VEC TOPICS

樹脂窓の製造に関する塩ビ樹脂フローについて

2021年4月21日

・樹脂窓は、断熱性に優れる環境性能から、現在では新規着工住宅の2割(複合窓を含めれば9割)に採用されるなど着実に需要を伸ばしている一方で、使用開始から40年を経過し、使用済み樹脂窓も増え始めているとみられます。塩ビ工業・環境協会(VEC)は、使用済み樹脂窓への対処について、2019年8月に「樹脂窓リサイクル検討委員会」(委員長:東京大学清家剛教授)を立ち上げるなどして、リサイクル体制の構築を進めています。

・こうした活動のベースとして、樹脂窓の製造段階や廃棄・再生段階における塩ビ樹脂の物量の状況(マテリアルフロー)を把握することは、重要ながらも従来は必ずしも明確になっていませんでした。例えば樹脂窓製造段階で発生する端材についても、各社で種々の有効活用がなされているとみられるものの、全体像は明らかではありませんでした。

・VECは、塩ビ建材のマテリアルフローを明らかにすることを目標とする塩ビ建材リサイクル合同WGの活動の一環として、東京大学清家研究室と共に、「樹脂窓の製造に関する塩ビ樹脂のフローの把握」などを目的に全大手樹脂窓メーカーに対しアンケート調査を行いましたので、ご紹介いたします。

・調査のポイントとしては、以下が言えそうです。

(1)製造中に発生する端材は下記のようにかなりマテリアルリサイクルできている:

 ①15%程度は社内で樹脂窓製造ラインに再活用されている。

 ②18%程度は社内で他の製品の製造ラインに再活用されている。

 ③残り(約2/3)は社外に有価ないし逆有償で提供されている。

(2)樹脂窓の普及とリサイクルの両方が日本より先行するドイツと比較すると、

 ④日本もドイツも約2割から2割5分程度が端材になり、そのほとんどがマテリアルリサイクルされている。

 ⑤日本の方が投入した塩ビ樹脂が製品になる割合が若干高い。

 ⑥理由としては、日独でのサプライチェーンの違い(ドイツにおける独立のファブリケータ―(窓組立業者)の存在から、ドイツの方が端材発生量が多い)や、日本の窓メーカーによるゼロエミッションへの熱心な取組(端材発生を抑えている)、という事が考えられる。