気を、蒸気も活用することにより一般的な石炭火力発電に比べ総合エネルギー効率が高い自家発電により得ている。

(3)塩ビ樹脂・製品を廃棄・再生する際の温暖化ガス排出の抑制

① 塩ビのマテリアルリサイクル(MR)比率は約33%と他プラスチックに比して高い。

② 塩ビ業界は従来からのパイプ、農ビ等のMRに加え、新たに樹脂窓等のMR体制構築を積極的に推進している。

③ 廃プラスチック全体のケミカルリサイクル(CR)にも貢献すべく、塩素の分離技術などの探索に積極的に取り組んでいる。

・以上のように、塩ビは総合的に見て地球温暖化の抑制に貢献する素材です。VECは今後も地球温暖化の抑制への取り組みを更に促進するとともに、塩ビのこうした特長を正しくご理解頂くべく努めてまいります。その具体的な取り組みの一つとして、「2030年までに新規住宅の排出量平均ゼロ」等の政府の目標達成に貢献してまいります。