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ホテル施設における窓改修による省エネ効果および温熱環境改善効果の検証


  • 正会員 近藤 武士(日建設計総合研究所)
  • 技術フェロー 湯澤 秀樹(日建設計総合研究所)
  • 正会員 大沢 真純(日建設計総合研究所)
  • 正会員 奥秋 萌々(当時 芝浦工業大学)
  • 学生会員 橋本 侑美(芝補工業大学)
  • 学生会員 廣川 由樹(芝浦工業大学)
  • 技術フェロー 秋元 孝之(芝補工業大学)

本研究では、ホテル客室の窓を樹脂サッシに改修した場合の省エネルギー性能と室内温熱環境の夏期および冬期実測を行った。同タイプのアルミサッシ窓の客室も、同時に実測することによって、樹脂窓への改修による効果を把握した。
ホテルの客室への樹脂窓の設置による室内温熱環境向上、省エネ効果を把握するための実測を行った。夏期は晴天日に日射などにより室気温が上昇したが、特にアルミ窓室の窓付近での上昇が大きかった。PMV はアルミ窓室の窓付近で昼間に最大で1.7 まで上昇しており、快適範囲を超えた状況となったが、樹脂窓室では士0.5 以内での変動であり、樹脂窓による温熱環境向上効果が確認できた。一方で、FCU の処理熱量は0.8kWh/日、7%の増加となった。
冬期は、室中央での気温を同等に制御した場合でも、アルミ窓に比べ、樹脂窓は、ガラスやサッシ表面温度の低下が少なく、室内へのダウンドラフトによる床面付近の気温低下が少ないことが確認できた。FCU の処理熱量は6.0kWh/日、31%削減され、省エネ効果も確認できた。今後は、中間期も含めた年間を通しての効果の検討が必要である。

  • はじめに
  • 1. 実測概要
  •  1.1 対象建築概要
  •  1.2 実測条件
  •  1.3 計測内容
  • 2. 夏期実測結果
  •  2.1 外気温度・室気温変動
  •  2.2 PMV変動
  •  2.3 FCU処理熱量
  • 3. 冬期実測結果
  •  3.1 外気温度・室気温変動
  •  3.2 表面温度変動
  •  3.3 PMV変動
  •  3.4 FCU処理熱量
  • 4. まとめ

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